テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ガラス壜の中の手紙には ~

2012-08-07 23:26:12 | ブックス
「ふァふゥ~、こんにちわァ、テディちゃでスゥ~…」
「がるる~ぐるるるゥ~」(←訳:虎です~眠いですうぅ~」

 こんにちは、ネーさです。
 ロンドノリンピックは熱戦の目白押しで、
 なんかもぉ~眠るヒマもなくて~…という方々がわんさか?のようですが、
 はいっ、テディちゃ、虎くん、濃いコーヒーよ!

「ふァ~……ぐびッ、ぐびびッ!」
「ぐるる!……がっるっ!」(←訳:ごくん!……シャキっ!)

 ぱっちり目が醒めたところで、
 さあ、本日も読書タイムですよ~!
 こちらを、どうぞ~!

  


 
          ―― 特捜部Q Pからのメッセージ ――


 
 著者はユッシ・エーズラ・オールスンさん、原著は2009年に、日本語版は2012年6月に発行されました。
 デンマーク語原題は『FLASKEPOST FRA P』、
 ミステリマニアさんには大好評の《特捜部Q》シリーズ第三作です!

「あはァ!
 あのへんてこなァ、おじちゃんッ!」
「がるぅ!ぐるるがるる!」(←訳:しいっ!それはヒミツ!)

 そうね、まあ、その、へんてこ……なのかもしれません。
 ぐうたら、なのかもしれません。
 でも、決して侮ってはいけない人物――
 それがこの御本の主人公、
 デンマーク警察のカール・マーク警部補さんです。

 未解決の難事件を扱う専門部署、
 特捜部Qが突如設立され、
 責任者となったカール・マークさん。

 部署の責任者、って聞こえはいいけれど、
 実質は、頼りになりそうな、ならなそうな助手がたったひとり、
 オフィスは署の地下室をあてがわれて、
 という状態から始まったのが特捜部Q。

「でもォ、かーるおじさんはァ、がんばりィましたッ!」
「ぐるるがるがるぐるー!」(←訳:事件を解決したんだー!)

 かーるおじさん……(←思わずお菓子を連想、が、気を取り直して)
 えー、えへん、おほん、
 前2作――『檻の中の女』『キジ殺し』で、
 カールさんは地力発揮!
 未解決のまま放置されていた難事件を解決に導きました!
 その成功の余波でしょうか、
 今度もまた、
 奇妙な案件が特捜部Qへ持ち込まれることとなったのです。

 原題にある『FLASKEPOST』、
 本文中では『ボトルメール』と呼ばれているそれは……
 壜の中の手紙。

 とある国の、とある海岸にて、
 ガラスの壜が発見されました。
 壜の中には、手紙。
 時を経て、ボロボロになった、手紙――

「なにかァ、かいてあるけどォ??」
「ぐるがるるー!」(←訳:読めないよー!)

 保存状態が悪く、劣化してしまった紙からは
 ほんの僅かな文字しか読み取れません。
 
 しかし、その文字がデンマーク語であったとしたら……
 その意味が『助けて』だったとしたら……!

「でばんッ、でスねッ!」
「がーるぐるっるがる!」(←訳:カールおじちゃんの!)

 カールさん、助手アサドさんとローセさんたちは
 手紙の判読に取り組みます。
 読めなくなってしまったこの部分には何て書いてあった?
 この滲みは、擦れたような痕は、文字だろうか?
 地名? 年号? 署名?

 じっくり、ゆっくり、集中して考えたいこんなときなのに、
 えっ?
 地下室でアスベスト禍が??
 ここにいちゃいかんというのか!

 自分の根城への出入りが禁止され、
 カールさんは不機嫌です。
 アサドさんもローセさんも、
 不況に襲われたデンマークの警察機構も
 トラブル続出!

「ぜんとォたなんッ、なのでス!」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:でも諦めないもんね!)

 難路、また難路の行く果ては?
 手紙の書き手の運命は――?

 この御本は、
 北欧五ヶ国のミステリ小説の最高峰といわれる《ガラスの鍵》賞を受賞しました。
 ハードボイルド好きさん、
 警察小説好きな御方や本格ものファンの方々のみならず、
 すべての活字マニアさんにおすすめの素晴らしい作品です!
 ぜひ一読を!

「かーるおじちゃんのッ、つぎのォ、かつやくがッ!」
「がるがるぐるる!」(←訳:待ちきれません!)
 
 
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