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ペーパーボーイ 真夏の引力

2013年10月13日 12時46分05秒 | 洋画2012年

 ◇ペーパーボーイ 真夏の引力(2012年 アメリカ 101分)

 原題 THE PAPERBOY

 staff 原作/ピート・デクスター『THE PAPERBOY』

     監督/リー・ダニエルズ 脚本/ピート・デクスター リー・ダニエルズ

     製作/ヒラリー・ショー リー・ダニエルズ

         エド・カテル三世 カシアン・エルウェス

     撮影/ロベルト・シェイファー 美術/ダニエル・ドランス

     衣裳デザイン/キャロライン・イースリン=シェーファー 音楽/マリオ・グリゴロフ

 cast ザック・エフロン マシュー・マコノヒー ジョン・キューザック スコット・グレン

 

 ◇1969年、フロリダ州モート郡

 その沼地、海岸、乾燥した町。

 なにもかも暴力的で、セックス中毒で、ホモやレズが横溢しているところが舞台だ。

 そうした中で、

 ニコール・キッドマンの存在は凄まじい。

 いったい頭の中身がどうなってるのかわからないような女を演じ、

 死刑判決を受けている服役囚に憧れ、手紙をやりとりして婚約し、

 新聞記者たちと共に面会に訪れた先で、

 手錠をはめられたジョン・キューザックの命令どおり、

 股をひらいて真っ赤な下着をあらわにし、パンストをみずから破り、

 フェラチオをしているように口をすぼめ、はあはあと喘ぎ、

 その場で、数メートル離れたところに腰掛けてる婚約者をイカせようとする。

 キューザックもキューザックで、キッドマンに反応し、おそろしく欲情し、

 足を開いたまま、ズボンの中で射精するんだから、

 いや、まじにハリウッドのスターたちがどないなっとんねん!っていう内容だ。

 それにとどまらず、

 キッドマンは、くらげに刺されたマシュー・マコノヒーに放尿するし、

 キューザックは吊るされたワニの腹を切り開くし、

 さらに釈放後、洗濯機の上でキッドマンを犯すところなんざ、凄いリアルさだ。

 ねばっこく、きわめて暴力的な演出のせいもあるんだろうけど、

 ともかく、亜熱帯のような沼地で、臭気の中で繰り広げられる暴力と破壊は、

 なまぐさい性衝動とごっちゃまぜになって、

 観ていて決して気持ちのいいものではないし、鑑賞後はどっと疲れた。

 後味がいいとはもちろんいえないんだけど、

 どうしようもない絶望感と挫折感が漂う中に、

 ペーパーボーイがブン屋になっていく未来を語ってくれるのは唯一の救いだわ。

 いや、まじ、すごかった。

 でも、邦題は、あかん。

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