テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 太郎たちは、きっと ~

2020-04-07 21:41:07 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 すーぱーむーんッ、なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるがっる!」(←訳:虎です!最大級だって!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日4月7日から明日8日にかけて夜空にかかるのは、
 今年最大の満月!なのだそうですよ。
 お家の窓やベランダから、
 スペシャルなスーパームーンを探してみてくださいね♪
 では、お月さま観察が完了したら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~!

  



    ―― サブキャラたちの日本昔話 ――



 著者は斉藤洋(さいとう・ひろし)さん、
 絵は広瀬弦(ひろせ・げん)さん、
 2018年7月に発行されました。
 先日ご紹介しました『サブキャラたちのグリム童話』の、
 姉妹編とも言える作品です。

「あはァ! さんたろうゥ~!」
「ぐるるるるがっるる!」(←訳:太郎さんがいっぱい!)

 CMですっかり有名になってしまった
 日本昔話界の“三太郎”といえば、
 浦島太郎さんに、
 桃太郎さんに、
 金太郎さん。

 3人それぞれ、
 ここであらためて説明するまでもない
 超有名な物語の主人公さん、ですよね。

 そう、主人公。

 主人公さんがいる、ということは、
 すなわち、
 脇役さんもそこにいる、ということで。

「あなどるゥなかれッ!」
「がるるるぐっるるがるるる!」(←訳:脇役さんあっての主役さん!)

 この御本で、
 昔むかし……と物語を回想するのは、
 3人の、おっと、
 人じゃないかもしれませんけど、
 3人のサブキャラさんたちです。

 一『浦島太郎』では、
 竜宮国右大将の玄武(げんぶ)さん。

 二『桃太郎』では、
 イヌの源三郎(げんざぶろう)さん。

 三『金太郎』では、
 クマの金太郎さん。

 そして、この3サブキャラさんには、
 或る共通項があって。

「きょうつうゥ??」
「ぐるるる?」(←訳:何だろう?)

 カメさん、イヌさん、クマさん。
 彼らに共通しているのは、
 知力。

 人間ではないからといって、
 彼らは賢くない、なぁんて思っちゃいけませんよ。

 カメさんは、イヌさんは、そしてクマさんも、
 一歩引いた立ち位置から、
 主人公さんたちの行動を静かに見詰めます。
 
 脇役にして傍観者である彼らが目撃した
 主人公たちの“真意”とは?

「むむゥ! ふかいィ~!」
「がぅっるぐるる!」(←訳:ちょっと切ない!)

 私ネーさのおすすめは、
 クマの金太郎さんが語る『金太郎』のおはなし。

 ♪まさかり担いだ金太郎さん~♪の、
 童謡は広く知られていても、
 金太郎さんとは何者なのか、
 何事を為したのか、
 そのあたりまできちんと知っているのは、
 足柄山がある神奈川県近域の方々以外には
 あんまり……。

「いませんッでスねェ~…」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:たぶんいないかも!)

 クマさんは、ゆっくり語り明かします。

 遠い日、足柄山で起きたこと。
 金太郎さんの出発点とは。
 幼い少年が選んだ道とは。
 青年となった彼を待つものとは。

 読み終えてみれば、
 金太郎さんの昔話がもっと好きになるに違いない
 “珠玉の一篇”です。

「きッとォ、あなたもォ~」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:大好きになるぅ!)

 『サブキャラたちのグリム童話』と同じく
 大人な活字マニア諸氏にも
 チビッ子ちゃんたちにも楽しめるこの御本、
 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
コメント
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