◇ラストフライト(1994年 アメリカ 95分)
原題 Amelia Earhart: The Final Flight
staff 原作/ドリス・L・リッチ『Amelia Earhart: A Biography』
監督/イヴ・シモノー 脚本/アンナ・サンダー
撮影/ラウロ・エスコレル 美術/ビル・メイレイ 音楽/ジョージ・S・クリントン
cast ダイアン・キートン ルトガー・ハウアー ブルース・ダーン ダイアナ・ベラミー
◇1937年7月2日、南太平洋
アメリア・メアリー・イアハートについては、もう今さら書き留めておく必要もない。
リンドバーグと並んで空の英雄として名を馳せていた彼女が行方不明になったのは1937年7月のことだけれども、最後の交信は、記録によると「私達は今、157° - 337°線上にいます」とされてる。当時の日本の委任統治領だった内南洋のすぐ近くで、そんなことから日本軍が関与したとか彼女のほんとの使命は間諜だったとか取りざたされるけど、おそらく、そんなことはない。アメリカはごく純粋に太平洋赤道上空太平洋横断をめざしたのだろうし、たとえ、ハウランド島にたどり着けず付近のキリバス領のニクマロロ島(当時・ガードナー島)に不時着にしていたとしても、その捜索活動に、日本海軍は献身的に協力してるんだから。
ま、そうした歴史的な背景はさておき。アメリカ人にとってアメリアは憧れの女性のひとりなのかもしれないね。日本でも昔『雲のじゅうたん』ってドラマがあったけど、女性飛行士を主人公にした物語がもうすこしあってもいいんじゃないだろか。ダイアン・キートンはとっても好感度の高い演技をしてるし、ルトガー・ハウアーも悪くない。ただ、好奇心旺盛でコケティッシュな性格になってるのはこの作品のアメリア像で、現実にどうだったかっていうのは、よくわからない。