「こんにちあわわわわッ、テディちゃでス!
おッおおおォ、おおたにィさァ~んッ!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!ついに到達~!)
こんにちは、ネーさです。
6打数6安打3本塁打2盗塁10打点という大記録とともに、
50‐50を超えて51‐51を達成した大谷翔平選手に
とにもかくにも特大の拍手を~!
ふぅ、驚き冷めやらぬまま、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 天狗屋敷の殺人 ――
著者は大神晃(おおがみ・こう)さん、
2024年6月に発行されました。
『Tengu House Merders』と英語題名が付されています。
『新潮ミステリー大賞』最終候補となった
長編ミステリ作品を文庫化したこの御本は、
著者・大神さんのデビュー作でもありますね。
「ぱちぱちぱちィ~!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:期待でドキドキ!)
語り手の『僕』――古賀鳴海(こが・なるみ)さんは、
京都・四条河原町にオフィスを構える
《なんでも屋》でアルバイトをしています。
今回、《なんでも屋》さんに寄せられた依頼は、
家出した女の子の連れ戻し、でした。
女の子を見つけて、説得して、
どうにか家へ送り届けて……
仕事が無事に済んだ後も、
古賀さんのこころは晴れません。
「ふァ? なぜェでスかァ?」
「がるるぐるるるるる?」(←訳:依頼は完遂したのに?)
家出少女さんの、面差しと、雰囲気。
それが、よく似ているのです。
元カノさんに。
「むゥ~!」
「ぐる~!」
古賀さんが、以前に付き合っていたのは、
同じ大学の学生の、
平澤翠(ひらさわ・みどり)さん。
パッと見は美少女の翠さん、
ストーカー気質で、
古賀さんのゴミを入念にチェックするし、
気に食わないことがあると
すぐに包丁を突き付けて脅すし、
部屋の鍵を破壊して侵入してくるし、と
トンデモナイ子だったのですが、
なぜか、どうしても憎めなくて。
一緒に母の実家に来てほしい――
夏の或る日、そう懇願された古賀さん、
断り切れず、
承諾してしまいました。
「あのねッ、そういうときはねッ」
「がるるるぅる!」(←訳:逃げましょう!)
実は、翠さんにも思惑があったのです。
思惑と……不安が。
今夏の帰省は、特別なものになる。
長いこと行方不明になっている祖父の、
遺言状が開封されるのだから。
そこに何が記されているのか、
誰も知らない……。
「そっ、それはァ、まさしくゥ!」
「ぐるる~?!?」(←訳:犬神家~?!?)
翠さんの実家《天狗屋敷》がある、
静岡県の山間部へ。
古賀さんと翠さん、
そして古賀さんがアルバイトする
《なんでも屋》店主の
樋山忍(ひやま・しのぶ)さんも加わっての、
《天狗屋敷》訪問の顛末は……?
笑いとシリアス、
横溝正史さんへのオマージュも盛り込まれていて、
ミステリ好きな活字マニアさんにおすすめの、
新星さんの力作です。
本屋さんの文庫コーナーで
ぜひ、探してみてくださいね~♪