◇セルラー(2004年 アメリカ 95分)
原題 Cellular
staff 監督/デイヴィッド・リチャード・エリス
原案/ラリー・コーエン 脚本/クリス・モーガン 撮影/ゲイリー・カポ
美術/ドメニク・シルヴェストリ ロバート・グールド ジェームズ・ヒンクル
衣装デザイン/クリストファー・ローレンス 音楽/ジョン・オットマン
cast キム・ベイシンガー クリス・エヴァンス ジェイソン・ステイサム ジェシカ・ビール
◇邦題が原題のままなわけ
ぼくの教養が足りないせいなんだろうけど、
最初、セルラーって聞いても、ピンとこなかった。
だって、なんとなくサスペンス風味な音感だし、
ミニスカートから足をむき出したキム・ベイシンガーが、
どこかに捉えられて焦りまくってるポスターだったし、
こりゃあ、スリラーにちがいないとおもいこみ、
それをもじってセルラーとかって題名にしたんだろなと。
ところが、そうじゃなかった。
なんのことはない、セルラーってのは携帯電話のことだ。
実際、日本でもセルラーは一般名詞として扱われてるし、
auの前身は、DDIセルラーグループだった。
で、誘拐されたベイシンガーが、
固定電話から誰ともしれない人間のケータイにアクセスして、
その電池が続くかぎりなんとか繋ぎ続けて、救出を待つって話だった。
どうやら、アメリカではセルラーは、ぼくらがケータイっていう感覚らしい。
(なるほど、セルラーでいいんだわ~)
てなことをおもったんだけど、
もしかしたら、邦題をつけるときに、
ぼくみたいな発想をする人間を念頭に入れたのかもしれないね。
ま、そんなことはさておき、
話の発想はきわめて好きな部類だ。
映画の中の時間と実際の時間とがほぼ同じっていう形式も好きだ。
けど、こういう映画は、どちらかといえば自主製作的な匂いがして、
スターダムの役者が出演することはないんじゃないかって、
なんとも日本人的な発想をしちゃうんだけど、
さすがにハリウッドはそんなことはなくて、
しっかり、役者を揃えてくる。
こうしたところ、スカッとしてていいよね。
おもしろい映画には、規模なんて関係ないし、
おもしろいとおもえば、なんのこだわりもなく出ればいいじゃん、
ってのが、なんともアメリカ人らしくていいわ~。