テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

研究室は「?」の王国♪

2012-01-31 23:21:13 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 先日、摩訶不思議なるワンコちゃんと遭遇いたしました。
 身体のスタイルや、脚、耳の垂れ具合は、バセットハウンド――
 靴ブランド『ハッシュパピー』のキャラになっている犬くん、ですね。
 でも、毛並みが……
 トイプードルちゃんのような、
 茶色のくるくる巻き毛~??!!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ううむッ、ちんしゅッ、はッけんッ!?!」
「がるる!ぐるるーがるるー?」(←訳:虎です!MIXなのかなー?)

 ぽかんとしている間に、
 不思議なワンコちゃんは行ってしまいました……。
 いったい、あの子は何者~っ?
 蜃気楼や幻じゃないわよね?
 と、このような動物に関する疑問にとりつかれちゃった読書タイムには、
 さあ、皆でこの先生を呼びましょう!
 センセ! センセ~っ!!

  


 
        ―― 先生、子リスたちがイタチを攻撃しています! ――


 
 著者は小林朋道さん、2009年7月に発行されました。
 『[鳥取環境大学]の森の人間動物行動学』と副題が付されています。

「ふァッ??
 こりすゥがァ、いたちィをッ!」
「がるるっる~??」(←訳:攻撃するぅ~??)

 そうね、衝撃的な題名だわ!
 子リスといえば、チビチビのチビちゃんで、
 無力であること、攻撃力なんてゼロに等しいであろうことは
 疑いの余地なし。
 かたや、イタチといえば、
 『ガンバの冒険』(原作は『冒険者たち』)に出てくるような
 残酷で怖ろしい『白イタチのノロイ』を連想してしまいます。

 それが、なんと?
 ベイビーリスちゃんたちに
 凶暴なイタチが攻撃される、ですって?

「ほんとォでスかァ~?」
「がるるぐる~るる?」(←訳:逆なら分かるけど~?)

 著者の小林朋道(こばやし・ともみち)さんは、
 理学博士さんで、
 鳥取環境大学の教授さん!
 『専門である動物行動学と人間比較行動学を基盤に、
  野生生物の保護と研究と教育と実践に
  日夜、励んでいる』
 と御本の冒頭で自己紹介しておられますけれど、
 この『実践』と『励み』が、
 大学の中でもなかなかに異彩を放っているようです。

 研究室は、
 動物の飼育容器でいっぱい、いえ、満杯。
 ナマズやサンショウウオの水槽、
 ミツバチのコロニー、
 カヤネズミの飼育箱、
 段ボール箱には保護されたムシクイ(野鳥)、
 ヒヨドリの籠に、ドバトの籠、
 そして……

 傷ついた鳥、
 捨てイヌ、捨てネコ、
 ときにはヤギなどを連れ、

 なんとかしてくれませんか~!

 そう言いながら、
 賭けこんでくる人間たちの相手をするのも、
 『実践』の範疇、らしゅうございます。

「むぽッ?
 うわさをォ、すればッ?」
「がるぐるる!」(←訳:誰か来たよ!)

 やって来たのは、或る女性。
 彼女が持つペット用ケージの中にいたのは……
 フェレット。

「ふぇれッとォ!」
「ぐるがるがるっ?」(←訳:それはもしやっ?)

 近年ペットとして人気があるフェレットは、
 イタチ科の動物です。
 残念ですが、不要になったからといってペットの引取りはしかねます――
 いったんは、断った先生でしたが、
 その瞬間、ハッと閃きました!

 『フェレット』イコール(ほぼ)『イタチ』!

 うん! かねてより温めていたアイディアの実証、
 つまり実験に応用できるかもしれないぞ、
 このフェレットくん!

「じじじッ、じッけんッでスかァ~?」
「がるるる!」(←訳:怖いよう!)

 怖いことはありませんし、
 動物たちを虐待するような実験でもありませんので御安心を。
 小林先生が思いついたのは、
 非常にユニークな、
 痛快とも言える前代未聞の実験なのでした。
 
 身を守る力などない子リスたちの、
 ひそかな、
 驚くべき潜在能力を明らかにするその実験とは……?

 では、動物好きな活字マニアの皆さま、
 全力で叫びましょう!

「せんせッ、せんせーッ!」
「がるるーぐるぐるるがる!」(←訳:子リスたちが、タイヘンですー!)

 生命の《ふしぎ》を探る
 にぎやかで楽しいノンフィクション騒動記、
 ぜひ一読を~♪
 
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