テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ チェシャ猫のように、ニヤリ♪ ~

2022-03-28 23:51:04 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 さささッ、さいちゃッたでスッ!」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!急展開だ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日は2~3分咲きだったソメイヨシノが、

 今日はいきなり6~7分咲きに??

 週末を待たずにお花が散ってしまったらどうしよう?

 と慌てふためきながらも、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  

 

 

    ―― ピーター卿の遺体検分記 ――

 

 

 著者はドロシー・L・セイヤーズさん、

 原著は1928年に、

 日本語版は2021年12月に発行されました。

 英語原題は『Lord Peter Views the Body』、

 名探偵《ピーター・ウィムジー卿》シリーズの第1短篇集から

 11作品を新訳&収録した短篇集です。

 

「ゆうめいィなのでスよゥ!」

「ぐるがるる!」(←訳:本国ではね!)

 

 誕生から一世紀を経ても

 英国ではシャーロック・ホームズさんに劣らぬ人気を誇る

 名探偵ピーター・ウィムジー卿。

 

 ホームズさんとちょっと違うところは、

 卿(Lord)という称号からもお分かりのように、

 貴族であるという点ですね。

 

 大貴族にして大地主である

 第16代デンヴァ―公爵を兄に持ち、

 自身も相応の財産を所有するピーター卿は

 働く必要がありません。

 毎日、の~んびり過ごしている……ように見えますが。

 

「わけがァ、ありまスゥ!」

「がるるぐるる!」(←訳:深刻な理由が!)

 

 第一次世界大戦に出征したピーター卿は、

 前線で爆弾に吹き飛ばされて以降、

 神経症に苦しめられるようになりました。

 

 ピーター卿にとって探偵とは、

 少しでも病の苦しみを紛らわそうとするための

 活動であったのだとも言えましょうか。

 

「だからァ、ついィ!」

「ぐるがっるるるぅる!」(←訳:鼻を突っ込んじゃう!)

 

 小耳にはさんだ、何気ない会話。

 村の噂話。

 友人や知人たちが抱える困りごと。

 

 収録作品のひとつ、

 『メリエイガー伯父の遺書をめぐる魅惑の難題』も、

 ピーター卿のもとに転がり込んできた

 奇妙奇怪な困りごとの物語です。

 

「ひとことでェ、いうとォ~」

「がるるるぐる!」(←訳:探しモノです!)

 

 大金持ちのメリエイガーさんが亡くなり、

 葬儀が終わって、

 さて、遺言書をもとに

 遺産の分配をしようとして。

 

 相続人さんは愕然とします。

 

 遺言書は、どこ?

 最新の遺言書は?

 

 古い遺言書なら、あります。

 でもその遺言書では

 財産は某政治団体に寄付され、

 相続人さんは1ペニーも受け取れないことに

 なっているんです。

 

「おじさんたらァ、もうッ!」

「ぐるるるるるる!」(←訳:仕掛けたんだね!)

 

 新しい遺言書を

 探し当ててごらん。

 そうすれば財産はおまえのものだ。

 

 というのが伯父さんの

 意図であり遺志なのでしょう。

 

 ただ……見つからない、のよねえ。

 

「おやしきのォ、どこかにィ!」

「がるぐるがる!」(←訳:必ず有るはず!)

 

 そこで登場するのが、

 我らがピーター卿。

 その炯眼が指し示す

 遺言書の隠し場所を解く鍵は――

 

 クロスワードパズルにあり!

 

「ぱずるゥ?」

「ぐるる……!」(←訳:パズル……!)

 

 クロスワードパズル好きな御方は

 ニヤリ♪

 暗号好きなミステリマニアさんも

 ニヤリ♫

 とすること必至の傑作をはじめ、

 英国らしいヒネったユーモアが光る

 楽しい短篇集は、

 ミステリ好きさんにおすすめですよ。

 本屋さんで見かけたら、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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