久しぶりに読みごたえのある小説を読ませてもらいました。
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『あなたという国』(ドリアン助川著・新潮社)
一昨日に入手したのですが、丁度孫たちが来ていたのでその日は読めませんでした。
なので昨日から読み始めたのです。
しかしもう読んでしまいました。
遅読のわたしにしては珍しいこと。
スケールの大きな小説なのに、繊細なのです。
ニューヨークが舞台で、人種問題、領土問題なども扱われています。
しかし暗くはない。重いはずなのに、重くも感じられない。
底流にロック音楽が流れているからだろうか。登場人物が若いからだろうか。
いやそれだけではなく、作者(助川さん)の繊細で清らかな精神が流れているからでしょう。
途中、こんな箇所があります。
166ページです。
「(略)この世界はたくさんある世界のひとつでしかないと感じられるんだよ。自分を含め、すべてが消えてしまったとしても本当に大きな存在はなにひとつ変わらないんだって。この世界は、そのことを知らないんだ。だから世界ごと孤独なんだよ」
こんな表現、わたし初めて読みました。
「世界ごと孤独」
これは助川さんの発想なのだろうか?
そうなんだろうなあ。
とすると、やはりその感性はスゴイ。
物語の最後はちょっと予想が外れました。
わたしが想像してたより深い所へ誘われました。
単なる物語、楽しい話を読んだというだけではなく、読み手に深く考えさせる小説でした。
読み終えた後、読み手も成長させてもらえるような、そんな小説。
しかしこれ、作者のドリアンさんもおっしゃっているように映画化はちょっと難しいでしょうね。でも出来ないことはないかな?。
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『あなたという国』(ドリアン助川著・新潮社)
一昨日に入手したのですが、丁度孫たちが来ていたのでその日は読めませんでした。
なので昨日から読み始めたのです。
しかしもう読んでしまいました。
遅読のわたしにしては珍しいこと。
スケールの大きな小説なのに、繊細なのです。
ニューヨークが舞台で、人種問題、領土問題なども扱われています。
しかし暗くはない。重いはずなのに、重くも感じられない。
底流にロック音楽が流れているからだろうか。登場人物が若いからだろうか。
いやそれだけではなく、作者(助川さん)の繊細で清らかな精神が流れているからでしょう。
途中、こんな箇所があります。
166ページです。
「(略)この世界はたくさんある世界のひとつでしかないと感じられるんだよ。自分を含め、すべてが消えてしまったとしても本当に大きな存在はなにひとつ変わらないんだって。この世界は、そのことを知らないんだ。だから世界ごと孤独なんだよ」
こんな表現、わたし初めて読みました。
「世界ごと孤独」
これは助川さんの発想なのだろうか?
そうなんだろうなあ。
とすると、やはりその感性はスゴイ。
物語の最後はちょっと予想が外れました。
わたしが想像してたより深い所へ誘われました。
単なる物語、楽しい話を読んだというだけではなく、読み手に深く考えさせる小説でした。
読み終えた後、読み手も成長させてもらえるような、そんな小説。
しかしこれ、作者のドリアンさんもおっしゃっているように映画化はちょっと難しいでしょうね。でも出来ないことはないかな?。