昨日はこの偉大な地球に生かされている人類がその地球に影響を与えているな んてのは単なる思い上がりじゃないかと書きましたが、トッテンさんがそんな考えにつながりそうな面白い考えを取 り上げていました。
耕助のブログよ り 2012年11月29日
・・・略
では、もし過去のやり方に戻れないならどんな解決策があるのかとさまざまな本を読み、その中で興味をもったの がロシアの科学者であり哲学者であったクロポトキンの無政府主義の思想である。彼の提唱する無政府主義とは、中 央政府に縛られない、相互扶助を中心概念に据えた政府支配のないコミュニティー社会をつくることだ。
昨今では、 無政府主義、アナーキズムといえば、テロリズムと同義とされるが、それは資本主義政権が意図的に結び付けようと しているものでクロポトキンのそれとは異なる。彼は人道主義者であり、国家共産主義でも帝国主義者でもなかっ た。彼がアナーキズムを提唱したのは、自然科学者として自然を観察し、共同体の中で互いに協力しあうことが、生 産と消費を最も効率的に行う方法だと考えたからである。
彼の言う無 政府主義とは、社会のヒエラルキー(ピラミッド型の階層的組織構造)を排除することだ。鳥や蜂、その他の集団行 動をとる動物はヒエラルキーなしに共同作業を行う。ではなぜ人間だけがヒエラルキーを形成しなければならないの だろう。
この地球上 で人間が他の生き物より抜きんでて成功したのは、コミュニケーション能力や協調性、自発的に行動したり一緒に何 かを作り上げることができるからだ。しかしその一方で人間社会に大きな格差や不平等が生じたのは、ヒエラルキー による権力者と非権力者、階級差別の容認、盲目的に命令や規則に従わせる、等々の理由による。
生き物は 渡り鳥が移動する時など、何か目的のために群れをなす。ある行動をする場合にも餌を食べる順番などがあったりす るが、そこに特権階級や命令系統はない。女王蜂に権力があるのではなく産卵という理由があるだけだ。生物の社会 では権力や地位を理由に他者を服従させることはない。クロポトキンはまた、「現在の生物は生存競争の勝者であ る」というダーウィンの進化論を誤用しており、そのために人間社会では経済や市場原理で「弱肉強食」があたかも 当然のように受け入れられているのだという。このようにクロポトキンは例を挙げて動物社会では同じ種族内では決 して競争がなかったことを指摘する。動物に生存競争はあってもそれは干ばつや洪水、寒波や病気が相手であって、 仲間同士は常に協調しあってきたのである。
あらゆる生 物が政府がなくても自発的に互いに協力し、きちんと組織されてるなら、人間だけが例外であるはずはない。特に、 今の日本政府を見るにつけ、クロポトキンの思想を再考すべきだと強く思うのだ。
なまじ頭 脳の発達でとんでもない進歩を遂げ他の生物の頂点に立っていると考えてきた人類ですが、実際のところは単に苦労 をしょい込んだだけなのじゃないでしょうか。なまじこんな発展した時代に生まれたので今更エネルギーや文明の無 い世界に生きることは考えられませんが、最初から無いものであり知らなければそれ程悲しむこともなく生きること を謳歌していたのかもしれません。もしかいたらその方が本当は幸せだったのかもしれません。
かといって、折角地球の今の日本という人類史上一番恵まれた時代に生まれ合わせた幸せもかみしめたいという思いもあります。こんな良い時代に生まれ合 わせた人類は本の一握りなのですからその幸運をかみしめるためにも、それを後世の人たちにも味あわせてあげ るためにももう少し良い時代を作り上げたいものです。
それが今の時代の人たちの責任かも!