喫茶 輪

コーヒーカップの耳

横井司さんの詩

2023-03-18 15:46:53 | 
詩誌2冊お贈りいただきました。



『リヴィエール』187と『現代詩神戸』280です。
読ませていただきましたが、みなさんそれぞれが刻んでこられた人生の歴史が綴られていて共感を覚えます。

『リヴィエール』から永井ますみさんの「一キロメートル」です。
←クリック。
子どものころの思い出が丁寧に綴られています。
終わりから2行目の方言が効果を上げていますね。
《小林さんに返事もしならんって言われたで》

『現代詩神戸』から横井司さんの「アーモンドチョコレート」ほか。
←クリック。
横井司さんはわたしの知らない人ですが、この作品、目に留まりました。
なんでもないことのようですが、とぼけた味があって、わたしは好きです。軽く仕上げておられますが、中身はなかなか、

ほかにも気になる詩がたくさんありました。
例えば、たかはらおさむさんの「誓ったはずなのに」。たかはらさんはわたしと同年代なのでしょうか。大いに共感しました。
水こし町子さんの「この話は」。《父は満州に出兵していた》という一行。わたしの父も満州からシベリヤ抑留でした。
貞瀧和子さんの「額縁の父」。《答えのない 独り言》が切ないです。
岩崎英世さんの「一九七二年」に「ああ、この人も同年代なんだ」と思いました。感慨深いものがあります。
今 猿人さんの「四百代言」。《前世紀の終わりに、野犬狩りの声はすっかり消えてしまった。》を読んで、ああそういえばと思わせられました。最近は街中で野犬を見ることがなくなりました。
渡辺信雄さんの「団地の周りからサイレンが響き」。団地というのは住む人の年代がよく似ているところから、住む人と共に団地全体が老けてゆくものなのですね。それが実感を持って描かれています。
永井ますみさんの「不整脈」。わたしも長年不整脈で悩みました。二年ほど前に二度のアブレーション手術を受けたのでした。永井さんも気をつけてくださいよ。ちゃんと検査を受けて下さい。と元医療従事者には「釈迦に説法」でしたか。

二冊の詩誌、楽しませていただきました。
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