テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 完結の、その先は? ~

2025-01-17 22:03:35 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ごろォ~さんッ、がんばッてまスゥ!」

「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!3位に初登場~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 1月10日公開の『劇映画 孤独のグルメ』は、

 先週末の興行成績で国内映画ランキングの3位にin!

 やったわねゴローさん!と快挙を祝しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 了巷説百物語 ――

 

 

 著者は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、

 2024年6月に発行されました。

 『了巷説百物語』は『おわりのこうせつひゃくものがたり』

 とお読みくださいね。

 

「またいちィさァ~んッ!」

「ぐるがる~!」(←訳:小股潜り~!)

 

 小股潜り(こまたくぐり)の又市(またいち)、

 或いは、御行(おんぎょう)の又市。

 

 著者・京極さんが江戸期の日本を舞台に描く人気シリーズ

 《巷説百物語》の第一作『巷説百物語』で、

 又市さんが私たち読み手の前に現れてから、

 幾許かの年月が過ぎました。

 

 『続』『西』『前』『後』など、

 又市さんと仲間の”小悪党”さんたちが

 縦横無尽に世間を翻弄しまくった物語世界も、

 とうとう……

 

「うわわァ~んッ!」

「がるるるるる~!」(←訳:終わらないで~!)

 

 小股潜りの又市ってぇ野郎がいる――

 江戸の闇社会にそんな噂が流れ始めて、

 十五年余。

 

 下総国に拠点を持つ

 稲荷藤兵衛(とうか・とうべえ)さんのもとに持ち込まれたのは、

 又市さん絡みの一件でした。

 

   老中首座・水野忠邦さまが推し進める改革を

   邪魔しようとする者ども、

   すべて炙り出してくれ。

 

 あっちこっちに探りを入れた藤兵衛さんは、

 その“不届き者”の中心に

 又市さんがいる、と確信するのですが。

 

「あらたにィ~とうじょうゥ!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:待望のあの御方!)

 

 なかなか表に出てこない又市さんの代わり、なのでしょうか。

 それとも、彼は

 もう一人の又市さん、なのでしょうか。

 

 武蔵清明神社の、

 中禪寺洲齋(ちゅうぜんじ・じゅうさい)さん。

 

 拝み屋、と自称する洲齋さんが、

 藤兵衛さんの前に立ちはだかります。

 

「なァんでもォ、おみとおしィ!」

「がるぐるるるる!」(←訳:嘘はつけないよ!)

 

 藤兵衛さん、洲齋さん、そして又市さん。

 それぞれの思惑は、どこへ向かうのか。

 

 1149ページに及ぶ、

 長大にして重厚な物語は、

 《巷説》オールスターズの顔見世合戦も楽しくて、

 まさに『了』――完結編とするに相応しい作品です。

 でも……本当に終わっちゃうの?

 

「しんじィませんッ!」

「ぐっるがる~!」(←訳:もっと続け~!)

 

 お江戸版『スパイ大作戦』

 (映画ではなく、TVドラマの『スパイ大作戦』ですね)

 とも言える、

 《巷説百物語》。

 

 『新巷説』『新々巷説』と

 さらに枝葉が伸び、花咲くことを切に願いつつ、

 《巷説百物語》ファンの皆さま、

 ぜひ、一読、いえ、熟読を♪ 

コメント
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