いよいよ、FWへの世界の攻撃が始まるようで す。一番恐ろしいアメリカで訴訟が始まったようです。これから、どんどん増えてくるのは間違いないでしょう。際限がない 莫大な賠償金の訴訟の始まりでしょう。
何処まで広がるかFWにとっては地獄の始まりです。アメリカだけで収まるとは思えないので、世界への広がり、特に地 元EUでどんな動きになるかが見ものです。
ブルームバーグより 2015/09/26
独 フォルクスワーゲンを米年金が提訴、排ガス不正発覚でADR下落
ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)はディーゼル車の排ガス試験で不正を行い米国預託 証券 (ADR)の価格を人為的につり上げて米国の投資家をだましたとして、ミシガン州セントクレアショアズ市の警察官・消防 士年金基金が同社を相手取りバージ ニア州の連邦地裁に提訴した。
VWが排ガス試験に合格するために不正なソフトウエアを使用した問題をめぐって投資家が訴訟を起こした のはこれが初めてのもよう。VWの ADRは不正発覚以降に29%下落しており、同年金基金はADR保有者が多額の損失を被ったと主張。ADRを保有する投 資家を代表する集団訴訟の認定を求 めている。
同社広報担当のジェニーン・ジニバン氏は訴訟に関してコメントを控えた。
訴訟だけでなく、排ガスの検査も世界中で始められるようです。いよいよ、包囲網が狭まって来そうです。これも、何処 まで広がるの。
SankeiBizより 2015.9.29
VW 排ガス不正 車改修で燃費悪化の恐れ 消費者の不信増幅も
不正な排ガス規制逃れ問題を受けて、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、違法なソフトウエアを搭 載したディーゼル車の改修に乗り出 す見通しだ。適正に規制をクリアできるようソフトの書き換えを行うことなどが想定される。ただ燃費の悪化などにつながる 恐れもあり、対応を誤れば消費者の 不信が増幅しかねない。
問題の車両は、エンジンなどを制御するコンピューターに搭載されたソフトがハンドル操作などから「試験中」と判断する と排ガス浄化機能が作動し規制基準 をクリア。一方、実際の走行のように「試験外」と判断すれば浄化機能は作動せず、排ガス中の有害物質は増加。代わりに燃 費は向上するとされる。
これまでVWは問題のソフトを搭載したディーゼル車が世界で約1100万台に上ると発表。対策費用として、約65億 ユーロ(約8736億円)を計上することを決めている。
具体的な改修方法は明らかにしていないが、VWは「試験と実際の走行の(排ガスの)乖離(かいり)をなくすための技 術的な解決に全力で取り組む」と表 明。想定されるのは、排ガス中の有害物質を減らして規制をクリアするため、浄化機能を向上させたりエンジンの燃料噴射を 調整したりするなどの方法だ。
ただ浄化機能を向上させれば燃費の悪化や浄化装置の早期劣化につながる恐れがある。またディーゼルエンジンは、燃料 の噴射を濃くすれば排ガス中の有害な窒素酸化物(NOx)を減らせるが、結果的に燃費は悪化するデメリットがある。
VWがこうした問題点を解決できているかは不明だ。作業自体はソフトの書き換えなどで済むとしても、改修の結果、燃 費悪化などにつながれば所有者の反発を招く恐れもあり、難しい対応を迫られる。
一方、国土交通省が無作為抽出した個人所有車を調べる「抜き取り検査」の強化を検討していることが28日、分かっ た。検査対象は毎年、ガソリン車で販 売数が多い3車種程度にとどまっていたが、今回不正が発覚したディーゼル車も含め対象を増やす方針だ。抜き取り検査は交 通安全環境研究所などが実施する が、実施台数は毎年十数台に限られ、事実上ディーゼル車は検査対象になっていなかった。
同省は週内に、ディーゼル車を販売する国内外7社から同様の不正がないか聞き取り調査する。その結果なども踏まえ、 検査強化を具体的に検討する。
この不正によって、検査の強化も始まるようです。こうなると、世界のメーカーに与える打撃もどこまで行くか分からな くなります。車自体の買い控えなんてのも始まる恐れがありそうです。
ヨーロッパにとってジーゼル車の買い控えは一番堪えそうです。この事件がいよいよ、世界不況の契機となる可能性まで 出てきそうです。
日刊工業新聞より 2015年09月28日
VW 不正問題-米環境保護局が検査を強化-新試験、ガソリン車も含む全自動車が対象に
独フォルクスワーゲン(VW)ディーゼル車の排ガス規制不正回避問題が自動車業界に波及してきた。米環境保護局 (EPA)が、実際の走行に近い条件で 試験するなど検査を強化すると発表した。欧州連合(EU)も同様に来年1月からディーゼル車の検査を厳しくする方針で、 排ガス試験強化が各国に広がりそう だ。
EPAはすべての自動車メーカーに対し、25日付で通達を送った。実際の走行時と同じ条件での試験を追加する。これ までは車をローラーに載せて決められた条件で試験を行ってきた。試験プロセスや試験の走行距離も増える見通しだ。
今回の問題でVWは不正なソフトウエアを使って試験の時だけ、走行中に排出する有害物質の量を抑えてい た。実際の走行中では、最大で基準 の40倍の窒素酸化物(NOX)が排出されていた。EPAはこれをすぐに見抜けず、後に米ウエストバージニア大学が実施 した調査がきっかけで発覚した。
問題の対象はディーゼル車だったが、新たな検査方法はディーゼル車やガソリン車にかかわらずすべての自 動車が対象になる。日本メーカーを 含めて米国で販売するすべてのメーカーが対応を迫られる。EUでは車両に小型測定器を取り付け、実際の走行時のNOXな どの排出量を計る。
日本経済新聞 2015/9 /27
EU、 2年前にVWの不正把握か 規制運用問われる
【フランクフルト=加藤貴行】独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス試験の不正問題で、欧州連合(EU)が2013 年の時点で、排ガス量を不正に操作す るソフトウエアの問題を把握していたと欧州の複数のメディアが報じた。EUも以前から違法性を認識していながら厳しく追 及していなかったことになり、EU 側の責任も問われそうだ。一方、スイスの交通規制当局がVWの一部ディーゼル車の販売禁止を決めたほか、各国の当局が相 次いで不正問題の調査に乗り出し た。…中略
一方、主要各国の当局は排ガス試験不正問題を巡り、相次いで調査に乗り出した。米欧に加え、韓国などのアジア諸国も 自国での車両点検の実施を表明した。英国放送協会(BBC)によると、26日時点で約10カ国が既に調査の意思を示して いる。
米国では司法省とニューヨーク州がVWの刑事責任を巡って調査を始めた。カナダの環境当局はVWと傘下のアウディの ディーゼル車を約10万台調査する方針を示した。欧州でもドイツ、フランス、イタリアが調査開始を表明、アジアではイン ドと韓国が調査開始を宣言した。
どちらにしても、今動き出したところですから、その影響はまだつかみかねますが、最悪の場合は、ドイツの崩壊、EC の分裂、ひいては、世界不況なんてところまで行く可能性は捨てきれないでしょう。
何とも、恐ろしいことをやってくれたものです。
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