▽男はつらいよ 寅次郎の縁談(1993年 日本 104分)
監督/山田洋次 音楽/山本直純
出演/渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 前田吟 笠智衆 三崎千恵子 光本幸子 松坂慶子
▽第46作 1993年12月25日
ついに夢もなくなり、すまけいの娘の花嫁行列に言葉をかけ、見送ったあと関敬六が嫁を若いのにとりかえたことに腹を立てるという日常だけでさっさとタイトルだ。
タイトルバックは栃木県烏山市(当時は町)の山あげ祭り。で、吉岡秀隆がついに一枚看板。三枚目だけどね。高羽哲男もトリの前に撮影監督になってる。いろいろ変わるんだね。
満男は就職活動の面接だし、とらやも女の子の店員を雇おうとしてるし。しかも就職が決まるまで寅は帰ってきてほしくないとも。そうなっていくんだね。
面接でお父さんの仕事はと聞かれ、住所をいえば、町工場かと。つらいところだね。で、家出だ。夜行特急瀬戸で高松。さらに、多度津から琴島。しかしそれにしても、さくらはまた「行こう」といっちゃう。さくらは、あかんね。ていうか、甘やかして、手を出しすぎるんだね。ま、そんなことから、寅が「いく」という。で、こう話してやろうという。
「満男、おれの顔を見ろ、これが一生就職しなかった男のなれのはてだ」
ま、寅が誰かを、さがしに行くというのは、いつものとおりの展開だね。
ていうか、光本幸子か冬子役で再登場するんだけど、一枚じゃないのね。なんか淋しいね。でもまあ、笠智衆の消息を話すための出番だから仕方ないか。
そんな説明場面を経て、琴島だ。満男が住み込んだ家の親父が島田省吾で、娘が松坂慶子というわけだね。そこで、満男は看護婦と好い仲になり、寅は松坂慶子が神戸の料理屋を広げて借金だけこさえて夜逃げしてきた事実を知るというわけで。
映画の展開はまあそういうことなんだけど、しかし、この物語、時代はいつだ?