テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 巨匠の筆あと ~

2025-01-11 22:03:58 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はんじょうゥ、きがんッ!」

「がるる!ぐるがるぐる~!」(←訳:虎です!千客万来祈願~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日公開されたばかりの『劇映画 孤独のグルメ』、

 はたして、観客さんの反応は……?

 どうか上映館が満席になっていますように、と願いつつ、

 さあ、本日は読書をサボって、こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― ル・コルビュジエ――諸芸術の綜合 1930-1965 ――

 

 

 東京・港区東新橋のパナソニック汐留美術館にて、

 会期は2025年1月11日~3月23日

 (水曜休館、ただし3月19日は開館)、

 『Le Corbusier : Synthesis of the Arts』と英語題名が付されています。

 

「けんちくかいのォ、まえすとろォ!」

「ぐるがるるぐるる!」(←訳:今も大人気だよね!)

  

 20世紀建築界の巨匠、

 ル・コルビュジエさん

 (本名はシャルル=エドゥアール・ジャヌレ・グリさん 1887~1965)。

 

 スイスで生まれ、主にフランスで活躍したル・コルビュジエさんは、

 モダニズム建築の巨匠、近代建築の巨匠として

 現在でも多くのリスペクトを集める建築家さん……なのですが、

 この展覧会で紹介されるのは、

 ”芸術家”ル・コルビュジエさんの姿です。

 

「おッ? これはッ?」

「がるぐる!」(←訳:絵画作品!)

  

 展示されるのは、

 1930年代以降にル・コルビュジエさんが手掛けた

 絵画や、彫刻(↑上の画像は『手』という作品です)、

 素描、タペストリーなど、

 約90点。

 

 また、ル・コルビュジエさんと親交があったアーティストさん――

 ハンス・アルプさん、フェルナン・レジェさん、

 ワシリー・カンディンスキーさんの作品も

 出展されていますよ。

 

「いべんとォもォ、ありまァ~スゥ!」

「ぐるがるる~!」(←訳:参加しよう~!)

 

 記念講演会、記念シンポジウム、

 スライドトークなども会期中に開催される予定です。

 詳細を美術館HPで確認してから、

 ぜひ、お出掛けしてみてくださいな。

 

 

 

    では、ここでオマケ画像も……じゃじゃん! 

   

   『ヤマザキビスケット』さんの

   《プレミアムチップスター 海老しお味》&《同 海老のり味》は、

   迎春パッケージが華やかですね。

   「むむッ、おいしィ~!」

   「がるぐるるる!」(←訳:食感パリパリ!)

   日本列島を覆う、今季最強寒波……

   美味しいオヤツのチカラで、

   なんとか切り抜けたいところです。

   皆さま、御自愛しつつ、

   どうか穏やかな連休を♪

 

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~ 誰が、いつ、どこで? ~

2025-01-10 22:03:12 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふくおとこさんッ、おめでとうゥ~ッ!」

「がるる!ぐるるがるるる~!」(←訳:虎です!一年間よろしく~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日1月10日、西宮市の西宮神社で《福男選び》が行われ、

 俊足の高校2年生さんが今年の福男に!

 福よ、たくさん来~い!と念じつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 教養としての 最恐怪談 ――

 

 

 著者は吉田悠軌(よしだ・ゆうき)さん、

 2024年7月に発行されました。

 『古事記からTikTokまで』と副題が付されています。

 

「ぎゃあああッ! かいだァ~んッ!」

「ぐるがるぐるっ!」(←訳:新年早々怪談っ!)

 

 ええ、『福男』さんの話題から、

 いきなり怪談……!

 

 とはいっても、

 ちょっぴりご安心ください、

 この御本は怪談本……というよりも、

 古今のさまざまな怪談の

 ルーツや成立過程の探索を主眼にしています。

 

 なので、怪談の歴史本、と御紹介すべきでしょうか。

 

「かいだんのォ、れきしィ??」

「がるるるるぅ?」(←訳:古いのかなぁ?)

 

 本文は、

 

 第一章『母子』

 第二章『巨女』

 第三章『江戸』

 第四章『禁忌』

 第五章『真相』

 第六章『異界』

 第七章『実話』

 第八章『伝染』

 

 と、8つの章で構成されていて、

 第一章は、イザナミの神話から始まります。

 そして、章ごとのテーマに沿って、

 今昔物語集や遠野物語など、

 著名な怪談の骨格が解説されてゆくのですが……

 

 圧倒的にすばらしいのは、

 第六章『異界』のパートです!

 

「あわわわッ!」

「ぐるる~…!」(←訳:うわわ~…!)

 

 ここで紹介されているのは、

 5編の怪談――

 いずれも、昭和の後半や平成の時代を背景とする

 ”ほぼ現代”のエピソードです。

 

 その5つの怪談の隅から隅までを、

 著者・吉田さんは徹底的にリサーチ!

 

   誰が、いつ、その怪談を言い出したのか。

   どういう経路でその怪談は広まっていったのか。

 

 これがもう、本当に見事で、

 例えば、『タクシー怪談』と呼ばれる

 乗客が忽然と消える怪談の始まりは、というと。

 

 1969年10月6日午前1時半頃、京都にて。

 

 大正時代にもタクシーの怪談はあるらしいんですけど、

 1969年の件では警察が出動する程の騒動になり、

 新聞でも大きく報じられたとのことです。

 

「そッ、それはァ、かいだんッよりもォ~」

「がるるるぐる!」(←訳:怪事件に近い!)

 

 また、『タクシーの怪談』を上回って、

 ただもう啞然とさせられるのは、

 『トンネルの怪談』です。

 

   夜中、郊外のトンネルへ

   肝試し気分でドライブに出かけた若者たちに

   次から次へと降りかかる恐怖……!

 

 今でも度々耳にする『トンネルの怪談』について、

 吉田さんはいっそう詳しく調べ上げました。

 

 この話を、最初にメディアで発したのは誰か。

 それはいつのことか。

 話が全国に伝播してゆき、

 《怪談》として完成していった背景に

 いったい何があるのか。

 

「むむむゥ! みごとなァ、ぶんせきィ!」

「ぐるるー!」(←訳:ブラボー!)

 

 ネタバレになってしまうので、

 これ以上はお喋りできません

 (本文では、怖ろしいことに

  実名や地名がしっかり記載されています)。

 

 けれど、

 《怪談》って何なのだろう?

 と考えた経験がある活字マニアさんには

 熱くおすすめしたい一冊ですよ。

 歴史をテーマとする

 優れたノンフィクション作品に接する心構えで、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

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~ 夜を翔ぶ ~

2025-01-09 22:03:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 くんくんッ! かおりィ~さわやかッ!」

「がるる!ぐるるるがるるる!」(←訳:虎です!味わいもGOOD!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日1月9日は《ブルーマウンテンの日》!

 コーヒー好きな方々には嬉しい日、でしょうか。

 カフェインだめダメな私ネーさはデカフェのラテなどいただきながら、

 さあ、こちらの御本で読書タイムを、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 塵よりよみがえり ――

 

 

 著者はレイ・ブラッドベリさん、

 原著は2001年に、日本語版は単行本が2001年に、

 画像の文庫新装版は2024年10月に発行されました。

 英語原題は『FROM THE DUST RETURNED』、

 ブラッドベリさんのファンの方々には

 《一族》シリーズとして知られる作品群の

 ”集大成”となる一冊です。

 

「そこはァ、いりのいィ……!」

「ぐるるるがる!」(←訳:黄昏の丘だよ!)

 

 シリーズの出発点であり、

 基幹とも言えるのは、

 1945年に着想を得た作品『集会』。

 

 『集会』は、

 ブラッドベリさんにO・ヘンリー賞をもたらし、

 作家としての名声&知名度を一挙に高めた作品でもありました。

 

 米国イリノイ州の片田舎、

 小高い丘に建つ屋敷には、

 年に一度――ハロウィーンの日、

 世界中に散らばっている《一族》の面々が、

 集会に出席すべく、帰ってくる。

 

 魔女、有翼鬼、魔物、幽霊……

 《一族(ファミリー)》に属する者たちは、

 旧交を温め、パーティーでバカ騒ぎして、

 万聖節の夜を満喫します。

 

「あれッ?」

「がるるるぐるるるる?」(←訳:あの子はどうしたの?)

 

 集会の片隅で、

 青白い顔色をしているのは、

 ひとりの少年。

 

 魔物たちが集うこの屋敷で、

 彼だけが……人間です。

 

 或る日、屋敷正面の鉄門の脇に

 誰かが置いていったピクニック・バスケット。

 バスケットの中で泣いていた赤ちゃんは、

 風吹きすさぶ戸外にそのまま見捨てられ……ることはなく。

 

 抱きあげられました。

 

「ふうゥ!」

「ぐるっるる!」(←訳:良かったあ!)

 

 暖かな室内へ、

 かつて子ども部屋だった一室へ、

 運び入れられてゆく小さな命。

 

 ティモシーと名付けられた少年と、

 闇に生きる者たちの物語に

 ブラッドベリさんは深い愛情を抱いていたそうです。

 登場人物たちには

 ブラッドベリさん御自身の祖母、おじ、おばが投影され、

 屋敷や丘の情景は

 故郷イリノイそのもの。

 

 なつかしのイリノイへ、

 親族たちが、海を越え、空を越えてやって来る

 『集会』の夜。

 そして、その先に待つ新たな物語とは。

 

「ゆッくりィ~よみましょゥ!」

「がるるぅぐるがる!」(←訳:慌てちゃだめだよ!)

 

 『集会』着想から、55年。

 長い時をかけ、

 ブラッドベリさんは《一族》の物語を完成させました。

 ティモシー少年が歩みゆく世界へ、

 皆さまも、ぜひ♪

  

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~ 関西アートシーン 2025! ~

2025-01-08 22:03:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はッぴィ~ばァすでいィ、ぼういィさんッ!」

「がるる!ぐるるがるるー!」(←訳:虎です!偉大なシンガー!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日1月8日は、デヴィッド・ボウイさんのお誕生日!

 名作『地球に落ちてきた男』を想いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの雑誌を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― SAVVY 2025年2月号 ――

 

 

 現在発売中の月刊誌『SAVVY』2月号では、

 《関西美術館さんぽ》を大特集!

 2025年のアートシーンを一足早く展望していますよ。

 

「もふゥ! たのしみィなのでスゥ!」

「ぐるるるがっるる!」(←訳:見どころいっぱい!)

 

 ここ関東圏では、

 2025年2月に『横浜美術館』がリニューアルして

 全館オープン!

 3月には学習院大学資料館がリニューアル、

 『霞会館記念 学習院ミュージアム』に生まれ変わる!

 といったニュースが

 アート好きさんの胸を高鳴らせていますけれど、

 西日本では関東以上の大きな動きがあるんです。

 

 アートの島として知られる香川県の直島に、2025年春、

 『直島新美術館』が開館!

 

 3月には、

 『県立鳥取美術館』が正式開館!

 

 そして、同じく3月に、

 『大阪市立美術館』がリニューアルオープン!

 

「ぱちぱちぱちィ~!」

「がるるる~!」(←訳:めでたや~!)

 

 大阪市の天王寺区茶臼山町にある

 『大阪市立美術館』は、

 2年以上前から大規模な改修を行ってきました。

 

 国の登録有形文化財である建物の外観は保全しつつ、

 エントランスをバリアフリー対応に変更、

 館の東側にテラスを新設し、

 カフェやパブリックスペースも造られる予定、と

 21世紀仕様に進化して、

 3月1日~3月30日には

 《What's New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開》、

 4月26日~6月15日には

 《日本国宝展》

 が開催されます。

 

「むむゥ! これはもうゥ、ぜッたいにィ~」

「ぐるるるがるるぐる!」(←訳:大人気で大混雑かも!)

 

 他に『SAVVY』2月号では、

 『奈良国立博物館』の

 《超国宝 ―祈りのかがやき―》展(4/19~6/15)、

 『京都国立博物館』の

 《日本、美のるつぼ ―異文化交流の軌跡―》展(4/19~6/15)

 『大阪市立東洋磁器美術館』の

 《中国磁器・至宝の競艶》展(開催中~3/30)

 『京都文化博物館』の

 《世界遺産 大シルクロード》展(開催中~2/2)

 といった企画展や、

 関西の美術館・博物館の

 2025年展覧会スケジュールも紹介されていますよ。

 

 さらに、

 こころがふわり♫とするのは、

 第2特集のページです。

 だってもう、

 

 《本屋さんへ行こう》

 

 なんですから……!

 

「かんさいのォ、ほんやさんッ!」

「がるる~ぐるるる~!」(←訳:見たい~行きたい~!)

 

 ここでは、店舗面積は大きくなくとも、

 個性的で魅力あふれる本屋さん、

 ショップで書籍を扱っている美術館やギャラリー等々、

 ガイドブックには載っていないような

 本屋さんが取り上げられています。

 

 旅好き&ミュージアム好きな方々、

 ”紙の本”愛好家さんにもおすすめの

 『SAVVY』最新号、

 本屋さんの雑誌コーナーで見かけたら、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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~ 虫、千里を走る ~

2025-01-07 22:03:41 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふうゥ、たべすぎィ~なのでスゥ!」

「がるる!ぐるるがるる~…」(←訳:虎です!お腹が苦しい~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 身体に優しい七草粥を、

 ゆったりと適量(←ここ大事!)いただいた後は、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 病葉草紙 ――

 

 

 著者は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、

 2024年8月に発行されました。

 『病葉草紙』は『わくらばそうし』とお読みくださいね。

 

「おォ~いッ、とらごろうゥやァ~いィ!」

「ぐるるるがるぐる?」(←訳:どうしたクマさん?)

 

 ここは、八丁堀から程近い、

 因幡(いなば)町の藤左衛門(とうざえもん)長屋。

 

 今日も今日とて、

 店子(たなこ)さんが寝込んじゃあいないか、

 きちんと仕事(つとめ)に出掛けたか、

 店賃(たなちん)は工面できたか、

 等々の心配事を抱えてやって来たのは、

 大家さんの一人息子の、

 藤介(とうすけ)さんです。

 

 老齢の父・藤左衛門さんに代わって、

 実質的に長屋運営のマネジメントを担っているのは、

 まだ二十代の藤介さん、な訳で。

 

「おうッ、とうすけさんッ、てえへんだッ!」

「がるるぐるがっるるるる!」(←訳:あいつ全然食ってねえぞ!)

 

 にぎやかな店子のおかみさんたちと

 軽くお喋りしながら、

 藤助さん、長屋の棟の左奥の戸口に向かいます。

 

 久瀬棠庵(くぜ・とうあん)さん。

 

 おかみさんたちに”うらなり”と呼ばれている棠庵さんは、

 ちょいとばかし浮世離れしていて、

 放っておくと、書物に夢中で、飯を食うのも忘れっちまう。

 おおい、棠庵さん、生きてるかぁ~?

 

「だいじょぶゥ~!」

「ぐるるるるがるるる!」(←訳:とりあえず生きてた!)

 

 ああだこうだと、

 藤介さんと棠庵さんが無駄話をしている、

 ちょうどそこに。

 

 事件が!

 

「おッ? どうしたッてんでいィ?」

「がるぐぅる?」(←訳:お初ちゃん?)

 

 棠庵さんの真向かいの部屋から、

 ゆらりと出てきたのは、店子のひとり、

 まだ十五歳の、お初さん。

 その顔に、血の気はありません。

 

 いったいどうした? 何事だ?と訊ねても、

 動揺しているお初さんは、

 まともな会話や説明も出来ず泣くばかり。

 

 一方、棠庵さんは言うのです。

 

 《虫――ですこれは》

 

「むしィ?」

「ぐるっるる?」(←訳:ムシって虫?)

 

 ”事件”の現場を見ても

 俺には何も分からないのに、

 棠庵さんの眼には

 何かがはっきり映っているらしい……

 

 いや、それにしたって、虫って何だよ?

 

 問いただす藤介さんに、

 棠庵さんは――

 

「まッたァまッたァ!」

「がるるるぐる!」(←訳:そこまででい!)

 

 すべては、虫。虫のせい。

 

 虫、というひと言の背後に

 どんな事情が、からくりが隠されているのか、

 必死に追いかけ、食らいつく藤介さん。

 笑いと涙と機智が

 幾重にも仕込まれた痛快連作ミステリは、

 虫祓い、いえ、初春の厄祓いにおすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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~ めぐる時代、めぐる星々 ~

2025-01-06 22:03:34 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス! 

 わふふゥ! きつねのォおねえさんッ、とうじょうゥ~♫」

「がるる!ぐるるがるるぐるる!」(←訳:虎です!しかもスマホ付きで!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『べらぼう』第1回、

 綾瀬はるかさんのお稲荷さんまが可愛らしくて、

 蔦重さんの存在が霞むほどでした。

 お稲荷さまは次回も……?と期待しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 時代小説 ザ・ベスト2024 ――

 

 

 編者は日本文藝協会 編纂委員の皆さん、

 2024年7月に発行されました。

 2023年度の文芸誌に掲載された作品の中から、

 短編作品11篇を収録するアンソロジーです。

 

「じだいィ、いろいろォ~なのでス!」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:古代から近代まで!)

 

 冒頭を飾るのは、

 朝井まかて さんが描く

 お江戸の易者・白斎(はくさい)さんの物語。

 

 続いて永井紗耶子さんが神君伊賀越えの顛末を語り、

 菊地秀行さんは怪異譚を……と、

 作家さんによって

 時代と舞台はくるくると変わってゆきますが。

 

 今回は、ちょっぴり変わりダネな一作に

 ぐい~っとフォーカス!

 

「おッ? これはァ~…むかしむかしィ??」

「がるるるる!」(←訳:平安時代かな?)

 

 ええ、はるかな昔、

 去年の大河ドラマ『光る君へ』の頃よりも

 さらに昔の時代を舞台とするのは、

 澤田瞳子さん著『星見の鬼』。

 

 オープニングのシーンも、

 牢獄からの実況中継!と、

 実にセンセーショナルですよ。

 

「あわわッ、まッくらァ……!」

「ぐるるがるるぅ~…」(←訳:寒くて凍えるぅ~…)

 

 灯もない獄舎、

 頑丈な牢格子の奥に閉じ込められているのは、

 四天王寺の下法師(下働きの僧侶)である

 行心(ぎょうしん)さん。

 

 いったい何の罪で牢獄に入れられたのか、といえば、

 すべては間(ま)が悪かった――

 タイミングが悪かったのだ、とするべきでしょうか。

 

 上級僧・慧観(えかん)さんが倒れているのを見つけ、

 あわてて駆け寄ったら、

 犯人はお前か!と決めつけられ、

 まともな抗弁も許されぬまま、

 獄に放り込まれて、もう半月。

 

 俺は何もしていない。

 そう主張する気力も失った行心さん、

 そろそろ処刑係の役人が来るんだろうなぁと

 全てを諦め切っていましたが……。

 

「うッ? だれかァ、きたでス!」

「がるるっ?」(←訳:何者だっ?)

 

 夜中の訪問者は、

 牢番でも処刑役人でもなく。

 

 ――ここから解き放ってやろう――

 

 牢の戸を開いて、

 甘い言葉を行心さんに囁く

 謎めいた者たち。

 

 はたして、彼らの意図と目的は?

 

「にげるかッ?」

「ぐるるる?」(←訳:留まるか?)

 

 大海人皇子(おおあまのおおきみ/天武天皇)

 の治世を背景に、

 時代小説(歴史小説)でありつつ、

 ミステリでもある『星見の鬼』、

 エンタ好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 また、収録作品の解説を兼ねた

 木内昇さんによる巻末エッセイも 

 読み逃しなく~♪

 

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~ ファーブルさんを追いかけて ~

2025-01-05 22:03:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おひさしぶりのォ~どくしょたいむゥ、でスよゥ!」

「がるる!ぐるるるるがるる!」(←訳:虎です!2025の第1回!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 はい! 2025年の読書タイム第1回は、

 新春に相応しく、希望に満ちた一冊を!ということで、

 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― バッタを倒すぜ アフリカで ――

 

 

 著者は前野ウルド浩太郎(まえの・うるど・こうたろう)さん、

 2024年4月に発行されました。

 2017年刊行の『バッタを倒しにアフリカへ』の”その後”を綴る

 鋼鉄の、いえ、超硬派ノンフィクション作品です。

 

「ぴょんぴょんはねるゥ~あいつらッ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:問題児なんだ!)

 

 コオロギ、キリギリス、イナゴ、トビバッタ……

 バッタ目に属する昆虫たちは、

 残念ながら、益虫とは言い難く、

 著者・前野さんの研究対象である

 サバクトビバッタに至っては、

 大陸間をまたぐ災害さえ引き起こす害虫、と

 考えられています。

 

 一匹一匹は小さくとも、

 バッタたちが大群を成して押し寄せてきたら、

 アフリカから中東、アジアも含む広範囲の、

 穀物畑は、牧場の草地は、里山の緑は……全滅。

 

 そんなこと許さ~ん!

 

 と立ち上がった前野さん。

 昆虫研究学者としての身許を確立し、

 バッタを研究する施設を探し、

 異国での生活基盤を整え、

 実験に次ぐ実験、

 といった艱難辛苦の道のりを経て、

 ようやく、ようやく、ほのかな光が?

 

「てがかりィはァ~」

「がるぐる!」(←訳:繁殖行動!)

 

 あっちに大群が出た、

 こっちでも大群発生、っていうから

 急いで来てみたけど、いないじゃん……

 いや、いた!

 さっそく採取! 解剖~!

 

 バッタを追って四苦八苦、な日々の中で、

 前野さんのココロのアミに

 ”気になる事象”が少しずつ溜まってゆきます。

 

 学術書にあった『Leks(レック)』という専門用語。

 

 解剖したバッタたちの、雌雄の比率。

 

 他国の昆虫学者さんとの、情報交換。

 

「じわじわァ~きてまス!」

「ぐるるるるがる!」(←訳:見えてきたかも!)

 

 コロナ禍のため、

 アフリカへの渡航を禁止されてしまっても、

 前野さんは研究に没頭し、

 論文作成&投稿に挑みます。

 

 はたして、論文は採用されるのか。

 前野さんのドキドキハラハラな”待ちの時間”は、

 どんな形で結実するのか。

 いやもう、読んでいる私たちも、ドキドキ!

 

「むむゥ! きましたでスよゥ!」

「がるるぐーるる!」(←訳:お返事メールが!)

 

 ネタバレ厳禁ですので、

 これ以上のお喋りはNGですけれど、

 ノンフィクション好きな活字マニアさんに、

 昆虫好きな方々にも、

 激おすすめの快作です。

 

 バッタが憎いわけじゃない。

 誰よりもバッタを、昆虫たちを愛していればこそ、

 彼らと共存できる世界を目指して、

 知恵を絞り、工夫を凝らす――

 ファーブルさんへの憧れから始まった

 前野さんの長い旅路に

 渾身の拍手を送りつつ、

 皆さま、ぜひ、一読を♪

 

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2025!新春特別企画 【オマケ編】

2025-01-04 22:03:05 | 2025!新春特別企画!

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あらためましてェ~あけましてェおめでとうございまスゥ!」

「がるる!ぐるるぅ~!」(←訳:虎です!新年だぁ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ハッピーニューイヤー! 

 新春特別企画にお付き合い下さった皆さま、ありがとうございました。

 今回は、お疲れさまの慰労会ということで――

 

「ちょっと待ったあっ!」

  

 え? は? マイクマフトお兄ちゃん? 

 どうしました?

 

「えへん! 言いたいことがあるぞよ!

 なんでじゃ! なんで年に一度のわしの出演企画の時に、

 サイバーアタックなんぞ起こらにゃならんのだ?

 MI6は何をしとった!

 Mを呼べ! Qはどこだ!

 これから緊急セキュリティ会議招集だ~!」

 

 ……えーと、マイクマフト氏がヘビくんを連れて

 官庁街に駆け去ってしまいましたので、

 では、残った我々だけで始めましょうか。

 2025年、初のおやつタイムは、

 おめでた~く↓こちらで!

  

 『東京ひよ子』さんの

 《ひよ子創生110年 七福のひよ子 ものがたり》!

  

「おおォ、ひよこちゃんッ!」

「ぐるがるるる!」(←訳:大勢いるねえ!)

「七羽七色!」

  

 『名菓ひよ子』ちゃん(右)は、商売繁盛の恵比寿さま、

 『茶ひよ子』ちゃん(左)は、厄除け・福徳の毘沙門天さま。

   

 『桜ひよ子』ちゃん(右)は、五穀豊穣の大黒天さま、

 『苺ひよ子』ちゃん(左)は、音楽・芸能の弁財天さま。

  

 『ショコラひよ子』ちゃん(右)は、笑門来福の布袋尊さま、

 『メープルひよ子』ちゃん(中央)は、長寿延命の寿老人さま、

 『紅茶ひよ子』ちゃん(左)は、子孫繁栄の福禄寿さま。

  

 七色の『ひよ子』ちゃんによる、

 可愛らしくも美味しそうな新春おやつですね。

 

「きぶんはァ、しちふくじんめぐりィ~♫」

「がるるるぐるるるがるる!」(←訳:良いことありますように!)

「HAPPYよカモン!」

 

 そろそろお正月休みの出口が見えてきました。

 次回からは、通常モードに戻って、

 読書タイムを再開!いたしますので、

 2025年も、どうぞよろしくお願いいたします~♪

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2025!新春特別企画! 《激走!大西洋横断!》 その④

2025-01-03 22:03:05 | 2025!新春特別企画!

「はわわわァ~ッ!」

 

 お待たせいたしました、

 2025!新春特別企画の第4回の始まり始まり~ですよ。

 前回は、謎の襲撃犯を追いかけ、

 名探偵テディちゃムズ一行は海軍学校船《アテナ》号から

 人力飛行機に乗り換え、ロンドン上空に到達したところで、

 機体が崩壊!となって。

 

「おちるゥ~ッ??」

 

 いや、それが。

 所詮は人力飛行機です。主な素材が布と紙なので、

 ぱたぱた、ほろほろ、機体のあちこちを壊しつつも、

 ゆ~っくり落下した末に。

 

「ぱふゥ!」

  

 なんと、そこは。

  

「えっ? テディちゃムズ!?!」

 

 名探偵テディちゃムズの盟友ユキノジョン・H・ワトスン博士と

 スコットランドヤードの警官隊が

 謎の襲撃犯たちと睨み合っている現場!

 ではありませんか。

 

 襲撃犯たちは、暗い夜空から落下してきた

 テディちゃムズたちに気付いて避けるヒマもなく、

 直撃を喰らって気絶してしまい、

 ころんと転がったテディちゃムズの手元には

 あの外交行嚢が……!

 

「でかしたッ、テディちゃムズ!

 ……ん?」

  

 テディちゃムズの兄、マイクマフト氏の耳がピクリと動きます。

 いま、たった今――

 

 ピシリ。

 

 そんな音が、外交行嚢から聴こえませんでしたか?

 

「うひょッ、まさかッ」

 

 慌てて行嚢を手に取るマイクマフト氏、

 袋の封を開けてゆくその間にも、さらに

 ピシリ、ピシピシ、と音は止まず――

  

 音と一緒に、ぴょん、と飛び出したのは。

 

 小さな、ヘビくん。

 

 マイクマフト氏とヘビくん、

 暫し、互いに見詰め合ったのち――

  

「とぅちゃん!」

 

 予想外の言葉とともに、ヘビくんににじり寄られて、

 さしものマイクマフト氏も、ぽかんといたしますよ。

 

「とぅちゃん? わしが?」

「とぅちゃん!」

 

 ええ、そもそも。

 ことの始まりは、米国西海岸の桑港(サンフランシスコ)で行われた

 国際会議の席でした。

 マイクマフト氏としては、英国外に出るなぞ

 まっぴらごめん!もう帰りたい!の心境ではあったのですが、

 隣に座った東洋のジャポン国特使とお喋りするうち、

 お近づきの記念に、と

 特使殿から”ヘビの卵”を贈られたのです。

 

 へ? ヘビ?

 ギョっとするマイクマフト氏に特使殿は微笑みました。

 間もなく、新年。

 聖なるヘビは新たな年の守り神であり、

 財運金運をも招くと謂われているのですよ。

 

 財運金運……!

 ああ、財務省の連中は好きそうやなぁ、

 ここは貰って帰らんときっと恨まれるわなぁ、

 そや! 女王陛下への献上品ということにすれば、

 ジャポンさんも財務省もわしの部局も

 みな面子が立って、八方丸~く納まるわいなぁ……。

 

 そうして、ヘビの卵入り小袋を

 ありがたく受け取ったマイクマフト氏だったのですが。

 

 ふっと、気付きました。

 会議の円卓に着いている他国の特使たちが、

 マイクマフト氏が手にする小袋に、爛々たる眼光を注いでいます。

 

 しまった……!

 財運と金運を背負ったヘビ――

 そんなスーパーアイテムなら、どこの国の財務省だって

 欲しいに決まっとる!

 今後は隠密裏に行動せねば!

 

 焦ったマイクマフト氏、

 弟のテディちゃムズを急遽呼び寄せました。

 名探偵を護衛につけ、

 桑港を発ち、大陸横断鉄道で合衆国を東へ向かい、

 ボストン港で英国海軍学校船《アテナ》号に乗り込んで、

 大西洋を猛スピードで横断したら、

 女王陛下の年越し&新年の祝宴に、

 ぎりぎり、間に合うはず。

 

 そこで陛下と執事たちに頼み込んで、

 宮殿内にヘビくんの住居を作ってもらえば、

 他国の使節たちも手は出せないでしょう。

 争いやゴタゴタは回避できます。

 

 それがよもや、謎の集団に襲われたり、

 宮殿の宴には行きそびれ、

 卵が途中で孵って、

 なぜか、とぅちゃんと認識されるとは。

 

「まだァまにあうゥよッ、おにいィちゃんッ!」

「がるるる!ぐるるがるるるる!」(←訳:そうだよ!祝宴はこれからだ!)

「新年の鐘は鳴ってない!」

 

 マイクマフト氏とヘビくん、

 尻尾を同時に揺らします。

 

「なるほど、そうじゃな! よし、バッキンクマ宮殿へ!」

  

 困難を乗り越えたささやかな一団が、

 宮殿に続く大路を進んでゆきます。

 紅白クマ合戦がちょうど終わったのでしょうか、

 ロイヤルアルバートクマホールからは、

 拍手や指笛、『蛍の光』の合唱が流れてきますよ。

 

「みんなァ、へいわにィ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:みんな健康で!)

 

 音楽の余韻にひたり、

 新しい年が運んできてくれる希望を想いながら、

 クマたちは唱和します。

 

 どうか、よい一年になりますように!

 

               ~ おしまい ~

 

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2025!新春特別企画! 《激走!大西洋横断!》 その③

2025-01-01 22:03:05 | 2025!新春特別企画!

「そ、総員、衝撃に注意~っ!」

 ゴゥンッ、ドスン、ガリガリ、ブシュシュウ~ン……

 

 あらららら、どうしましょう、

 新春特別企画その③、始まると同時に中断、でしょうか。

 名探偵テディちゃムズ一行を乗せた

 英国海軍学校の高速船《アテナ》号、失速してゆきます。

  

「船長、甲板に異常が!」

 副長さんの報告に、船橋は動揺に包まれました。

 黒影の襲撃者たちは、退艦するついでに

 甲板に大穴を開けていったのです。

 穴から風と海水が吹き込んで、

 《アテナ》号の蒸気機関は不調を来たしてしまいましたよ……!

 

 と、そこに。

 「テディちゃムズさん、ロンドンより通信です!」

 通信士さんが声を上げました。

  

『こちらロンドン、ユキノジョン・H・ワトスン博士!

 外交行嚢強奪犯の狙いが分かった!』

 

 ベイカー街221Bで留守を守っているユキノジョン・H・ワトスン博士が、

 次々と電報を打って寄越します。それによると……

 

 数分前、首相官邸に投げ文あり!

 外交行嚢は現金10億クマポンドと引換えだ!

 使い古した紙幣を用意せよ!

 交換場所はロンドン市内〇✕の△◇!

 時刻は2時間後!

 

 みなまで聞かず、走り出すテディちゃムズ。

「ゆこうッ、ろんどんへッ!」

 

 いやしかし、ちょっと待って、テディちゃムズ、

 《アテナ》号の現状を鑑みるに、

 2時間でロンドン着、というのは――

 

「ふふんッ!

 こんなこともォ~あろうかとッ!」

  

 甲板下の貨物室で、

 テディちゃムズと虎くん、マイクマフトお兄ちゃんは

 よいしょっ、せーの、と荷解きします。

 大きな防水布の中から現われ出たのは………え?

 

 人力飛行機………?

 

「くみたてェかんりょうッ!」

「がるぐる!」(←訳:強度確認!)

「出発じゃあ!」

 

 組み上げた機体に乗り込んだら、さあ、離陸ですよ。

 甲板に空いた大穴と、穴の周囲の乱気流を利用して、

 小型人力飛行機は空中に舞いあがります。

 テディちゃムズの巧みな操縦で、

 たちまち偏西風を捕まえて、

 翼は大西洋の荒波を眼下に、ぐんぐんと東へ。

  

「ううゥんッ、たりないィ!」

 

 順調かつ無茶な飛行を行いつつ、

 テディちゃムズは舌打ちしました。

 日没を過ぎ、光量が足りない視界では、

 ロンドンへの最短空路を見分けるのは困難の極み、ですねえ。

 

「ほっほっ、ワケもないわ」

 ペダルを短い足でせっせと踏みながら、

 マイクマフト氏はニヤリと笑いました。

「我が耳のチカラで、案内してみせる!」

 

 飛行機のキャノピーを少しだけ開け、

 ムクムク耳を突き出して、

 マイクマフト氏は精神を集中いたします。

 雲の彼方から、かすかに聴こえるあれは……

 

 ロイアル・アルバート・クマホールで開幕した

 大晦日名物の《紅白クマ歌合戦》の拍手と歓声!

 

「おお、聴こえるぞ!

 クマスピーナッツの大ヒット曲が!

 Vaundyクマくんの美声が!

 B’クマZのギターとシャウトが!

 あっちだ、テディちゃムズ!」

 

 かくして、人力飛行機は滑らかに、

 えー、正直に言っちゃいますと、だいぶヨタヨタと、

 テムズ川沿いにロンドン中心部上空に到り、

 着陸態勢に入ろうとして。

 

「うわッ?」

 

 テディちゃムズお手製の人力飛行機、限界です。

 ペダルは曲がり、サドルは外れ、

 翼からはメリメリと不吉な音がして、

 あわれ、勇ましいクマたち&虎くんは、

 まっさかさま……!?!

 

           (次回に、続く!)

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