「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうからァ、かいまくゥ~でスよッ!」
「がるる!ぐーるるがるぐる!」(←訳:虎です!ゲームの祭典です!)
こんにちは、ネーさです。
《TOKYO GAME SHOW 2024》が本日開幕しました。
新作の発表があるのかな?
グッズや機器の情報は?とワクワクしつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 映画とポスターのお話 ――
著者はヒグチユウコさん、大島依提亜(おおしま・いであ)さん、
2024年7月に発行されました。
『Talk about Films and Posters』と英語題名が付されています。
月刊誌『MOE』2020年4月号~2022年10月号に
不定期連載された記事『映画のはなし』を、
新たに構成したこの御本は、
大人気画家ヒグチユウコさんの画集ではない、んですが……
「いらすとォ、たくさんッありまスゥ~!」
「ぐるるがるるぐるるる……!」(←訳:どれも不気味カワイイ……!)
取り上げられているのは、
日本でも話題を呼んだヒット作
『ミッドサマー』(2019)
を筆頭に、
『ダウン・バイ・ロー』(1986)
『JUNK HEAD(ジャンクヘッド)』(2021)
など、
古今の名映画20作品。
ヒグチさんと、
デザイナーの大島さんの対談は、
映画を観る側、
映画の広告やデザインにかかわる側、
映画を作る側、
と目まぐるしく位置を変えながら、
止まらぬ勢いで次から次へ。
ことに、
『サスペリア』(1977)、
『ミスト』(2007)
といった
ホラー映画をテーマとする回では
大いに盛り上がります。
「なぜならァ、だれもがァ~だいすきィ!」
「がるるるぐるるるるがるぐる!」(←訳:怖い話は人類共通の話題だよ!)
ホラー映画の他にも、
コメディ、ファンタジー、
ヒッチコックさんの作品……と、
さまざまな映画を題材に
お二人が熱く語り合っている中で、
或る日本映画の存在が際立ちます。
『風の谷のナウシカ』(1984)。
「うわァ、これッてェ……!」
「ぐるる!」(←訳:王蟲だ!)
ヒグチさんと大島さんが『ナウシカ』を題材に
対談しているのは、
本文34~37ページ
(89ページには、2作目のポスターも載っています)。
ここにヒグチさんが描いた王蟲のイラストが
掲載されているんですけれども、
なんという迫力!
そして、実存性!
まるで、生きている王蟲をスケッチしてきたかのようで、
ヒグチさん、どこで王蟲を見たんだろう?と
思ってしまったほどです。
ヒグチさんの画をもとに
大島さんがデザインした
『風の谷のナウシカ』ポスターにも
陶然とさせられます。
腐海にふりそそぐ陽光と、
静かに育ってゆく菌たちの森……
『風の谷のナウシカ』は、
その後に宮崎駿さんが監督したジブリの名作群――
『天空の城ラピュタ』や
『千と千尋の神隠し』の陰になりがちで、
あらためて論じられることは
あまり多くないように感じますけれど、
実際には、映画史上でも稀な、
特別に大きな意味を持つ作品なのかもしれません。
「もッとォ、しりたいィ~!」
「がるるぐる!」(←訳:腐海の世界!)
御本の巻末には、
ヒグチさんと大島さんのスペシャルトーク、
お二人が話題にした作品の情報なども
収録されています。
ヒグチさんのファンの方々は必見必読の
映画愛あふれる対談&ポスター本は、
アート好きな活字マニアさんにもおすすめです。
ホラー映画なら任せて!
我こそ王蟲ファンなり!という方々も、
ぜひ、一読してみてくださいね♪