「こんにちわッ、テディちゃでス!
さささッ、さいちゃッたでスッ!」
「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!急展開だ~!)
こんにちは、ネーさです。
昨日は2~3分咲きだったソメイヨシノが、
今日はいきなり6~7分咲きに??
週末を待たずにお花が散ってしまったらどうしよう?
と慌てふためきながらも、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫
―― ピーター卿の遺体検分記 ――
著者はドロシー・L・セイヤーズさん、
原著は1928年に、
日本語版は2021年12月に発行されました。
英語原題は『Lord Peter Views the Body』、
名探偵《ピーター・ウィムジー卿》シリーズの第1短篇集から
11作品を新訳&収録した短篇集です。
「ゆうめいィなのでスよゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:本国ではね!)
誕生から一世紀を経ても
英国ではシャーロック・ホームズさんに劣らぬ人気を誇る
名探偵ピーター・ウィムジー卿。
ホームズさんとちょっと違うところは、
卿(Lord)という称号からもお分かりのように、
貴族であるという点ですね。
大貴族にして大地主である
第16代デンヴァ―公爵を兄に持ち、
自身も相応の財産を所有するピーター卿は
働く必要がありません。
毎日、の~んびり過ごしている……ように見えますが。
「わけがァ、ありまスゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:深刻な理由が!)
第一次世界大戦に出征したピーター卿は、
前線で爆弾に吹き飛ばされて以降、
神経症に苦しめられるようになりました。
ピーター卿にとって探偵とは、
少しでも病の苦しみを紛らわそうとするための
活動であったのだとも言えましょうか。
「だからァ、ついィ!」
「ぐるがっるるるぅる!」(←訳:鼻を突っ込んじゃう!)
小耳にはさんだ、何気ない会話。
村の噂話。
友人や知人たちが抱える困りごと。
収録作品のひとつ、
『メリエイガー伯父の遺書をめぐる魅惑の難題』も、
ピーター卿のもとに転がり込んできた
奇妙奇怪な困りごとの物語です。
「ひとことでェ、いうとォ~」
「がるるるぐる!」(←訳:探しモノです!)
大金持ちのメリエイガーさんが亡くなり、
葬儀が終わって、
さて、遺言書をもとに
遺産の分配をしようとして。
相続人さんは愕然とします。
遺言書は、どこ?
最新の遺言書は?
古い遺言書なら、あります。
でもその遺言書では
財産は某政治団体に寄付され、
相続人さんは1ペニーも受け取れないことに
なっているんです。
「おじさんたらァ、もうッ!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:仕掛けたんだね!)
新しい遺言書を
探し当ててごらん。
そうすれば財産はおまえのものだ。
というのが伯父さんの
意図であり遺志なのでしょう。
ただ……見つからない、のよねえ。
「おやしきのォ、どこかにィ!」
「がるぐるがる!」(←訳:必ず有るはず!)
そこで登場するのが、
我らがピーター卿。
その炯眼が指し示す
遺言書の隠し場所を解く鍵は――
クロスワードパズルにあり!
「ぱずるゥ?」
「ぐるる……!」(←訳:パズル……!)
クロスワードパズル好きな御方は
ニヤリ♪
暗号好きなミステリマニアさんも
ニヤリ♫
とすること必至の傑作をはじめ、
英国らしいヒネったユーモアが光る
楽しい短篇集は、
ミステリ好きさんにおすすめですよ。
本屋さんで見かけたら、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪