◇ファインド・アウト(2013年 アメリカ 94分)
原題 GONE
staff 監督/エイトール・ダーリア 脚本/アリソン・バーネット
撮影/マイケル・グレイディ 美術/シャリーズ・カーデナス
衣裳デザイン/リンジー・アン・マッケイ 音楽/デビッド・バックリー
cast アマンダ・セイフライド ジェニファー・カーペンター キャサリン・メーニッヒ
◇狼少年アマンダ版
役者というのは、ときどき、こういうのが似合うんだよな~といわれることがある。
もって生まれた雰囲気なのか、それともそういう巡り合わせなのかわからないけど、
このアマンダ・セイフライドは、そういう星の下に生まれてきたような観がある。
これまでの『赤ずきん』とか『ジェニファーズ・ボディ』とかいった、
ファンタジー色っていうか、
ちょっと童話めいた感じの作品のせいかもしれないけどね。
もうしばらく、はらはらどきどき少女物が続くんじゃないかと。
で、この映画なんだけど、
出だしの、ひとりで地図をかかえて森の中をゆくあたりはすこぶるいい。
もちろん、ありありの低予算B級サスペンスなんだけど、
それはそれで十分に愉しめた。
前に自分が何者かによって誘拐され、どこかの涸れ井戸に落とされ、
命からがら逃げ出したことを、どれだけ証言しても信じてもらえず、
精神病の薬なんかを処方されてる女の子が、
今度は妹を何者かに誘拐されたかもしれないという事態に直面するんだけど、
もちろん、警察とか行っても聞き入れてもらえないから、
自分ひとりのちからでもって妹を助け出そうとするっていうだけの筋ながら、
まあ、アマンダちゃんは頑張ってるわけです。
ただ、
連続美少女誘拐殺人犯が、
どうやら社会から疎外された人間だってわかってくるのはいいとして、
それはアテ馬になってないと話がおもしろくないはずで、
途中から拳銃不法所持で警察に追われたりもするわけだから、
やっぱり、警察内部に真犯人がいないとおもしろくない。
せっかく、あやしい刑事どもを登場させてるんだから、
観客の抱いてる期待を裏切るのはちょっとね。
それとも、予定調和を崩そうとしてるのかしら?
ま、それならそれでいいんだけど。