中林さん、油ものが食べられない。痛風に悩んでいる。
喫茶店の定食から油ものを省くと難しい。
が、うちの母ちゃんは毎日なんとかする。
で、今日は「冷やしうどん」を特別に作ってさしあげる。
出来上がって出したのだが、中林さん「つゆがない」と文句をいう。
「どないして食うねん」と。
で、わたし「よく噛んで食べて下さい」と。
すると、中林さん「俺を客と思ってないやろ」
そこへお母ちゃん出て来て、
「さっき、つゆなしで食べたけど美味しかったよ」と。
わたし「ほれ、うちの母ちゃんはわたしの味方や」
中林さん「ここの夫婦は信じられんワ!」
ホント、うちの客は難しい人ばっかりだ。
〇
後刻談。
その後で見えた、お連れの原さんに中林さんは、
「ここのマスターに、『つゆを忘とれる』てゆうたら『よう噛んで食べっ』て言いよんねん」
わたし、それ聞こえて言いました。「告げ口はアカン」と。