今日の「書斎・輪」の客人は信行寺ご住職の四夷法顕さんでした。
用件は別にありましたが、御自著を一冊いただきました。
『立教開宗と浄土真宗』(四夷法顕著・自照社刊・220円)。
浅学のわたしには少々難しいのですが、「ほほう?」と興味深く思ったのは次の記述。
《親鸞聖人が「浄土真宗」という場合、それは教団名ではなく、教えの名称として用いていたことはこれまでに述べてきました。現在のように「浄土真宗」が教団名として使われるようになったのは、聖人がご往生されてから実に二百年あまり経った、本願寺第八代宗主・蓮如上人の頃からです。》
そして巻末の記述。
《(略)そして明治五年(1872)にようやく「真宗」の公称が新政府によって認められます。さらに昭和二十一年(1946)、宗教法人令により名称の届け出が必要となり、西本願寺は「浄土真宗本願寺派」と申請して認可されます。蓮如上人が教団名を定めてからおよそ五百年の時を経て、念願であった「浄土真宗」の公称がここに実現したのです。》
「へ~?そうだったのか」と思いました。
昔、五木寛之氏の『親鸞』を新聞連載で読み、大いに感動し、後に本になった時にもう一度読んだことがありました。その時、うちの宗旨は禅宗ですが「浄土真宗もいいなあ」と真剣に思ったのでした。
因みに文中に度々「教行信証」という親鸞聖人の重要な著書が登場しますが、この中に「信」と「行」という字がありますねえ。
正に「信行寺」さんの寺号の由来なのでしょう。