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花のあと

2013年12月03日 00時43分38秒 | 邦画2010年

 △花のあと(2010年 日本 107分)

 staff 原作/藤沢周平『花のあと 以登女お物語』

     監督/中西健二 脚本/長谷川康夫 飯田健三郎

     撮影/喜久村徳章 美術/金田克美 装飾/中山まこと

     音楽/武部聡志 主題歌/一青窈『花のあと』

 cast 北川景子 甲本雅裕 市川猿之助 伊藤歩 柄本明 國村隼 相築あきこ

 

 △甲本雅裕の味

 いつもいってることなんだけど、原作は読んでないから、いい加減なことしか書けない。

 藤沢周平の世界はどうやら静謐に包まれているらしい。

 で、丹念に構築された海坂藩の長い歴史の中に、

 美貌の女人剣士がいたというような短編があったんだろう。

 それをそのまま映画化したわけではないだろうから、

 映画に関してのみ、簡単なメモを取っておくっていう程度だ。

 味わい深いのは冴えない夫役を演じた甲本雅裕で、

 ぼくはこういう風采の上がらない雰囲気をもった男がいちばんいいとおもってる。

 一般的に、世の中というのは不公平に出来ていて、

 イケメンという言葉は好きじゃないから使いたくないんだけど、

 世にいうそういう部類の人間は多かれ少なかれ自分の容姿に自信があるものだ。

 そりゃまあ、たいがいの女性は見てくれのいい男が好きだろうし、

 ぶさいくな男は、多くの場合、相手にされない。

 でも、美男子よりも風采の上がらない男の方が実直で、優しいことってない?

 ないか~。

 劣等感とか、嫉妬とか、ひがみとか、そういうものが渦巻くからな~。

 ま、そんな雑談はおいといて、映画について書かないといけないね。

 さて。

 う~む、なんていったらいいんだろうか。

 不細工な夫としては、

 恋い焦がれていた男の仇を討とうしている美貌の嫁のやりたいようにさせ、

 やがて本懐を遂げたときに、おもいきりの優しさを見せて、

 その嫁の心を自分のものにするべく、

 まずは我慢を決め込み、ひたすら笑顔で励まし続けるという、

 なんとも忍耐づよさだけが武器になるわけだけど、

 そういう一見するだけではつまらない男の役を、

 甲本雅裕は役者の中ではいちばん素直に演じたような気がするよ。

 ああ、それと、

 北川景子は現代劇に出てる方が似合ってるとおもんだけど、

 そんなことないかしら?

 あ、それから、

 北川景子のポスター、なんでくちびるに桜の花びらが引っ掛かってるんだろう?

 謎だ。

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