Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Nikon Freak149. スペインの情熱

2018年02月20日 | Tsukuba

 もし貴方が通俗的な観光地やWEB情報に辟易していたら、図書館に行って(買う必要はありません)日本の観光ガイドを調べてください。観光地の地図をみながら、地図上に記載のない空白部分を探すこと。そここそが人々が注目することが無く、観光ガイドにとりあげられることもなく、国の保存制度もなく、観光客が訪れることのない場所です。そうした空白のエリアにでかけることがお勧めなのです。

 空白のエリアには、それまでのその土地の暮らしが色濃く残っているか、あるいは人が住まなくなったも同然の限界集落かのどちら。どちらにせよ、これまでの生活が蓄積しているので、貴方にとって新鮮な知見を与えてくれるかもしれない。

 例えば茨城県。通俗的な観光地としては、筑波山や水戸の偕楽園、近年では国営公園もあり、WEBにはいくつの観光地があります。そうしたところはすべてパスすること。

 例えば緯度でいえば常磐線土浦以北です。田園の中に広がるこのエリアは明治以来の民家が数多く残り、地域の人間達の風土的知見が積み重なってきたところ。

 いまでは、そうした民家も世代交代が進み現代住宅に建て変わっている事が多いはず。現代住宅ではつまらんですね。やはり古民家群の景観がとても美しいわけ。そんな集落がまだあるかどうかはわかりませんが、ボヤボヤしていると、とどんどんなくなってゆく。そんな美景を探してみる小さな旅はどうですかというのが私の提案。

 今日の画像は、そんな田舎の一つ。立派な長屋門ですね。筑波の民家は背後に屋敷林を配置していることが多い。それは冬の筑波おろしの風を遮るため。だから屋敷林に囲まれた集落の中は、冬でも陽がさせば暖かいわけ。

 さて平昌オリンピック・シングル・フィギャ・・・。私が見る限り、男子シングルで羽生結弦が実は銀だったかもしれなかった。というのもスペインのハビエル・フェルナンデスがダントツにうまかったのである。だが彼は予選で尻もちをつき映画旅情のラストシーンのロッサノ・ブラッティのようにどんくさいのだが、それでも観客を沸かせた演技は素晴らしかった。そんなミスをしたので下位になってしまったが、決勝では4回転ジャンプを4つも決め銅にかけあがってきたのである。これは感動的だった。まさにスペインの情熱を感じさせてくれた。そして羽生とフェルナンデスは同じ師をもつ門下生とWEBには書かれてあった。

 女子は、予選でエフゲーニャ・メドベージェワが登場し、来た!、ロシアの衝撃が!!!、てんで全部話題をかっさらってゆき、その他は霞んでしまった。おかげて決勝戦は録画でみたが予想通りの金だった。どこいったっけ日本は、だよ。

 今はアイスダンスだな。クリスリードと村本哉中は夫婦だったと解説していたけど。あれっ、聞き違えたかな?。どうりでオーラのない慣れ慣れの怠い空気が漂っているよなと、こちらは下世話な見方をしている。

 息が合うというのはダンスのパートナーとしてはよいのかもしれないが、こちらとしては夫婦の息が合ったダンスなどといわれると背中が痒くなる。だから私は、練習が終わったら顔も見たくないぐらいの超仲の悪い仮面カップルなんかが最高の組み合わせだと思うけど。そこには憎悪と嫌悪がぶつかり合い技術が破局するギリギリのところで、見ているのとはうらはらに超美技の演技ができるというのが私の持論。得てしてスポーツだの芸術だのは、見ているのと内実とは大きな違いがあって、その人間の意識が葛藤したギリギリの限界のところで、まあ感動が生まれると思うけどね。

 

1978年,茨城県土浦市郊外

NikonF,Nikkor-H Auto28mm/F3.5,エクタクローム

 

 

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