団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

★理想の会社

2012年07月03日 | 日本的経営の崩壊

  サラリーマンとして は落ちこぼれの私としては、会社組織に受け入れられないのなら自分で起業して従業員が楽しく仕事のできる会社を作り たいなんてことも思ったりしました。しかしながらそんな企業が成り立つほど世の中は甘くはなさそうと諦めていまし た。ところがそんな会社を作り上げた人が居ました。それも日本で。

   ITmedia Newsよ り

   「社 員をコスト扱いするな」 日本一幸せな会社・未来工業創業者・山田昭男さん

   営業のノルマ、残業は一切禁止、定年は70歳、年間の休暇は有給休暇を除 いても140日。しかも全員が正社員という日本一「社員」が幸せな会社の創業者が語る。…中略

  ──ノルマや上司への「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」も禁止。支社や営業所も社員が勝手に作ったとか

  山田 現場のことは、現場の社員が一番よく知っているからね。支社や営業所も「必要だ」と思ったから作ったんで しょ。私は名刺を作る度に(裏に書かれた支社・営業所を見て)「また増えとるなぁ」と思うぐらい(笑い)。社長なん てバカだと自覚しなきゃいけないんだよ。陣頭指揮などもってのほか。どう『餅』を与えるか、っていう大きな「戦略」 を考えるだけでいい。「戦術」は社員に任せるのがいいんです。

  ──社員に任せすぎて失敗したことは

  山田 「報告は禁止」だから知りませんねぇ(苦笑)。でもね、休日が多く、労働時間も短い、上司への報告も禁止…… となると、人間はむしろ、いいかげんなことができない。その中で成果を上げようと必死で工夫してがんばるもんです よ。これは日本人だからできること。儒教精神が残っているし、農耕民族だからね。狩猟民族は獲物がなければヨソへ行 くけど、農耕民族は苦しくても、土地にしがみついてがんばるしかない。『餅』を貰(もら)った以上、そこ(会社)で 懸命に働こうと思うんだよ。

  ──儲けるにはヨソと違うことをやれ、差別化を図れ、とも

  山田 差別化を図るには、常に考える習慣をつけること。新製品や仕事の効率化について考え続けることが大事なんだ。 そのためにウチには「改善提案制度」がある。これはどんな提案でも、封を切る前に中身を見ないで500円支給。いい提案なら最高3万円。これも『餅』になります。

   「い いモノを安く」が衰退の元凶 日本一幸せな会社・未来工業創業者・山田昭男さん(2)

  ──日本の経済は低迷続き、何が悪いんでしょう?

  山田 衰退の元凶は「いいモノを安く売ろう」という発想だね。その先にあるのは過当競争。これでどうやって儲(も う)かるんですか? アメリカの製造業の経常利益率は平均で35%なのに、 日本の製造業は3.5%しかない。日本の方が技術は断然、優秀なのにおかしいでしょ。

(1)「社員をコスト扱いするな」 日本一幸せな会社・未来工業創業者・山田昭男さん

  試しに銀座を歩いてごらんなさいよ。今や外国の有名ブランドの店ばかり。品質は日本製品の方が上だけど、「高い方 (外国ブランド)」が売れる。そういう商売を日本がやらないといけないのに価格競争で疲弊してしまっているんだ。付 加価値のある、差別化した商品を作り「高く売る」ことを考えなきゃダメ。

  ──だけど、日本の「ものづくり」の伝統も今や風前のともしび……

  山田 危ないね。敵(中国や韓国)が随分、伸びてきたからな。日本の企業で60 歳定年になった技術者を、韓国企業などが倍の給料で引っ張っていく。当然、先端技術もどんどん外国へ流れるわけ ですよ。

  だからウチは定年を70歳にし、60歳を過ぎても給料が下がらないようにし た。ヨソからは「60歳、70歳で生産性が向上するんですか?」って、よく聞かれるけど、それは重要じゃない。 一番、働き盛りの30代、40代の社員が、その制度に感動して、がむしゃらに働く気になるわけですよ。「オレは この会社に骨を埋める」ってね。…中略

  ──はやりの「成果主義」にも反対してますね

  山田 人間が人間を評価する以上、「感情」が必ず入る。虫が好かない部下だとか、上司に、お中元、お歳暮を贈った、 贈らないで、評価が決まってしまいかねないでしょ。だからウチの給料は平等。

  よく経営コンサルタントがいう「2・6・2(働かない社員が必ず2割い る)」なんて法則もあり得ないと思っている。ちゃんとした待遇を与えれば「しっかり働かねば」という気持ちにな るもんですよ。

  ──でも、イマドキの若い社員はどうですか。がむしゃらに働いた世代とは気質が違うでしょう

  山田 それは、「扱い」を間違えているからですよ。日本が戦争に負けたのが昭和20年。それからたった23年間(同43年)で、世界2位の経済大国になっている。 そのときは、ほぼ全員が「正社員」だった。

  “失われた20年”の間に企業は随分、派遣社員やアルバイトに切り替えたけ ど、GDPは伸びていないでしょ。社員が幸せを感じるには、やはりそれなりの待遇が必要。派遣社員のままでは技 術や営業のやり方を必死で覚えようという気にはならんしね。

  ──ただ、若い世代の中には、「派遣社員やフリーターの方が気楽でいい」という人もいます

  山田 それは「教育」が悪い。確かに今の日本はデフレの世の中で、年収180 万円でも食うには困らないかもしれんが、そのまま、40歳になったらどうするの?

  戦後、日本の教育は、子供たちを「バカにする教育」をやってきたとしか思えないんだよ。「考えるな」「皆と同じこと をやりなさい」という教育だね。だから僕は、制服や給食も反対。全部同じで横並びでは、何とか工夫しようという発想 が起きないでしょ。(喜多由浩)

   いや~!素晴らしいですね。こんな経営者がいるんですね。まさに私の理想とするところです。尤も、ここまでの考え は思いつきませんでしたが。
  それにしても、正社員を減らして派遣だなんだとコストダウンばかりを考えてどんどん日本の国をだめにしてき た今の経営者や政治家たちはこの会社を見て何にも感じないのでしょうか。
  ここまで徹底するのは並みの経営者では無理でしょうがこの素晴らしいところの一つでも取り入れることを考え てもらいたいものです。少なくとも、バブル前の80年代以前は終身雇用というこれに近いものがあったはずです。 

目が覚めました!