テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ アーサー卿の傑作選(2) ~

2020-04-23 22:20:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いッぷくのォ~せいりょうざいィ!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!心のオアシス!)

 こんにちは、ネーさです。
 明るい話題がなかなか見出せない毎日の中、
 NHK朝ドラ『エール』で光り輝くのは、
 古川雄大さん演じる“ミュージックティーチャー”こと
 御手洗先生!
 明日も登場してくださるかしら?
 とワクワクしながら、
 さあ、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



    ―― ドイル傑作集 Ⅱ 海洋奇談編 ――



 著者はアーサー・コナン・ドイルさん、
 日本で独自に編まれた新潮文庫版の傑作集Ⅱは、
 1958年に初版が発行されました。
 先日ご紹介しました『傑作集Ⅰミステリー編』に続いての、
 こちらは『海洋奇談編』です。 

「えいこくゥはァ、しまぐにィ、なのでス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:つまり海洋国家!)

 ヴィクトリア朝の英国は、
 大、いえ、超が付く海洋国家でした。
 
 世界の西と東を、
 北と南をつなぐ大型船が、
 莫大な富を王都ロンドンへ持ち帰ってゆく……
 人も、物も、行き来する……

 そうして幾千幾万の航海が繰り返されれば、
 船乗りさんたち、船客さんたちも、
 不可思議な事件のひとつやふたつに
 遭遇することもあるでしょう。

 御本の冒頭を飾る
 『縞のある衣装箱(The Striped Chest)』は、
 まさにそんな“海上の謎”がテーマです。

「むッ! ぜんぽうゥにィ、みゆるゥはァ~…」
「がるる?」(←訳:難破船?)

 大西洋の荒波の彼方に、
 メアリー・シンクレア号が発見したのは、
 人影がなく、
 今にも沈んでしまいそうな
 二橋帆船(にしょうはんせん)。

 遺棄された漂流船か、とも見えましたが、
 バークレイ船長は
 接舷を命じました。

「たしかめなくちゃッ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:生存者の有無!)

 船旗は逆さになっていて、
 それはすなわち、
 遭難、を意味します。

 いったいこの船で何が起こったのか、
 怪しみながら調査を開始した船長さんや航海士さんたちは、
 或る部屋で立ち止まりました。
 そこにあったのは。

 普通の船員用衣装箱よりも
 かなり大きい箱――
 白と赤の縞模様の箱。

 もしや、この奇妙な箱が……?

「そうなんのォ、げんいんッ??」
「がるるぐる!」(←訳:不穏な空気!)

 遭難線からメアリー・シンクレア号へと
 移送された縞模様の箱の中身は、
 はたして……?

 《海のロマン》というよりも、
 《スタートレック》シリーズを想わせるような、
 ミステリアスな海洋譚は
 読み手のハートをぐいっと掴みます♪

 他に、
 『ポールスター号船長』、
 『たる工場の怪』、
 なんと日本が舞台の奇作『ジェランドの航海』、
 『J・ハバクク・ジェフスンの遺書』、
 『あの四角い小箱』と、
 短編6作品で構成されるこの御本、
 海洋小説好きな活字マニアさんには
 熱烈おすすめですよ。

「おおうなばらのォ~」
「ぐるるがる!」(←訳:不思議千万!)

 ホームズさんは出て来ませんけれど、
 ドイルさんのファンの方々は、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね♫
 
 
 
コメント
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