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男はつらいよ 旅と女と寅次郎

2019年11月09日 00時44分11秒 | 邦画1981~1990年

 ▽男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983年 日本 101分)

 監督/山田洋次 音楽/山本直純

 出演/渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 前田吟 笠智衆 三崎千恵子 太宰久雄 都はるみ

 

 ▽第31作 1983年8月6日

 なるほど、都はるみの舞台で終わるから冒頭の夢も舞台なわけだ。くわえて寅と都はるみの逃避行のような旅が佐渡だから佐渡金山の飢饉を救った寅の夢になるんだね。

 それはまあいいとしても、吉岡秀隆の運動会に出るだの出たら迷惑だのという第一幕はあまりにも辛かった。

 まさか運動会のような大芝居はロケ費も嵩むからありえないだろうし、もしも寅が運動会で大顰蹙を買うようなことになったらもう堪えられないとおもっていたらそこはやっぱり吉岡秀隆の泣きで収まったものの、この寅の傍若無人ぶりはいったいいつまで続くんだろう。

 いくらなんでも、もうきついな~。

 ま、それもいいけど、都はるみとの『ローマの休日』みたいな展開も辛かった。

 ただ唯一の救いは、寅が北林谷栄によって都はるみの正体を知ってからもしばらくのあいだはとぼけて旅を続けてやったことで、寅は寅の惚れたおもわくで旅を続けたいとおもったにせよ、都はるみの勘違いというか寅の善良さを過剰評価したというか、ともかく感謝されたということだね。

 でも、あとは『涙の連絡船』みたいな『あんこ椿は恋の花』みたいな『伊豆の踊子』みたいな佐渡の別れのほかはやっぱり辛いな~。

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