テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 願いは、ひとつ ~

2022-03-24 22:42:27 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 まだかなァまだかなァ~??」

「がるる!ぐるるるるるがる~?」(←訳:虎です!ソメイヨシノ開花~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 都心部より気温が低めの、ここ八王子……

 ソメイヨシノが咲くのは、

 来週後半あたりでしょうか。

 清々しい桜景色を心待ちにしながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの対談作品を、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― ボクもたまにはがんになる ――

 

 

 著者は三谷幸喜(みたに・こうき)さん、

 頴川晋(えがわ・しん)さん、

 2021年10月に発行されました。

 

 はい、あらためて説明するまでもありません、

 三谷さんといえば、

 いま放送中の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をはじめ、

 映画・ドラマ・舞台の脚本家さんとして

 ひっぱりだこの人気者ですが……

 

「むむゥ! たいへんッ!」

「ぐるるがっるぅっる??」(←訳:病気になっちゃった??)

 

 2015年、

 人間ドックを受診した三谷さんは、

 ある項目の数値が”やや高い”ことが判明しました。

 妙な予感、というか、

 ザワザワしたものを感じた三谷さん、

 或る御方に連絡を取ります。

 

 その御方というのが、

 頴川晋さん――

 東京慈恵会医科大学泌尿器科の主任教授さんでした。

 

「けんさッ、しなくちゃッ!」

「がるる……!」(←訳:結果は……!)

 

 とにかく一度、検査しましょう。

 

 そう提案されて、検査を受けた三谷さん。

 結果は、御本の題名にもあるように、

 がん――前立腺がんである、と告げられます。

 

「うぐぐゥ!」

「ぐるる!」

 

 告知されたその瞬間、

 顔面蒼白となった三谷さんは

 膝から崩れ落ち……

 

 なんてことには、なりませんでした。

 

 淡々と受け止め。

 お家で待っている奥さまに電話で知らせて。

 事務所の社長さんにも知らせて。

 もうひとり、

 NHKの大河ドラマのプロデューサーさんにも、知らせて。

 

 そう、大河ドラマ。

 ちょうどこの時、

 三谷さんは脚本の執筆中だったのです。

 2016年に放送される大河ドラマ『真田丸』のプロジェクトは、

 既に動き出していました……!

 

「またしてもォ、たいへんッ!」

「がるるるるぐるがるるるる!」(←訳:たいへんの上にたいへんが!)

 

 この御本では、

 第1章『告知』

 第2章『仕事、治療、手術』

 第3章『快復』

 第4章『前立腺がん』

 第5章『頴川先生について』

 第6章『がんとの未来』

 という6つの章題に沿って、

 三谷さんと頴川さんが語り合っています。

 

 検査の方法、

 ステージという区分け方法はもう古い、

 先生が僕だったらどうしますか?

 手術室で手術中に流れるのはユーミン?

 僕がヒゲを伸ばすと宮崎駿さんに似ているでしょ?

 放射能治療のメリットとデメリット、

 そもそも『がん』とは?

 

「しゅじゅつしつでェ、おあんがくゥ?」

「ぐーるるるるる?」(←訳:ユーミンさんの?)

 

 三谷さんらしい笑いを織り込みつつ、

 がん治療の最前線、

 患者の側から見た治療、

 医師の側から眺める医療、

 未来への展望といった事柄が

 分かりやすく、かつ濃密に教示されてゆく対談は、

 《病気との付き合う方法》発見の記録、

 とも申せましょうか。

 

「ねがいはァ、ひとつゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:希望も一つ!)

 

 こころも、身体も、すこやかでいたい。

 自分も、家族も、だれもが、すこやかに。

 

 『鎌倉殿の13人』執筆にガンバる三谷さんに

 エールを送りながら、

 皆さま、ぜひ、一読を♪

 

 

コメント
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