先日「書斎・輪」にご来訪の柳人中野文擴さんにお借りした本。
俳句集『夢見沙羅』(伊丹三樹彦著・現代俳句協会・昭和56年刊)です。
この中に付録のように伊丹さんが俳誌「青玄」の前記に書かれた俳句に関わる寸言が載っています。
185章。
これが面白いです。
わたしの詩作に役立つような言葉がいっぱい。
ということでコピーを取らせてもらって冊子にしました。
初めの方のいくつかを紹介。
「俳句の三味、それはアイロニーとユーモアとペーソスと」
「重く受けとめて軽く言い現わす」
「俳句の真価は深読みに堪え得てこそ」
「一人よがりはないか、仲間よがりはないか、俳人よがりはないか、と作品検討する」
「意味の掴めぬ俳句は文学ではなく、意味の拡がらぬ俳句は詩ではない」
「単純に現わしたい。複雑に味わいたい。俳句というものは」
この後も沢山あります。
座右と言うほどではないがしばらく身辺に置いておこう。
あくまでも「わたしにとってのもの」です。
ほかの詩人には役立たないかもしれません。
『完本・コーヒーカップの耳』アイロニーとユーモアとペーソスがいっぱい。