テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 鬼よ、いずこ ~

2022-03-21 22:54:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 こここッ、こんしゅうゥもォ~!」

「がるる!ぐるっるがる!」(←訳:虎です!怖かったよう!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 はぁ~…昨日3月21日放送の『鎌倉殿の13人』第11回、

 めちゃくちゃ怖かったわ。

 ばったばったと退場してゆく

 主演級の俳優さんに労いの拍手を送りつつ、

 本日の読書タイムは、

 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 鬼を切る 日本の名刀 ――

 

 

 監修は小和田泰経(おわだ・やすつね)さん、

 2020年4月に発行されました。

 ええ、『鎌倉殿の13人』の主役である武士さんたちが

 腰に佩いていたのは……こんな《名刀》たち!

 

「それはァ、でんせつのォ~」

「ぐるる!」(←訳:鬼退治!)

 

 ”武家の棟梁”。

 

 全武士の頂点を指すこの言葉は、

 数多の文学作品で、

 映画やドラマで使われてきましたが、

 棟梁たる者の愛刀は、

 やはり、タダモノじゃありません。

 

 伝説の、いわくつきの、

 特別な上にも特別な一振り、なんです。

 

「きりおとしてェみせましょうッ!」

「がるるぐるる!」(←訳:鬼の首さえも!)

 

 大江山に鬼あり。

 酒呑童子の一味なり。

 

 時代は平安の中期、

 京の都で次々と若い女性がさらわれる事件が起きました。

 犯人は、酒呑童子――

 大江山に巣食う見るも怖ろしい鬼たちです。

 

 源氏の武将・源頼光(みなもとのよりもつ)さんは、

 部下の四天王とともに、

 鬼たちの隠れ家を襲い、

 激闘の結果……

 

「うちとッたりィ~!」

「ぐるがる!」(←訳:勝利宣言!)

 

 この鬼退治行に携えていったのが、

 《童子切安綱(どうじきりやすつな)》、

 《鬼切安綱(おにきりやすつな)》(別名:鬼切丸)、

 といった太刀でした。

 

 ことに《童子切》は、

 天下五剣のひとつに数えられ、

 足利将軍家、秀吉さん、家康さんも所有したのち、

 現在は国立博物館所蔵となっている国宝です。

 

 《鬼切》の方は、

 四天王のひとり・渡辺綱(わたなべのつな)さんから、

 頼朝さんを含む

 代々の源氏の棟梁に伝えられ、

 現在は京都の北野天満宮に所蔵される

 重要文化財。

 

 あ、渡辺綱さんって

 嵯峨天皇を祖とする嵯峨源氏の出身なんですって。

 ということは、

 鬼退治って源家の伝統技術なのかも?

 

「ふむむゥ! こわいィけれどォ~」

「がるるるぐるがるる!」(←訳:どちらも拝見したい!!)

 

 この御本では、

 《童子切》《鬼切》を筆頭として、

 《小狐丸(こぎつねまる)》、

 《天光丸(てんこうまる)》、

 《獅子王(ししおう)》など、

 世に知られ、

 人気も高い名刀の数々が紹介&解説されています。

 

 頼朝さんはこの刀を手にしたのかな?

 曽我兄弟の仇討ちに登場する刀は?

 という具合に想像してみると、

 歴史小説の愉しみ、

 ドラマを観る楽しみが

 広がってゆきますね。

 

 刀剣の名称と特徴、

 作刀の文化、

 平家の宝刀など

 読み応えある文章、

 図版も多数収録されていて、

 《刀剣本》初心者さんにおすすめの一冊です。

 大泉頼朝さんのファンの方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 想いを 建てよう ~

2022-03-20 23:45:46 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 さらばァ、みかんッ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!ようこそイチゴ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 冬を代表する果物・ミカンが

 スーパーマーケットのフルーツ売場からほぼ消え、

 色も香りも春!なイチゴが何種類も並んでいますね。

 気温はまだちょっと低めですが、

 本日の読書タイムは、

 春散歩のお供にしたいこちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― 日本の近代建築 ベスト50 ――

 

 

 著者は小川格(おがわ・いたる)さん、

 2022年1月に発行されました。

 

 日本で近代建築が始まって100年――

 この御本では、

 激動する時代の荒波を乗り越えて現存する

 モダニズム建築50作品を紹介しています。

 

「めいさくゥ、どッさりィ!」

「ぐるるるるがるるる!」(←訳:世界遺産もあります!)

 

 第一章の

 『近代建築の初心――戦前と1950年代の建築』では、

 フランク・ロイド・ライトさんの

 《自由学園明日館》や、

 ル・コルビュジエさんの《国立西洋美術館》などを。

 

 第二章の

 『近代建築の開花と成熟――1960年代の建築』では、

 前川國男さんの《東京文化会館》《埼玉会館》や、

 丹下健三さんの《東京カテドラル》などを。

 

 第三章の

 『近代建築を超えて――1970年代以降の建築』では、

 大江宏さんの《国立能楽堂》、

 隈研吾さんの《馬頭広重美術館》、

 安藤忠雄さんの《表参道ヒルズ》などを。

 

 学校、刑務所、個人の邸宅、

 美術館や音楽ホール、

 教会、ファッションビル、駅舎、と

 著者・小川さんは縦横無尽に

 近代の名建築を掬い上げてゆきます。

 

 いずれの作品も、

 少なからぬ予算を注ぎ込んでの大作、

 かと見えますが……

 

「れいがいもォ、ありまスゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:小さな建築!)

 

 立原道造さん(1914~1939)。

 

 といえば、活字マニアの皆さまは、

 ああ、詩人の立原さんね、と頷かれることでしょう。

 

 けれども

 詩人であると同時に、

 立原さんは建築家を志望する学生でもありました。

 

 東京帝国大学の建築科で学び、

 設計の優れた学生に与えられる

 辰野賞の銅賞を連続受賞するほど。

 

 卒業後、立原さんは建築事務所に

 入社するものの、

 翌々年、24歳の若さで旅立ちます。

 

 結核、でした。

 もともと、病弱なひとでした。 

 

 生前、立原さんは願っていました。

 いつか、小さな別荘、

 自分のための小さな別荘を持ちたい。

 

 立原さんがスケッチに残したその夢は、

 長い時を経た2004年に至って

 ついに現実のものとなります。

 

 埼玉県さいたま市、別所沼公園の、

 《ヒアシンスハウス(風信子荘》。

 

 著者・小川さんは、本文27ページに、

 立原さんの《ヒアシンスハウス》を評して

 次のように語っています。

 

 ―― 強い想いは実を結ぶものである。 ――

 

「うんうんッ!」

「ぐるるがる!」(←訳:夢の家だね!)

 

 結核の最初の特効薬とされる

 ストレプトマイシンが発見されたのは、

 1944年のことでした。

 

 それが、もう5年早かったら。

 当時、世界の国々が紛争や戦争に、

 戦車や戦闘機や戦艦や爆弾に費やした

 莫大なお金を、人材を、

 医療のために使っていたなら。

 

 そんな考えさえ抱かされる

 近代の名建築50ガイドは、

 建築好きな方々、

 アート好きな活字マニアさんに

 おすすめですよ。

 

 うつくしい建築たちが

 無事に次の世代へ受け継がれる

 平和な世界が実現する日を希望しつつ、

 皆さま、ぜひ、一読を♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ ウィーンと東京で《カワイイ》を ~

2022-03-19 23:32:07 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 さんれんきゅうゥ~なのでスゥ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!そろそろ来るよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 スイセンが咲き、スミレも咲いて、

 数日中には東京でサクラの開花宣言もありそうな連休は、

 さあ、読書をサボって

 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 上野リチ ――

 

 

 東京都千代田区の三菱一号館美術館にて、

 会期は2022年2月18日~5月15日

 (月曜と展示替えの4月12日は休館、ただし3/21、5/2、5/9は開館)、

 『FELICE ”LIZZI” RIX-UENO DESIGN FANTASY ORIGINATING IN VIENNA』

 と英語題名が、

 『ウィーンから来たデザイン・ファンタジー展』

 と日本語副題が付されています。

 

「これはァ、ほんとォにィ~!」

「ぐるるるる!」(←訳:カワイイぞ!)

 

 はい! いまカワイイもの好きな方々を

 熱狂させているのは、

 フェリーツェ・リックスさん

 (後の上野リチ・リックスさん|1893~1967)。

  

 19世紀末のウィーンに生まれたリックスさんは、

 ウィーン工芸学校に学び、

 ヨーゼフ・ホフマンさん他に師事します。

 

 卒業後は、ホフマンさんが主宰する

 ウィーン工房に入り、

 テキスタイルデザインなどを手がけました。

 

「そしてェ~…!」

「がるるる!」(←訳:出会いが!)

 

 リックスさんと同じく、

 ウィーン工房のホフマンさんのもとで働いていたのが、

 京都出身の建築家、

 上野伊三郎さん。

 

 1925年、リックスさんと上野さんは結婚し、

 翌1926年、夫妻は上野さんの故郷・京都に

 上野建築事務所を設立します。

 

 以降、ウィーンと日本を行き来しながら、

 リックスさんはデザインのお仕事を進めてゆきます。

 テキスタイルデザインはもちろん、

 身の周りの小物、

 住宅や店舗などの内装をデザインし、

 京都市美術大学工芸科の教壇にも立ちました。

  

 この展覧会は、

 リックスさん――リチさんの全貌を展観する

 世界初の回顧展!なのだそうですよ。

 また、図録とグッズは大好評で、

 オリジナルトートバッグ、

 がまぐち、

 ノートやマスキングテープといった文具、

 どれも素敵にカワイイこと!

 

「ほッ、ほしいィ~!」

「ぐるるがるるる!」(←訳:マステいいなあ!)

 

 アート好き&カワイイもの好きな方々、

 テキスタイルデザイン好きな方々は、

 リチさんの世界を体感しに

 お出掛けしてみてくださいね。

 

 今はまだ東京へお出掛けは出来そうにないわ……という御方は、

 三菱一号館美術館のHPを覗いてみてくださいな。

 作品の画像や解説、

 略年譜も紹介されているので、ぜひ♪

 

 

 

   では、ここでオマケ画像も、じゃじゃん!

   

   『アース製薬』さんの

   《バスロマン ユーカリラベンダーの香り》で、

   花粉対策!

   「くんくんッ! このォ~かおりィ!」

   「がるぐっるる!」(←訳:呼吸すっきり!)

   ユーカリって、少しクセのある香りなんですけど、

   喉のイガイガ感、鼻づまりなどが

   楽になる感じですよ。

   気分爽快なバスタイムを過ごして、

   皆さま、穏やかな休日を♫

 

 

 

   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 再開、熱望!! ~

2022-03-18 22:52:11 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はかせェ~ッ!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!芹沢博士~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 オキシジェンデストロイヤーの生みの親、

 芹沢博士こと宝田明さんが旅立たれました……

 そこで、本日の読書タイムは、

 宝田さんのご冥福をお祈りしつつ、

 映画愛にあふれるこちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  

 

 

     ―― 日本橋に生まれて ――

 

 

 著者は小林信彦さん、2022年1月に発行されました。

 『週刊文春』誌上に連載された小林さんのコラム

 《本音を申せば》を単行本化したシリーズの、

 最終巻となります。

 

「うわわわァ~んッ!」

「ぐるるがるるるる!」(←訳:今でも悲しいよう!)

 

 ええ、私ネーさも、未だに

 『週刊文春』2021年7月8日号の誌面で

 

 《二十年少しつづいた私のこの連載もこの回で終わる》

 

 という文章を読んだ瞬間の衝撃を

 忘れることが出来ません。

 2022年になった現在も、つい、『週刊文春』を見る度、

 今週の小林さんのコラムは……と

 手を伸ばしかけてはハッと我に還るのです。

 

 それほどに、

 《本音を申せば》は内容超充実、

 スペシャルな上にもスペシャルなコラムだったのです。

 

「わんあんどォおんりィ~!」

「がるるぐるがる!」(←訳:本当に唯一無二!)

 

 政治経済、世相、文芸など

 さまざまなジャンルの出来事が語られた

 《本音を申せば》の中で、

 とりわけ小林さんの筆が躍動するのは、

 映画をテーマとしたとき、でした。

 

 この『日本橋に生まれて』でも、

 御本の前半部分の

 Ⅰ『本流の中での出会い』では、

 渥美清さん、植木等さん、大島渚さんといった

 映画人さんや俳優さんが登場し、

 後半部分の

 Ⅱ『最後に、本音を申せば』では、

 黒澤明さんの作品『馬』、

 阪東妻三郎さんと三船敏郎さんの『無法松の一生』

 『ひとたばのB級映画』、と

 映画関連のお話が目立ちます。

 

 いずれも、

 映画の黄金時代を知り、

 TVの草創期に立ち会った小林さんだけが書き得る

 貴重にして絶妙な考察である、と断言できますよ。

 

 また、特筆すべきは、

 かつてはキワモノ扱いされていた

 コメディやSF、

 ギャングもの、ヤクザもの映画等への

 正当かつ公平な論評ぶりです。

 

 冒頭に挙げましたように、

 円谷プロ作品への評価、

 《仁義なき戦い》シリーズの背景、

 黒澤明さんの作品が『スターウォーズ』に与えた影響……

 こういった分析が可能なのは、

 ただ小林さんのみ。

 

「よんでいてェ、わくわくッ!」

「ぐるがるるぐっるる!」(←訳:博識ぶりにうっとり!)

 

 映画人さんたちとの交流と、

 尽きることなき映画への愛。

 

 映画好き&映像好きな方々に

 激おすすめのこの御本は、

 大瀧詠一さんファンの方々も必読ですよ。

 ぜひぜひ、手に取ってみてくださいね。

 

 ああ、それにしても、

 《本音を申せば》を

 再開してくださらないかしら……

 週に一度、じゃなくていいんです、

 月に一度、三ヶ月に一度、でもいいから……!

 

「ぶんしゅんさァ~んッ!」

「がるるぐるる~!」(←訳:どうかお願い~!)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ さあ、《鎌倉》へ! ~

2022-03-17 23:33:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あううゥ、こわかッたのでスゥ!」

「がるる!ぐるるるがるるるるる!」(←訳:虎です!お見舞い申し上げます!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日3月16日夜の地震の怖ろしさ……

 いま思い出しても心臓がバクバク……

 皆さま、ご無事でしょうか。

 私ネーさ、今日はずっと不安で落ち着けませんでしたが、

 平常心を取り戻すためにも読書タイムですよ。

 こちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  

 

 

       ―― 頼朝の武士団 ――

 

 

 著者は細川重男(ほそかわ・しげお)さん、

 単行本は2012年8月に、

 画像の新書版は2021年11月に発行されました。

 『鎌倉殿・御家人たちと本拠地《鎌倉》』

 と副題が付されています。

 

「よりともォさんッ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:大泉さんだね!)

 

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、

 大泉洋さんが頼朝さんを演じ、

 新垣結衣さんの八重、小池栄子さんの政子、という

 二人の美女にモテてモテまくる役どころで

 私たち視聴者に衝撃を与えまくっていますね。

 

 いやあ、あれってドラマだしw

 フィクションなんだからww

 と、笑い飛ばしたくなるものの。

 

 著者・細川さんは

 大胆な推測をいたします。

 

「だいたんッ??」

「がるるぐるぅ?」(←訳:どんな推測ぅ?)

 

 本文67ページ、

 流人時代の頼朝さんについて語る章の

 『貴種の血統は危険な存在』には、

 ↓こんな文章があります。

 

   金があってヒマで

   健康な男がやることは決まっている。

   ナンパである。

 

   幕府を開いてからの行状を見れば、

   頼朝がナンパ師であったことは

   間違いない。

 

「ふァ?」

「ぐるるっ??」

 

 頼朝さんナンパ師説。

 

 この例からも明らかであるように、

 細川さんが解析する《鎌倉》世界は、

 分かりやすくて、

 活き活きとしていて、

 血の通った”人間”の存在が感じられます。

 

 冷酷で、非情で、

 次々と縁者を排除していった

 陰険な人物……

 そんなイメージが強い頼朝さんですが、

 はたして、それは事実なのか。

 

 そして、鎌倉に集った御家人たちは、

 頼朝さんをどう思っていたのか。

 嫌っていた?

 それとも、大好きだったりして?

 

「たぶんッ、こころはァ~ひとつゥ!」

「がるぐる!」(←訳:NO平家!)

 

 京の政治に操られるのではなく、

 ここ《鎌倉》に

 我らの礎を。

 

 頼朝さんの、

 坂東武者たちの命運を、

 奮戦の過程を、

 著者・細川さんは精密に、丁寧に、

 ド根性もたっぷり込めて描きます。

 

 この新書版のために

 書き加えられたパートも多いので、

 単行本を既に読んでます!という方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね。

 私ネーさとしましては、

 全編をしめくくる

 美しくも凛々しい

 『この口ヒゲのイケメンは誰か?』(384ページ)が

 いっちばんのおすすめですよ~♪

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ その足音を聞け ~

2022-03-16 23:43:15 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふァ…ふァ…ふァ…ッくしょんッ!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!目薬目薬~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 花粉に黄砂に寒暖差……

 ふぅ、春ってハードル高いわぁ~と

 メゲそうになりながらも、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 暗殺から読む世界史 ――

 

 

 著者はジョン・ウィッティントンさん、

 原著は2020年に、日本語版は2022年1月に発行されました。

 英語原題は『ASSASSINS DEEDS: A History of Assassination』、

 古代から現代までの、

 4000年を超える《暗殺》の歴史を辿るノンフィクションは

 全487ページの大作です。

 

「あんさつゥ~…!」

「ぐるがるるるるる……!」(←訳:この世界情勢下で……!)

 

 著者・ウィッティントンさんは、

 本文の冒頭でこう記しています。

 

   人類の本性に鑑みたとき、

   およそ社会というものが生まれてからこのかた、

   人の世に暗殺が絶えたことがないと仮定することは、

   おそらく理にかなっている。

 

 この考察を証明するかのように、

 『世界で最初に暗殺された人物』

 として指摘されるのは、

 紀元前2333年に亡くなったエジプトのファラオ、

 テティ(オトエスとも呼ばれます)。

 

 さらには、エジプトだけではなく、

 ペルシアやシリア、中東の諸国、

 中国、ギリシアでも、《暗殺》が……。

 

「それにィ~!」

「がるるる!」(←訳:カエサル!)

 

 昨日、3月15日は、

 ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)さんの

 命日でした。

 

 西洋社会で3月15日といえば、

 ああ、カエサルの命日ね、と誰もが頷くほどの

 《歴史上最も有名な暗殺》です。

 

 そう、ローマ帝国の歴史も、

 キリスト教が広まって以降も、

 騎士道の時代がやってきてもなお、

 《暗殺》は続きます。

 

 もちろん、

 日本も例外ではなくて。

 

「ぎくりッ!」

「ぐるる?!?」(←訳:日本も?!?)

 

 ウィッティントンさんは

 日本の歴史も研究したのでしょう、

 『日本で起こった暗殺事件』として、

 室町幕府の足利義教(よしのり)将軍を挙げています。

 

 また、

 『銃火器が暗殺に使用された』最も初期の例というのも

 日本でのこと、のようですね。

 1566年、日本の大名・三村家親(みむら・いえちか)が

 軍議の席で銃撃された、と。

 

 そして……赤穂浪士の討ち入りも、

 ウィッティントンから見れば、

 仇討ちというよりも、暗殺。

 

「うむむむゥ~…!」

「がるぐるがるるる……!」(←訳:日本でもそんなに……!)

 

 幕末、明治の時代に入っても、

 《暗殺》は止みませんでした。

 この事実は、あらためて私たちを震撼させます。

 

 いま日本は平和な国だと思っているけれど、

 そうだと信じたいけれど、

 ほんの少し時間を遡れば、

 《暗殺》など珍しくなかった……

 この平和は、薄氷の上に

 辛うじて保たれているものなのか……。

 

「へいわッ、だいじィでス!」

「ぐるるるるがるる!」(←訳:これからも平和を!)

 

 ウィッティントンさんが終章のテーマに据えたのは

 『暗殺を免れた人々』。

 

 《暗殺》の標的にされながらも、

 死を免れた要人たち――

 ヒトラー、ムッソリーニ、

 レーニン、ナポレオン三世、といった面々の、

 最後尾に取り上げられているのは、

 意外な人物です。

 

 アーティストの、

 アンディ・ウォーホルさん。

 

 彼がなぜ、

 誰に《暗殺》されかけたのか。

 《暗殺》のダメージから、

 ウォーホルさんはは立ち直れたのか……

 

 虚しさばかりが募る幕切れに、

 私たちは何を見、読み取るべきか。

 こころを研ぎ澄ませつつ、

 皆さま、ぜひ、一読を。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ ねこまたを 探せ! ~

2022-03-15 23:29:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふうゥ、ぐッたりィ~…」

「がるる!ぐっるる~…」(←訳:虎です!げっそり~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 いやいやもう、今日の花粉は酷うございました。

 安全な室内に帰り着いたら、

 さあ、元気回復必至の読書タイムですよ。

 本日は、こちらの絵本作品を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― ねこまたごよみ ――

 

 

 著者は石黒亜矢子(いしぐろ・あやこ)さん、

 2021年12月に発行されました。

 『ばけねこぞろぞろ』『どっせい!ねこまたずもう』他、

 猫大好き!なニャンコマニア諸氏に大人気の

 石黒亜矢子さんによる

 《ねこまた》絵本最新作です。

 

「なんびゃくねんもォ、いきるというゥ~…」

「ぐるがる~…」(←訳:猫の妖怪~…)

「それがァ……ねこまたッ!」

 

 尻尾がパカッとふたつに裂けていれば、

 はい、そのニャンコは《ねこまた》です。

 

 そして、この御本で描かれているのは、

 或る《ねこまた》家族の

 2月から翌年1月までの、一年間の『絵暦』。

 

「にがつゥ?」

「がるぐるる?」(←訳:2月始まり?)

 

 そうね、

 そこが人間界とはちょっと違う

 《ねこまた》界の慣習なのでしょう。

 

 それに、2月には『ねこの日』があります。

 2が並び、2月の22日。

 《ねこまた》たちは記念すべきこの日を

 盛大なパレードでお祝いするそうですよ。

 

 如月――2月のページには、

 『ねこねこカーニバル』パレードの様子があって、

 そこには《ねこまた》たち以外の

 妖怪たちもちらほらと……?

 

 弥生――3月のページでは、

 『ひにゃまつり』『ホニャイトデー』

 『にゃうがくしけん』で、

 《ねこまた》たちも大忙し。

 

「むむゥ! しがつゥはァ~」

「ぐるるぅる?」(←訳:おはにゃみ?)

 

 皐月――5月は『にゃんごのせっく』、

 水無月――6月は、衣替えならぬ『毛服がえ』……

 

 そんな《ねこまた》界の季節の行事と並行して、

 私たち読み手は、

 『ねこまたムコ』さんと

 『ねこまたヨメ』さんの

 新婚生活を『絵暦』のあちこちに発見します。

 

 パレードでマラカスを鳴らす『ねこまたヨメ』さん。

 生まれた仔猫ちゃんをお風呂で洗う『ねこまたムコ』さん。

 『にゃろうぃん』では

 一家揃って仮装をして。

 

「きゃははッ♫ にあッてまスゥ!」

「がるぐるーがる!」(←訳:妖怪パワー全開!)

 

 ページを捲るごと、

 仔猫ちゃんが小猫ちゃんへと

 成長してゆく姿がまた、

 めでたくもあり、頼もしくもあり。

 

 この御本は、

 絵本……ではありますけれども、

 画面の四隅までを埋める

 四季の行事の数々を読み解くのは、

 オトナの方が向いているかもしれません。

 

 書店さんの絵本コーナーを通りがかったら、

 愛猫家さんも、

 アート本好き&暦好きな方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 語りの、ひとふり ~

2022-03-14 23:50:44 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぷふッ♪ きのうもォ、わらッちゃいィましたでス!」

「がるる!ぐるるgるぐる!」(←訳:虎です!もはや毎週恒例!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、

 実はコント番組なのでしょうか……

 その可能性は否定出来ないぞ、

 登場人物さんたちが皆ヘンテコすぎる、と思いながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 週明けの本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  

 

 

      ―― 小説 刀剣幻想曲 ――

 

 

 著者は秋月逹郎(あきづき・たつろう)さん、

 2022年1月に発行されました。

 『三日月宗近、山鳥毛、にっかり青江……刀をめぐる九つの物語』

 と副題が付されています。

 

 『刀剣画報』誌上に連載された短編を中心に

 収録されている作品の主役は、

 いずれも人気知名度ともに抜群の

 《名刀》たち。

 

 彼らの物語は……

 

「みすてりィ?」

「ぐる?」(←訳:SF?)

「ふぁんたじィ?」

 

 と、枠に囚われない多様な形で展開しますが、

 私ネーさのいちばんの推しは、

 

 『こぶ屋藤四郎×千利休』。

 

「だれにもォ、とけないィ~…!」

「がるるるぐる!」(←訳:歴史の謎だよ!)

 

 茶人・千利休さん。

 

 太閤秀吉さんは、

 なぜ、利休さんに死を命じたのか。

 利休さんは、

 なぜ、死を受け入れたのか。

 詫びることも、

 逃げることもせず、黙したまま?

 

 この物語は、利休さんをはじめとする

 当時の一流茶人さんたちと交流があったという

 ひとりの商人の目線で描かれています。

 

 天正19年(1592年)の頃は、

 練り切りなどの和菓子、

 上等なお砂糖をふんだんに使った干菓子も

 まだありません。

 

 お茶席で用いられるのは、

 金平糖などの南蛮菓子、

 栗・柿・金柑・クルミ・ザクロなどの果物や、

 シイタケ・山芋・昆布などの蒸し菓子、でした。

 

 五郎兵衛(ごろべえ)さんは、

 京の四条堀川にある『こぶ屋』の主人です。

 

 『こぶ屋』の主力商品は、文字通り、

 昆布。

 

 茶席の前に味わう点心料理に欠かせぬ昆布、

 それも極上の昆布を、

 遠地から取り寄せ、

 商っている五郎兵衛さんは、

 当然ながら、

 利休さん、古田織部さん、

 細川三斎さんたちと交流がありましたが……。

 

「もしやッ! まさかッ!」

「ぐるがるるるる!」(←訳:ああどうしよう!)

 

 利休さんが切腹した、との報を耳にし、

 五郎兵衛さんの後悔は募るばかり。

 

 小田原攻めの折のこと、

 五郎兵衛さんは利休さんに

 ひとふりの短刀を贈りました。

 

 藤四郎吉光(とうしろうよしみつ)が鍛えたという、

 八寸二分五厘の、名刀。

 

 もしや、まさか、

 利休さんは、お腹を召すのに

 あの藤四郎の短刀を?

 ああ、なんたることか。

 刀など、贈らねばよかったのだ……!

 

 ……いや、しかし……?

 

「どうにもォ、おかしィ!」

「がるぐる!」(←訳:疑問噴出!)

 

 後悔しつつも、考えめぐらすうち、

 五郎兵衛さんは奇妙な事々に気付きます。

 利休さんの死の謎は――

 

「ふァいッ! そこまでッ」

「ぐるるるがる!」(←訳:ネタバレ厳禁!)

 

 五郎兵衛さんが辿り着いた

 利休さんの謎の死の真実とは。

 多くの作家さんが挑んだ歴史の不思議を、

 名刀はいかにして斬り開いてゆくのか。

 

 9つの作品それぞれに

 魅力的な名刀が降臨する異色作は、

 刀剣ファンの方々に、

 歴史好きな活字マニアさんにも

 おすすめですよ。

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ ドラマ作りの、表も裏も? ~

2022-03-13 23:41:06 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 よしつねくんッ、がんばれェ~!」

「がるる!ぐるがる、ぐっるる!」(←訳:虎です!維盛さん、しっかり!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 はい、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に

 釘付けになる日曜の夜となりました。

 ならば読書タイムも大河ネタで!という訳で、

 本日は、こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― プレイバックNHK大河ドラマ ――

 

 

 編者はNHK出版の皆さん、2021年11月に発行されました。

 『時代・人物・トピックス別 徹底ガイド』

 と副題が付されています。

 

 先日の日本アカデミー賞授賞式では大笑いさせられましたね。

 北条の義時さんが久能整くんに変身して

 話題賞贈呈のために現れた瞬間、

 私ネーさの脳内で

 小栗旬さん株は爆上がりいたしましたよ♪

 

「ふァいッ! おもしろかッたでスゥ!」

「ぐるがるぐるるるるがるる!」(←訳:ある意味ハイライトでした!)

 

 この御本で取り上げられている《大河ドラマ》は、

 2000年以降に放送された作品が

 中心になっています。

 残念ながら『鎌倉殿の13人』は、

 巻末にちょっぴり紹介ページがある程度で、

 メインになっているのは、

 

 唐沢寿明さん、市川海老蔵さん、

 仲間由紀恵さん、宮崎あおいさん、

 中村勘九郎さんたち

 《大河の主役を張った俳優さん》へのインタビュー、

 

 源平合戦、本能寺の変、

 関ヶ原の戦いといった

 “歴史上の重大事件”特集や、

 

 ドラマ制作を支える

 衣装・時代考証・殺陣指導・馬術指導・芸能考証等を

 担当する専門家さん&裏方さん登場!のページ、

 

 そして、

 《大河ドラマ》第51~60作の

 ストーリー&名場面 完全ダイジェスト、ですね。

 

「おしゃしんッ、よいィのでス!」

「がるるぐっるるぅ!」(←訳:衣装が凝ってるぅ!)

 

 私ネーさが《大河ドラマ》を

 マジメに観るようになったのは

 『麒麟が来る』の中盤あたり、

 つまり、コロナ禍による

 ステイホームが始まって以降のことで、

 さらに真剣に、

 毎週録画をして、

 関連本を何冊も読むようになったのは

 『青天を衝け』からでした。

 

 できれば、『平清盛』や、

 『軍師官兵衛』『新選組!』を

 あらためて全話鑑賞してみたいものです。

 

「そッ、それはァ、おおしごとォでス!」

「ぐっるるがるるる!」(←訳:ゆっくり進めよう!)

 

 次週はどんな大波乱が?

 と期待したり心配したり、

 観る者を惹きつけてやまない

 創作の世界の表と裏を、

 ドラマファンの皆さま、

 ぜひ、覗いてみてくださいね。

 

 それにしても、

 『鎌倉殿』の義経像は新鮮すぎて目眩がします。

 西国での合戦を、

 はたして三谷幸喜さんはどう描くのか……?

 

「もうゥ、おおいィにィ~」

「がるぐるぅ!」(←訳:不安ですぅ!)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ ライカで撮る巴里 ~

2022-03-12 23:19:49 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 よそうゥがいィにィ、あちちちィ~!」

「がるる!ぐるるるがるる~…!」(←訳:虎です!マスクがつらい~…!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 春を飛び越えてもう初夏じゃん!な週末となりました。

 急いで衣替えの支度をしなくちゃ、と

 あたふたしながら、

 さあ、本日は読書を……サボり、

 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

 ―― 木村伊兵衛と画家たちが見たパリ 色とりどり ――

 

 

 東京・目黒の目黒区美術館にて、

 会期は2022年2月19日~3月27日

 (月曜休館、ただし3/21は開館し翌3/22は休館)、

 『Mosaic Colors of Paris』と英語題名が付されています。

 

「わほゥ! いろォあざやかッ♫」

「ぐるぅるる!」(←訳:オシャレだ!)

  

 木村伊兵衛さん(1901~1974年)は、

 日本人写真家として戦後初めてヨーロッパを取材しました。

 

 その旅で知り合った

 アンリ・カルティエ=ブレッソンさんや

 ロベール・ドアノーさんに案内され、

 レンズを向けたのは、

 パリの古い通りや市場、

 市井に暮らす人びとの様々な表情――

 

「ひとむかしィまえのォ、ぱりィ!」

「がるるぐるる!」(←訳:素朴で可愛い!)

  

 この展覧会では、

 木村さんが愛機ライカで撮影した

 カラーのスナップ写真131点を中心に、

 1910年から50年代にかけて

 パリに留学した画家さんたちの作品も

 併せて展示されます。

 

 ガラスや金属を多用した

 現代建築がまだ存在しない頃の、

 “なつかしいパリ“の姿が垣間見れる企画展へ、

 写真好き&アート好きな方々は、

 ぜひ、お出掛けしてみて下さいね~♪

 

 

 

 

   では、ここでオマケ画像も、じゃじゃん!

   

   『KIRIN 午後の紅茶』の新作は、

   《まろやか白桃ミルクティー》!

   モモ大好きな私ネーさにとっても

   嬉しい新製品ですが、

   これはたぶん、期間限定商品なのかなぁ……?

   「おいしィのにィ、もッたいィないィでスゥ!」

   「ぐるがるるぐる~!」(←訳:通年商品化して~!)

   空気が乾燥しているためでしょうか、

   意外と脱水状態になりやすい季節でもあります。

   皆さま、水分補給に留意しつつ、

   どうか穏やかな休日を♫

   

   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする