「こんにちわッ、テディちゃでス!
ふくおとこさんッ、おめでとうゥ~ッ!」
「がるる!ぐるるがるるる~!」(←訳:虎です!一年間よろしく~!)
こんにちは、ネーさです。
今日1月10日、西宮市の西宮神社で《福男選び》が行われ、
俊足の高校2年生さんが今年の福男に!
福よ、たくさん来~い!と念じつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 教養としての 最恐怪談 ――
著者は吉田悠軌(よしだ・ゆうき)さん、
2024年7月に発行されました。
『古事記からTikTokまで』と副題が付されています。
「ぎゃあああッ! かいだァ~んッ!」
「ぐるがるぐるっ!」(←訳:新年早々怪談っ!)
ええ、『福男』さんの話題から、
いきなり怪談……!
とはいっても、
ちょっぴりご安心ください、
この御本は怪談本……というよりも、
古今のさまざまな怪談の
ルーツや成立過程の探索を主眼にしています。
なので、怪談の歴史本、と御紹介すべきでしょうか。
「かいだんのォ、れきしィ??」
「がるるるるぅ?」(←訳:古いのかなぁ?)
本文は、
第一章『母子』
第二章『巨女』
第三章『江戸』
第四章『禁忌』
第五章『真相』
第六章『異界』
第七章『実話』
第八章『伝染』
と、8つの章で構成されていて、
第一章は、イザナミの神話から始まります。
そして、章ごとのテーマに沿って、
今昔物語集や遠野物語など、
著名な怪談の骨格が解説されてゆくのですが……
圧倒的にすばらしいのは、
第六章『異界』のパートです!
「あわわわッ!」
「ぐるる~…!」(←訳:うわわ~…!)
ここで紹介されているのは、
5編の怪談――
いずれも、昭和の後半や平成の時代を背景とする
”ほぼ現代”のエピソードです。
その5つの怪談の隅から隅までを、
著者・吉田さんは徹底的にリサーチ!
誰が、いつ、その怪談を言い出したのか。
どういう経路でその怪談は広まっていったのか。
これがもう、本当に見事で、
例えば、『タクシー怪談』と呼ばれる
乗客が忽然と消える怪談の始まりは、というと。
1969年10月6日午前1時半頃、京都にて。
大正時代にもタクシーの怪談はあるらしいんですけど、
1969年の件では警察が出動する程の騒動になり、
新聞でも大きく報じられたとのことです。
「そッ、それはァ、かいだんッよりもォ~」
「がるるるぐる!」(←訳:怪事件に近い!)
また、『タクシーの怪談』を上回って、
ただもう啞然とさせられるのは、
『トンネルの怪談』です。
夜中、郊外のトンネルへ
肝試し気分でドライブに出かけた若者たちに
次から次へと降りかかる恐怖……!
今でも度々耳にする『トンネルの怪談』について、
吉田さんはいっそう詳しく調べ上げました。
この話を、最初にメディアで発したのは誰か。
それはいつのことか。
話が全国に伝播してゆき、
《怪談》として完成していった背景に
いったい何があるのか。
「むむむゥ! みごとなァ、ぶんせきィ!」
「ぐるるー!」(←訳:ブラボー!)
ネタバレになってしまうので、
これ以上はお喋りできません
(本文では、怖ろしいことに
実名や地名がしっかり記載されています)。
けれど、
《怪談》って何なのだろう?
と考えた経験がある活字マニアさんには
熱くおすすめしたい一冊ですよ。
歴史をテーマとする
優れたノンフィクション作品に接する心構えで、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪
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