「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぷふッ♪ きのうもォ、わらッちゃいィましたでス!」
「がるる!ぐるるgるぐる!」(←訳:虎です!もはや毎週恒例!)
こんにちは、ネーさです。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、
実はコント番組なのでしょうか……
その可能性は否定出来ないぞ、
登場人物さんたちが皆ヘンテコすぎる、と思いながら、
さあ、読書タイムですよ。
週明けの本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫
―― 小説 刀剣幻想曲 ――
著者は秋月逹郎(あきづき・たつろう)さん、
2022年1月に発行されました。
『三日月宗近、山鳥毛、にっかり青江……刀をめぐる九つの物語』
と副題が付されています。
『刀剣画報』誌上に連載された短編を中心に
収録されている作品の主役は、
いずれも人気知名度ともに抜群の
《名刀》たち。
彼らの物語は……
「みすてりィ?」
「ぐる?」(←訳:SF?)
「ふぁんたじィ?」
と、枠に囚われない多様な形で展開しますが、
私ネーさのいちばんの推しは、
『こぶ屋藤四郎×千利休』。
「だれにもォ、とけないィ~…!」
「がるるるぐる!」(←訳:歴史の謎だよ!)
茶人・千利休さん。
太閤秀吉さんは、
なぜ、利休さんに死を命じたのか。
利休さんは、
なぜ、死を受け入れたのか。
詫びることも、
逃げることもせず、黙したまま?
この物語は、利休さんをはじめとする
当時の一流茶人さんたちと交流があったという
ひとりの商人の目線で描かれています。
天正19年(1592年)の頃は、
練り切りなどの和菓子、
上等なお砂糖をふんだんに使った干菓子も
まだありません。
お茶席で用いられるのは、
金平糖などの南蛮菓子、
栗・柿・金柑・クルミ・ザクロなどの果物や、
シイタケ・山芋・昆布などの蒸し菓子、でした。
五郎兵衛(ごろべえ)さんは、
京の四条堀川にある『こぶ屋』の主人です。
『こぶ屋』の主力商品は、文字通り、
昆布。
茶席の前に味わう点心料理に欠かせぬ昆布、
それも極上の昆布を、
遠地から取り寄せ、
商っている五郎兵衛さんは、
当然ながら、
利休さん、古田織部さん、
細川三斎さんたちと交流がありましたが……。
「もしやッ! まさかッ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:ああどうしよう!)
利休さんが切腹した、との報を耳にし、
五郎兵衛さんの後悔は募るばかり。
小田原攻めの折のこと、
五郎兵衛さんは利休さんに
ひとふりの短刀を贈りました。
藤四郎吉光(とうしろうよしみつ)が鍛えたという、
八寸二分五厘の、名刀。
もしや、まさか、
利休さんは、お腹を召すのに
あの藤四郎の短刀を?
ああ、なんたることか。
刀など、贈らねばよかったのだ……!
……いや、しかし……?
「どうにもォ、おかしィ!」
「がるぐる!」(←訳:疑問噴出!)
後悔しつつも、考えめぐらすうち、
五郎兵衛さんは奇妙な事々に気付きます。
利休さんの死の謎は――
「ふァいッ! そこまでッ」
「ぐるるるがる!」(←訳:ネタバレ厳禁!)
五郎兵衛さんが辿り着いた
利休さんの謎の死の真実とは。
多くの作家さんが挑んだ歴史の不思議を、
名刀はいかにして斬り開いてゆくのか。
9つの作品それぞれに
魅力的な名刀が降臨する異色作は、
刀剣ファンの方々に、
歴史好きな活字マニアさんにも
おすすめですよ。
ぜひ、探してみてくださいね~♪