テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 山は語る ~

2024-09-20 22:03:45 | ブックス

「こんにちあわわわわッ、テディちゃでス!

 おッおおおォ、おおたにィさァ~んッ!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!ついに到達~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 6打数6安打3本塁打2盗塁10打点という大記録とともに、

 50‐50を超えて51‐51を達成した大谷翔平選手に

 とにもかくにも特大の拍手を~!

 ふぅ、驚き冷めやらぬまま、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 天狗屋敷の殺人 ――

 

 

 著者は大神晃(おおがみ・こう)さん、

 2024年6月に発行されました。

 『Tengu House Merders』と英語題名が付されています。

 『新潮ミステリー大賞』最終候補となった

 長編ミステリ作品を文庫化したこの御本は、

 著者・大神さんのデビュー作でもありますね。

 

「ぱちぱちぱちィ~!」

「ぐるるがるるる!」(←訳:期待でドキドキ!)

 

 語り手の『僕』――古賀鳴海(こが・なるみ)さんは、

 京都・四条河原町にオフィスを構える

 《なんでも屋》でアルバイトをしています。

 

 今回、《なんでも屋》さんに寄せられた依頼は、

 家出した女の子の連れ戻し、でした。

 

 女の子を見つけて、説得して、

 どうにか家へ送り届けて……

 仕事が無事に済んだ後も、

 古賀さんのこころは晴れません。

 

「ふァ? なぜェでスかァ?」

「がるるぐるるるるる?」(←訳:依頼は完遂したのに?)

 

 家出少女さんの、面差しと、雰囲気。

 それが、よく似ているのです。

 元カノさんに。

 

「むゥ~!」

「ぐる~!」

 

 古賀さんが、以前に付き合っていたのは、

 同じ大学の学生の、

 平澤翠(ひらさわ・みどり)さん。

 

 パッと見は美少女の翠さん、

 ストーカー気質で、

 古賀さんのゴミを入念にチェックするし、

 気に食わないことがあると

 すぐに包丁を突き付けて脅すし、

 部屋の鍵を破壊して侵入してくるし、と

 トンデモナイ子だったのですが、

 なぜか、どうしても憎めなくて。

 

 一緒に母の実家に来てほしい――

 夏の或る日、そう懇願された古賀さん、

 断り切れず、

 承諾してしまいました。

 

「あのねッ、そういうときはねッ」

「がるるるぅる!」(←訳:逃げましょう!)

 

 実は、翠さんにも思惑があったのです。

 思惑と……不安が。

 

 今夏の帰省は、特別なものになる。

 

 長いこと行方不明になっている祖父の、

 遺言状が開封されるのだから。

 そこに何が記されているのか、

 誰も知らない……。

 

「そっ、それはァ、まさしくゥ!」

「ぐるる~?!?」(←訳:犬神家~?!?)

 

 翠さんの実家《天狗屋敷》がある、

 静岡県の山間部へ。

 

 古賀さんと翠さん、

 そして古賀さんがアルバイトする

 《なんでも屋》店主の

 樋山忍(ひやま・しのぶ)さんも加わっての、

 《天狗屋敷》訪問の顛末は……?

 

 笑いとシリアス、

 横溝正史さんへのオマージュも盛り込まれていて、

 ミステリ好きな活字マニアさんにおすすめの、

 新星さんの力作です。

 本屋さんの文庫コーナーで

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

コメント
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