テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

…… 本日休読いたします ……

2023-07-11 22:05:38 | ブックス

 こんにちは、ネーさです。

 体調不良につき、本日の読書タイムは、

 お休みいたします。

 

 今年も熱中症になってしまいました。

 どうか皆さまは御自愛くださいね。

 (ああ、涼しいところへ行きたい…涙)

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~ 《イタリア映画》、その歴史 ~

2023-07-10 22:08:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かうんとォだうんッほんのうじィ~!」

「がるる!ぐるが~る!」(←訳:虎です!信長さ~ん!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』第26回では

 本能寺の変カウントダウンが始まってしまいました……

 どうにか悲劇を避けるすべはないものかと模索しつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 永遠の映画大国 イタリア名画120年史 ――

 

 

 著者は古賀太(こが・ふとし)さん、2023年2月に発行されました。

 日本で公開される作品は多くはないながらも、

 確固たる人気を誇る《イタリア映画》――

 この御本では、19世紀から現代まで続く120年の歴史を辿り、

 約800作品をガイドしてゆきます。

 

「ひゃくゥにじゅうゥねんッ?」

「ぐるがるぐる~!」(←訳:長い歴史だね~!)

 

 序章+8つの章で構成される本文は、

 サイレント時代から、

 ファシズム政権下で映画産業が整備されたこと、

 ネオレアリズモの登場と変容、

 若手監督たちの登場と”鉛の時代”、

 そして、《イタリア映画》の黄昏と

 21世紀の《イタリア映画》が語られています。

 

 正直に言ってしまいますと、

 古い時代の《イタリア映画》は、

 探し出すのも、観るのも、

 難しいものですよね……。

 

 私たちが比較的容易に観賞できる《イタリア映画》は、

 やはり、

 フェリーニさんの『道』(1954年)

 あたりから、でしょうか。

 

「めいさくゥ、たくさんッありまスゥ!」

「がぅるるぐるる!」(←訳:ファンも多いし!)

 

 『道』、『甘い生活』(1960年)、『8 1/2』(1963年)

 といった作品を送り出すフェリーニさんがいて、

 もうひとり、世界的な人気を獲得していたのは。

 

 ルキノ・ヴィスコンティさん。

 『夏の嵐』(1954年)、『山猫』(1963年)他、

 現代では豪華なセットも衣装も再現不可能とされる作品は、

 ヴィスコンティさんの独壇場でした。

 

「まだまだァ、ありまスよゥ!」

「ぐるるるるがるる!」(←訳:素晴らしい作品が!)

 

 ヴィットリオ・デ・シーカさん、

 ピエル・パオロ・パゾリーニさん、

 パオロさんとヴィットリオさんのタヴィアーニ兄弟、

 ナンニ・モレッティさん、

 それから……

 ジュゼッペ・トルナトーレさん。

 

「わほほゥ!」

「がるぐる!!」(←訳:トトくん!!)

 

 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988年)は、

 音楽の美しさも相まって、

 今も大人気の作品ですよね。

 

「とびきりのォ、めいさくゥ!」

「ぐるるがる~!」(←訳:大好きだよ~!)

 

 黄昏、と形容されたりしつつも、

 いやいや、《イタリア映画》は今後も長~く生き残って、

 これからも名作を生み出してくれそうです。

 

 欧州の映画が好きで、

 イタリア語の響きやイタリアらしい美男美女が好きさ!

 という映画好きさんや、

 映画ならジャンル年代関係なしに観まくってます!

 という映画マニアさんにもおすすめの一冊ですよ。

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

 

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~ 夏の読書は、ひんやりと。 ~

2023-07-09 22:58:14 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむッ! あついィ~ときィにはァ~」

「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!これだ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 暑い夏に《涼》を求めるなら、

 そう、怖~い話で震え上がりましょう!

 という次第で、本日の読書タイムは、

 こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― アンソロジー 死神 ――

 

 

 編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、

 2023年3月に発行されました。

 “信頼のアンソロジスト“東さんが収集したのは、

 《死神》をテーマにした小説、童話、漫画、落語など、

 古今東西の名品11作品です。

 

 表紙を捲れば、

 織田作之助さんの未完作品『死神』、

 三遊亭円朝さん/三遊亭金馬(二代目)さんの『死神』、

 円朝さんの『死神』の原典のひとつとされる

 グリム童話の『死神の名付け親』

 といった歴史的傑作が並んでおりますが、

 存在感の点で他を圧倒しているのは――

 

「これでスねッ!」

「ぐるがる!」(←訳:これだよ!)

 

 水木しげる さん作

 『死神のささやき』。

 

 『コケカキイキイ外伝《4》』と副題が付されたこの作品には、

 鬼太郎くんも目玉のお父さんも出てこないのですけれど、

 代わりに……

 

 作家・三島由紀夫さんが準主役に??

 

「ふァ?」

「がるぐるる??」(←訳:三島さんが??)

 

 16ページほどの短い作品ではありますが、

 『死神のささやき』に描かれているのは、

 三島さんの“事件”を

 同時代で体験した人にしか描き得ない複雑な感情です。

 

 紙に書かれた文章で知り、

 フィルムに残された映像で眺めるのみ、な私たちと違って、

 “市ヶ谷の事件”をリアルタイムで経験した水木さんは、

 そこにどんな“感情“を見て取ったのか……

 

 怖くもあり、虚しさもあり、

 読後もいろいろと考えさせられる作品ですね。

 

「いろいろなァおもいィとォ~」

「ぐるるるがるぐるるる!」(←訳:いろんな姿の死神さん!)

 

 

 落語『死神』の由来を知りたい方々は、

 巻末の、編者・東さんによる解説を

 読み逃さないでくださいね。

 ひんやり気分を味わいたい方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいな~♪

 

 

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~ 青い蝶がゆくところ ~

2023-07-08 23:10:43 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わおッ! さかやきィ~!」

「がるる!ぐるがるぐるる!」(←訳:虎です!総髪から月代へ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』は後半戦に突入して、

 明日以降は月代アタマのお武家さんがゾロゾロ……?

 ちょっぴり不安をおぼえつつ、

 さあ、本日は読書……をサボって、

 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ピーター・シスの闇と夢 ――

 

 

 東京・八王子市の八王子市夢美術館にて、

 会期は2023年6月30日~8月31日

 (月曜休館、ただし7/17は開館して翌7/18が休館)、

 『Peter Sis : Labyrints and Dreams]』と英語題名が付されています。

 

「きれいなァ~あおッ!」

「ぐるる……!」(←訳:蝶々だ……!)

 

 ピーター・シスさん(1948年~)は、

 チェコスロヴァキア(現チェコ共和国)出身の、

 現在は米アメリカ合衆国で制作活動を行っているアーティストさんです。

  

 イラストレーション、アニメーションなど、

 広範囲に活躍するシスさんですが、

 日本では絵本作家さんとして知られていますよ。

  

 チェコ・アニメを代表する存在であったシスさんは、

 ロサンゼルス・オリンピックのアニメ制作のため渡米したものの、

 東欧諸国がボイコットする事態になり、

 帰国を要請されるも拒否して、

 米国に単身亡命、という

 劇的な人生を歩んできたアーティストさんです。

 

 この展覧会では、

 『飛行士と星の王子さま サン=テグジュペリの生涯』

 『星の使者 ガリレオ・ガリレイ』他、

 シスさんの作品が展示されますよ。

 

「あおォ、でスねェ~…!」

「がるぐるるるがる!」(←訳:青の画家さんかも!)

 

 目の覚めるような蒼、

 くすんだ青、

 深い藍、

 淡い水色、と

 青が印象に残るシスさんの原画展へ、

 皆さま、ぜひ、お出掛けしてみてくださいね。

 

 (なお、会場ではギャラリートークが予定されています。

  詳細については、美術館HPをご覧下さいね)

 

 

 

   では、ここでオマケ画像も!

   

   『ロッテ』さんの

   《キシリトール オーラテクトガム クリアミント》は、

   “歯垢の生成を抑え、歯ぐきを健康に保つ”機能を加えた

   いま評判のガム……

   ううむ、これは放っておけません!

   「もぐもぐもぐゥ!」

   「ぐるがるぐる!」(←訳:噛む噛む噛む!)

   出来ることなら、

   “噛むうちに歯が真っ白になる“効果もあれば、

   もっと嬉しいんですが。

 

   アイスクリームや冷たい飲み物を

   つい多めに摂ってしまうシーズンです。

   皆さま、歯の健康にも留意して、

   どうか穏やかな休日を♪

   

   

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~ お星さま、いくつ? ~

2023-07-07 22:08:12 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ささのはァ~しゃららァ~んッ!」

「がるる!ぐるるがるる~?」(←訳:虎です!熱風に揺れる~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 全国的に、暑い暑~い七夕となりました……

 織姫さんと彦星さんはちゃんとランデヴーできただろうか、

 と夜空を見上げつつ、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、7月7日にぴったりなこちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 空をこえて七星のかなた ――

 

 

 著者は加納朋子(かのう・ともこ)さん、

 2022年5月に発行されました。

 『七星』は『ななせ』とお読みくださいな。

 

「おほしさまァでス!」

「ぐるがる!」(←訳:宇宙です!)

 

 収録されているのは、

 

  『南の十字に会いに行く』

  『星は、すばる』

  『箱庭に降る星は』

  『木星荘のヴィーナス』

  『孤舟よ星の海を征け』

  『星の子』

  『リフトオフ』

 

 という《宇宙》をテーマとする連作短編7作品ですが、

 先日『星は、すばる』についてお喋りしましたので、今回は

 『箱庭に降る星は』

 を、ぐいぐい推してゆきましょう。

 

「むむッ? ここはァ~…がッこうゥ??」

「がるるぐるがる~?」(←訳:高校の廊下だね~?)

 

 文芸部の部長・日野(ひの)くんは

 とあるドアの前で身をすくませています。

 

   ……とうとう、きた。生徒会からの呼び出しが。

 

 何を言われるかはわかっています。

 日野くんが率いる文芸部の部員は、

 実質、彼ひとり。

 新しく部員が入部する予定もないし、

 となれば……廃部にされてしまうのも必然なのかも……。

 

「まけないでッ、ひのくんッ!」

「ぐるるるるるる!」(←訳:食らいつくんだ!)

 

 ところが。

 頭脳明晰、成績優秀、スポーツ万能と評判の

 生徒会副会長との話し合いは、

 奇妙な方向に進んでゆきました。

 

 文芸部は、なくなる。

 ただし。

 廃部ではなく、形を変えて存続?

 

「ふァ?」

「がるっ?」

 

 いやそれ高校生の青春ドラマじゃん?

 《宇宙》なんて出てこないじゃん?

 と慌ててツッコミするなかれ。

 

 文芸部から生まれ変わった

 スペースミステリー部ことスぺミス部の活動は、

 日野くんもアッと驚く急展開をもたらします。

 物語のオチも……なるほど、これは紛れもなく

 《宇宙》ですね!

 

「そッ、そうかァ~!」

「ぐるがるるぅ!」(←訳:そう来たかぁ!)

 

 重力をふり切って、星の世界へ。

 

 SFも、ミステリも、青春ものも、

 ちょっぴり笑いとスリルとサスペンスも、

 軽快かつ壮麗にシェイクした連作集は、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ ポーさんって、そういうひと。 ~

2023-07-06 22:30:51 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 がいしゅつゥはァ、ちゅういィ~でスよゥ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!熱中症に警戒を!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 日中の戸外は、まさに“危険な暑さ“でしたね。

 陽も暮れて涼しいお部屋でリラックスしたら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― Xだらけの社説 ――

 

 

 著者はエドガー・アラン・ポーさん、2023年3月に発行されました。

 『X-ing a Paragrab』と英語題名が、

 『ポー傑作選3 ブラックユーモア編』と日本語副題が付されています。

 

 エドガー・アラン・ポーさん(1809~1849)といえば、

 “ミステリの父”とされる作家さんであり、

 詩作にも秀で、

 母国アメリカよりも欧州で高く評価され、

 私生活は不幸続きで……といった事柄が話題になりがちですが。

 

 こういう作品も、話題にしてほしい~!

 

「にやりィ!とわらッちゃうゥ~」

「ぐるるるるがーるる!」(←訳:ヒネくれたユーモア!)

 

 この御本に収録されているのは、

 風刺小説、謎かけ詩、創作論など、

 ブラックな笑いが顕著な作品23篇です。

 

 河合祥一朗さんによる新訳は、

 見事に韻を踏んでいたり、独特のリズムがあったり、

 とっても楽しくて……また同時に、

 怖い……!

 

「むむゥ、これはァ、たぶんッ?」

「がるっるぐるー……!」(←訳:ゴシックホラー……!)

 

 その“怖さ”ゆえ、

 私ネーさがおすすめしたいのは、

 『メッツェンガーシュタイン』。

 

 1832年1月発行の『サタデー・クーリエ』誌に掲載されたもので、

 初めて活字になったポーさんの小説だったといいますから、

 記念碑的作品と位置付けられましょうか。

 

 ハンガリーを舞台に繰り広げられるのは、

 ふたつの名家――

 メッツェンガーシュタイン家と

 バーリフィッツィング家の

 数代にわたる争いです。

 

「きなくさいィ!」

「がるるぐる!」(←訳:妬みや悪口!)

 

 メッツェンガーシュタイン男爵フレドリックさんは

 まだ成年に達していない18歳、

 ハンガリー貴族随一の財産家で、

 一方のバーリフィッツィング伯爵ウィリアムさんは

 身体が弱ったご老人。

 ああ……勝敗は明らか、ですね。

 

 目に余る裏切り、

 前代未聞の残虐な行為を重ね、

 若きメッツェンガーシュタイン男爵は

 老いたバーリフィッツィング伯爵をじわじわと追い詰め、

 ついに勝利!

 ……したはず、でしたが……。

 

「つまりィ、いわゆるゥ~」

「ぐーるるる!」(←訳:ブーメラン!)

 

 悪事は必ず返ってくる。

 報いは、必ず、ある。

 

 メッツェンガーシュタイン男爵の物語とともに、

 もうひとつ、激おすすめしたいのは

 巻末に収録されている

 訳者・河合さんによる評論『ポーの文学闘争』です。

 ええっ?ポーさんてそういう人だったの?

 と驚かされる快作を、

 皆さま、ぜひ、読み逃さないでくださいね~♪

 

 

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~ その《旅》の意味とは ~

2023-07-05 22:41:59 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふうたァくゥ~んッ!」

「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!祝誕生日!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 おお、レッサーパンダの風太くんが20歳に!

 おめでとう&これからも元気で長生きしてね~!

 とエールを送りながら、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― モモの医術史 2 ――

 

 

 ネーム原作は猶本三羽(なおもと・さんば)さん、

 作画は浅葉のん(あさば・のん)さん、

 2023年7月に発行されました。

 『MOMO’S MEDEICAL HISTORY』と英語題名が付されています。

 

 天才少年医師・モモくんを主人公とする

 《モモの医術史》シリーズ第2作ですよ。

 

「たいぼうゥのォ~」

「ぐるる!」(←訳:2作目!)

 

 いま死の淵に立って、

 黄泉の国へ降りゆこうとしている

 ひとつの生命――

 

 “彼“を、恩人というべきか、

 導師(メンター)的存在というべきか。

 

 “彼“を救いたい、死なせたくない、

 と切望している天才少年医師モモくんは、

 死者蘇生の秘術が書かれている医術書

 『アピスの書』を探し求めて、

 見知らぬ国々を旅している最中です。

 

「ずッとォ、さがしてるゥんだけどォ~…」

「がるる~…」(←訳:無いよね~…)

 

 『アピスの書』はどこにあるのか。

 この国か、あの都市か、それとも……砂漠の果てか。

 

 この第2巻から、

 旅するモモくんをさりげな~く補佐すべく?

 物語に新たなキャラクターが登場、

 いえ、乱入してきます。

 

 李静(リー・ジン)さんは、

 帝国王家専属科学者(アーク・デ・エンペラーレ)。

 比類なき権勢を誇るラディアニア王家に属する……

 マッドサイエンティスト??

 

「あわわッ? まッどォ??」

「ぐるるがる~」(←訳:お若いのに~)

 

 少年医師と、若きマッドサイエンティスト。

 『アピスの書』の手掛かりはないかと、

 ヴェルデ王国のモリス家を訪ねた二人は、

 幽霊騒ぎに巻き込まれます。

 

 “緑の幽霊“によって、

 モリス家の当主たちが次々と

 落命してゆく……

 

 これは、偶然なのか、それとも何らかのトリックが?

 

「とりッくゥ、だよねッ?」

「がるるぅぐるる!」(←訳:でなきゃ怖いよ!)

 

 幽霊の正体は。

 医師・モモくんが下した冷静な診断結果とは。

 

 モモくんの過去がちょっぴり明かされるエピソード他、

 歴史好きさんにもミステリ好きさんにも

 きっと楽しんでいただける《モモの医術史》最新刊は、

 本屋さんのコミックコーナーで

 探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 図書館で、ワルツを踊ろう ~

2023-07-04 22:03:06 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はッけんしましたでスよゥ~!」

「がるる!ぐるるるがるるる!」(←訳:虎です!ひらひら飛んでる!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 毎夏恒例、我が家の庭へやってくるのは

 漆黒のオハグロトンボちゃん。

 今年の初ひらひら飛翔をうっとり眺めながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は。こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― サエズリ図書館のワルツさん 1 ――

 

 

 著者は紅玉いづき(こうぎょく・いづき)さん、

 2023年5月に発行されました。

 『WALTZ OF SAEZURI LIBRARY 1』と英語題名が付されています。

 

「おおッ、としょかんッ!」

「ぐるるるる!」(←訳:ボクらの砦!)

 

 私たちがいつもお世話になっている公共機関であり、

 頼りになる相棒のような存在でもある、図書館。

 

 けれど、もしも……

 本――すべての書物が、

 途方もない価値を持つ貴重品になっている世界があるとしたら……?

 

「ううッ? きちょうひんッ??」

「がるるるるぐるるるがるる?」(←訳:触ることも出来ない貴重品?)

 

 あんまり貴重なので、

 本を手に入れるのはもちろん、

 気軽に本を手にすることもなくなってしまった世界――

 

 第一話『サエズリ図書館のカミオさん』に登場する

 上緒(かみお)さんも、

 本とは“縁遠い“暮らしをしています。

 

 本がどんな形をしているのか、知ってはいます。

 通っていた高校には本が所蔵されて……はいたものの、

 ガラスケースの中で、大切に、

 厳重に管理されておりました。

 生徒が触れるなど、もってのほか。

 

 まあ、それで支障はありませんでしたから、

 上緒さんも深くは考えなかったのです。

 

 本を持っていなくとも、

 読みたければ、電子書籍で読めばいい。

 紙の書物にこだわる必要はないよね、と。

 

「でもォ、ここにはッ……!」

「ぐるがっるる……!」(←訳:本がいっぱい……!)

 

 サエズリ図書館は、

 郊外の、私鉄の駅から少し離れたところに建っています。

 

 その駐車場に車を停めようとした上緒さんは、

 ああ、失敗です、ハンドルの切り方が甘かった……

 横に駐車していた車両に傷を付けてしまったんです。

 しょんぼりしつつも、

 当て逃げはいけないと自分に言い聞かせ、

 車両のオーナーさんを探しますが。

 

 オーナーさんは、サエズリ図書館の中?

 

「それならァ~」

「がっるるるるる!」(←訳:入ってみないと!)

 

 ついさっきまで縁遠かった書物の宇宙に、

 上緒さんは踏み入ってゆきます。

 サエズリ図書館館長にして、

 特別保護司書官である

 ワルツさんに案内されて……本の世界へ。

 

 上緒さんは、

 本と”幸福な出会い“をできるのか。

 本を、読んでくれるのか、

 好きになってくれるのか。

 そして、ワルツさんという不思議な人物は。

 

 本好きな方々のこころをゆさぶる

 書物にまつわる物語は、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 図書館っていいなぁ~

 毎日通ってもいいよね~

 いや、いっそ図書館に住みたいよぅ~

 などと夢想しながら、皆さま、ぜひ♪

 

 

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~ 《古典》の幸福 ~

2023-07-03 22:04:45 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きょうはァ~まんげつゥ!」

「がるる!ぐるるるがるぐる!」(←訳:虎です!鹿さんの満月だよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 7月3日の満月は、英語圏では《Buck Moon(バックムーン)》、

 若い鹿の満月、を意味するそうですが、

 これが南半球へゆくと《Wolf Moon(ウルフムーン)=狼の月》に。

 夜空って動物園か!とツッコミながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― ぼくは古典を読み続ける ――

 

 

 著者は出口治明(でぐち・はるあき)さん、

 2023年2月に発行されました。

 『珠玉の5冊を堪能する』と副題が付されています。

 

 著者・出口さんが2018~2019年にかけて

 光文社で行った講義をベースとするこの御本では、

 《古典》とされる5作品を題材に、

 作品自体の魅力と、

 《古典》が持つ魅力を論じてゆきますよ。

 

「ゆうめいなァ~さくひんッ」

「ぐるるるるーがる!」(←訳:ロングセラーです!)

 

   ダーウィンさん著『種の起源』。

 

   プラトンさん著『ソクラテスの弁明』。

 

   ジュール・ヴェルヌさん著『地底旅行』。

 

   ジョン・ロックさん著『市民政府論』。

 

   唯円さん著、親鸞さん述『歎異抄(たんにしょう)』。

 

 と、微妙にハードルが高い……かもしれない5冊の中で、

 私たちがいちばん親近感を覚えるのは、

 そうね、やっぱりヴェルヌさんの作品でしょうか。

 

「ちていでェ、だいぼうけんッ!」

「がるるるるぐるるる!」(←訳:単純にしてパワフル!)

 

 『地底旅行』が刊行されたのは、1864年のことでした。

 地のはるか底を旅する――

 書き方によっては、法螺話かデタラメか、

 となってしまう作品を、

 ヴェルヌさんはアイディアあふれるストーリーで

 読者を地底世界へ引き込み、

 これからどうなる?と、手に汗を握らせて、ハラハラドキドキ。

 

 この”面白さ”こそが《古典》のキモであると、

 著者・出口さんは指摘します。

 

 現在も世界中で読まれている『地底旅行』。

 その理由は、面白いから。

 

 そして、

 《古典》がなぜ面白いかというと、

 そもそも面白いものしか残っていないから。

 

「うふふゥ!」

「ぐるる!」(←訳:名言だ!)

 

 また、上記の5作品以外の、

 出口さんおすすめの《古典》ブックリストや、

 コラムなども収録されていて、

 このコラム『読書の愉しみ』がまた傑作です。

 

   本を読もうとして挫折したことは、

   子どもの頃からいっぱいあります。

   人間には好みがありますから、

   100冊のうち、2、3冊読めれば十分です。

   自分に合うものを読めばいいのです。

 

 だなんて!(本文133ページから引用いたしました)

 

「おおおッ! ふとッぱらッ!」

「がるるぐるるる……!」(←訳:それでいいんだ……!)

 

 本を読む――

 何千何万何億もの書物の中から、

 とある作品と出会って、

 一心に読みふける。

 

 その幸福と幸運があらためて身に沁みる一冊です。

 《古典》マニアさんも、

 新作好きな方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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~ ルルの足跡 ~

2023-07-02 23:04:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かいまくゥ~しましたでスゥ!」

「がるる!ぐるるがーる!」(←訳:虎です!今年もツール!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《2023 ツール・ド・フランス》が開幕!

 今夏はスペインのビルバオから始まり、数多の山岳ステージを経て

 ゴール地パリを目指しますよ。

 毎日の結果を楽しみにしつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― ハリウッドのルル ――

 

 

 著者はルイズ・ブルックスさん、

 原著は1982年に、日本語版は2023年3月に発行されました。

 英語原題は『Lulu in Hollywood』、

 映画俳優ルイズ・ブルックスさんの“自伝的エッセイ”作品です。

 

 ルイズ・ブルックスさん(1906~1985)の名を知らなくても、

 御本の表紙写真を見れば、お分かりでしょうか。

 

「ぼぶゥすたいるゥ!」

「ぐるる!」(←訳:黒い髪!)

 

 ええ、ボブスタイルの短い黒髪、

 ダンスで鍛えたすらりとした手足と、

 強烈な目ヂカラ――

 傑作『パンドラの箱』のルル役によって、

 現在でもルイズさんの功績は語り継がれています。

 

 そしてルイズさん、

 

 ハリウッドの黄金時代を飾った

 押しも押されぬスターでありながら、

 日本語でいう『おきゃん』な女優さんだったようで。

 

「はにィきぬゥきせぬッ!」

「がるぐる!」(←訳:遠慮なし!)

 

 誰かに媚びるため、にっこり笑う。

 

 はっ、まさか!そんなの冗談じゃない!

 というのが、ルイズさんの信条で、

 映画デビューした直後のルイズさんを取材した記者さんは

 ↓こう描写しています。

 

   《洗練された冷徹ぶり》

 

「ぷふふッ!」

「ぐるる!」

 

 この御本でルイズさんが発揮するのは、

 まさにその《洗練された冷徹》と、

 冷徹さの奥に隠した優しい心、という

 二つの眼差しです。

 

 ニューヨークでダンサーとし

 エンターテインメントの世界に乗り出し、

 大手の映画会社と契約して、

 映画の都――ハリウッドへ。

 

 ルイズさんは、デビュー前の少女時代や、

 俳優になって以降の出来事を、

 時系列に従うことなく、

 テーマごとに書き進めてゆきます。

 

 実家のあるカンザスからニューヨークへ。

 スター女優マリオン・デイヴィスさんの姪の思い出。

 “ボギー“になる前の、ハンフリー・ボガードさん。

 そうして、『パンドラの箱』に出演したこと……。

 

「ねッけゥでス!」

「がるぐるるるがる!」(←訳:筆もこころも熱い!)

 

 冷徹な表情の陰に脈打つ、

 ルイズさんのクリエイティビティ。

 

 映画好きな活字マニアさんに、

 『パンドラの箱』ファンの方々にも激おすすめの、

 というよりも、まさに

 “読むべき一冊“です。

 本屋さんで、図書館で、ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

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