☆マリーゴールド・ホテルで会いましょう
(2013年 イギリス、アメリカ、アラブ首長国連邦 124分)
原題 The Best Exotic Marigold Hotel
staff 原作/デボラ・モガー『These Foolish Things』
監督/ジョン・マッデン 脚本/オル・パーカー
撮影/ベン・デイヴィス 美術/アラン・マクドナルド
衣裳デザイン/ルイーズ・スターンスワード 音楽/トーマス・ニューマン
cast ジュディ・デンチ マギー・スミス トム・ウィルキンソン デーヴ・パテール ビル・ナイ
☆色恋は永遠
インド、ジャイプール
高級リゾートホテルになる予定の超おんぼろ廃墟ホテルに泊まることになった、
いろんな事情を抱えたジジババの物語なんだけど、
ホテル復興を夢見るインド人の青年の母リレット・デュベイは、
ちょっと高慢な感じはあるけど、綺麗だ。
それにも増して、青年の恋人テナ・デサイーは、
もうたまんないくらい超綺麗だ。
インド人の彫りの深さと神秘的な瞳にはやられちゃうよね。
でも、7人のジジババの内、
18年間ジャイプールに棲んでたゲイのひとりは、
最愛の印度男と再会して命の火を消すし、
定年まで我慢して連れ添っていた老夫婦は娘に貸した貯金が返ってくるや、
ゲイに惚れていた妻の方が、その傷心を隠したままロンドンへ帰るし、
残された夫は、
テナ・デサイーの兄の会社に勤め始める未亡人と好い仲になるし、
人種差別に凝り固まっていた元家政婦は、
スードラの下女と知り合ったことで人種差別の愚かさに目覚め、
ホテルの建て直しのためにひと役買うことになるし、
いくつになっても女遊びの止められないラジオ好きな色情じーさんは、
高級会員制クラブで知り合いになった在インドの老イギリス婦人をひっかけて、
カーマスートラを必死に学んで朝まで連続セックスに挑むし、
おなじように色恋は永遠と豪語する孫を愛するばーさんは、
やっぱり会員制クラブで知り合った元英将校と色恋沙汰に発展する。
うん、人間、いくつになっても色恋に溺れないとあかんのだね。
第2の人生を求めて右往左往するジジババの姿は、
身につまされるけれども、人間臭くていい。
このバイタリティは見習わないとね。
ちなみに、
原題のThese Foolish Thingsは、直訳すれば、これらの愚かな物事、となる。
意訳すれば、ほんとにバカバカしいことながら、みたいな感じかもしれない。
ただ、ジャズのスタンダードにも、このThese Foolish Thingsはある。
These Foolish Things(Remind Me of You)ていって、
日本語の題名は「思い出のよすが」とかって感じになってる。
作詞エリック・マシューウィッツ、作曲ジャック・ストレイチー。
こちらは、イル・ド・フランスを舞台にした、男の思い出話だ。
映画の中身とは、関係ない。