テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 鬼よ、いずこ ~

2022-03-21 22:54:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 こここッ、こんしゅうゥもォ~!」

「がるる!ぐるっるがる!」(←訳:虎です!怖かったよう!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 はぁ~…昨日3月21日放送の『鎌倉殿の13人』第11回、

 めちゃくちゃ怖かったわ。

 ばったばったと退場してゆく

 主演級の俳優さんに労いの拍手を送りつつ、

 本日の読書タイムは、

 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 鬼を切る 日本の名刀 ――

 

 

 監修は小和田泰経(おわだ・やすつね)さん、

 2020年4月に発行されました。

 ええ、『鎌倉殿の13人』の主役である武士さんたちが

 腰に佩いていたのは……こんな《名刀》たち!

 

「それはァ、でんせつのォ~」

「ぐるる!」(←訳:鬼退治!)

 

 ”武家の棟梁”。

 

 全武士の頂点を指すこの言葉は、

 数多の文学作品で、

 映画やドラマで使われてきましたが、

 棟梁たる者の愛刀は、

 やはり、タダモノじゃありません。

 

 伝説の、いわくつきの、

 特別な上にも特別な一振り、なんです。

 

「きりおとしてェみせましょうッ!」

「がるるぐるる!」(←訳:鬼の首さえも!)

 

 大江山に鬼あり。

 酒呑童子の一味なり。

 

 時代は平安の中期、

 京の都で次々と若い女性がさらわれる事件が起きました。

 犯人は、酒呑童子――

 大江山に巣食う見るも怖ろしい鬼たちです。

 

 源氏の武将・源頼光(みなもとのよりもつ)さんは、

 部下の四天王とともに、

 鬼たちの隠れ家を襲い、

 激闘の結果……

 

「うちとッたりィ~!」

「ぐるがる!」(←訳:勝利宣言!)

 

 この鬼退治行に携えていったのが、

 《童子切安綱(どうじきりやすつな)》、

 《鬼切安綱(おにきりやすつな)》(別名:鬼切丸)、

 といった太刀でした。

 

 ことに《童子切》は、

 天下五剣のひとつに数えられ、

 足利将軍家、秀吉さん、家康さんも所有したのち、

 現在は国立博物館所蔵となっている国宝です。

 

 《鬼切》の方は、

 四天王のひとり・渡辺綱(わたなべのつな)さんから、

 頼朝さんを含む

 代々の源氏の棟梁に伝えられ、

 現在は京都の北野天満宮に所蔵される

 重要文化財。

 

 あ、渡辺綱さんって

 嵯峨天皇を祖とする嵯峨源氏の出身なんですって。

 ということは、

 鬼退治って源家の伝統技術なのかも?

 

「ふむむゥ! こわいィけれどォ~」

「がるるるぐるがるる!」(←訳:どちらも拝見したい!!)

 

 この御本では、

 《童子切》《鬼切》を筆頭として、

 《小狐丸(こぎつねまる)》、

 《天光丸(てんこうまる)》、

 《獅子王(ししおう)》など、

 世に知られ、

 人気も高い名刀の数々が紹介&解説されています。

 

 頼朝さんはこの刀を手にしたのかな?

 曽我兄弟の仇討ちに登場する刀は?

 という具合に想像してみると、

 歴史小説の愉しみ、

 ドラマを観る楽しみが

 広がってゆきますね。

 

 刀剣の名称と特徴、

 作刀の文化、

 平家の宝刀など

 読み応えある文章、

 図版も多数収録されていて、

 《刀剣本》初心者さんにおすすめの一冊です。

 大泉頼朝さんのファンの方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 

 

コメント
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