「こんにちわッ、テディちゃでス!
ごろォ~さんッ、がんばッてまスゥ!」
「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!3位に初登場~!)
こんにちは、ネーさです。
1月10日公開の『劇映画 孤独のグルメ』は、
先週末の興行成績で国内映画ランキングの3位にin!
やったわねゴローさん!と快挙を祝しながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 了巷説百物語 ――
著者は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、
2024年6月に発行されました。
『了巷説百物語』は『おわりのこうせつひゃくものがたり』
とお読みくださいね。
「またいちィさァ~んッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:小股潜り~!)
小股潜り(こまたくぐり)の又市(またいち)、
或いは、御行(おんぎょう)の又市。
著者・京極さんが江戸期の日本を舞台に描く人気シリーズ
《巷説百物語》の第一作『巷説百物語』で、
又市さんが私たち読み手の前に現れてから、
幾許かの年月が過ぎました。
『続』『西』『前』『後』など、
又市さんと仲間の”小悪党”さんたちが
縦横無尽に世間を翻弄しまくった物語世界も、
とうとう……
「うわわァ~んッ!」
「がるるるるる~!」(←訳:終わらないで~!)
小股潜りの又市ってぇ野郎がいる――
江戸の闇社会にそんな噂が流れ始めて、
十五年余。
下総国に拠点を持つ
稲荷藤兵衛(とうか・とうべえ)さんのもとに持ち込まれたのは、
又市さん絡みの一件でした。
老中首座・水野忠邦さまが推し進める改革を
邪魔しようとする者ども、
すべて炙り出してくれ。
あっちこっちに探りを入れた藤兵衛さんは、
その“不届き者”の中心に
又市さんがいる、と確信するのですが。
「あらたにィ~とうじょうゥ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:待望のあの御方!)
なかなか表に出てこない又市さんの代わり、なのでしょうか。
それとも、彼は
もう一人の又市さん、なのでしょうか。
武蔵清明神社の、
中禪寺洲齋(ちゅうぜんじ・じゅうさい)さん。
拝み屋、と自称する洲齋さんが、
藤兵衛さんの前に立ちはだかります。
「なァんでもォ、おみとおしィ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:嘘はつけないよ!)
藤兵衛さん、洲齋さん、そして又市さん。
それぞれの思惑は、どこへ向かうのか。
1149ページに及ぶ、
長大にして重厚な物語は、
《巷説》オールスターズの顔見世合戦も楽しくて、
まさに『了』――完結編とするに相応しい作品です。
でも……本当に終わっちゃうの?
「しんじィませんッ!」
「ぐっるがる~!」(←訳:もっと続け~!)
お江戸版『スパイ大作戦』
(映画ではなく、TVドラマの『スパイ大作戦』ですね)
とも言える、
《巷説百物語》。
『新巷説』『新々巷説』と
さらに枝葉が伸び、花咲くことを切に願いつつ、
《巷説百物語》ファンの皆さま、
ぜひ、一読、いえ、熟読を♪