Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気49. 食べ物屋さんのマーチャンダイジング

2019年02月13日 | Kyoto city

図1. パン屋 東洞院通

 

図2. ピザ屋 綾小路

 

図3. フレンチバル 仏光寺通

 

図4. イタリア料理 仏光寺通

 

 食べ物屋さんのマーチャンダイジングの話をしようか。

 東京なら・・そうねぇ、「ベイクドチーズタルト」、「リンゴ」、「ボグ」、「ドウ」、「クロワッサンシューザクザク」、「プレスバターサンド」・・・、と書いてゆくと、1店1品主義をコンセプトにした現代デザインの典型みたいなファサードを思い浮かべると思うが、これらはすべて株式会社BAKE(東京・港区、創業は札幌の洋菓子きのとや)がマーチャンダイジングを行い運営しているブランドだ。こうした組織的な展開が好きな東京ブランドに対して、真逆なのが京都のショップだ。

 京都は、古い町屋をリニューアルしてショップやゲストハウスに生まれ変わったりしているところが多い。なかには、おいおい梁が傾いているけど大丈夫かよ!、と思いたくなる構造のショップもあったりするけど、いずれも巧みにマーチャンダイジングされている。店の存在自体がブランドなのかなと思われる。

 そうした町屋が、酒屋です!、味噌屋です!、と構えられたら一寸引いてしまうが、ピザのお店だったり、パン屋さんだったり、ワインバーだったりと一見町屋のテイストとは関係なさそうな業態が私達のライフスタイルを反映していて、結果として町屋に似合ってしまっているというのが興味深い。

 そんな町屋再生モデルのルーツを思い返すと、イノダ珈琲本店かなと思う。当時は立派で大きな町屋建築だったのだが、火災で焼失し、その後RC造で昔と同じ建築外観で再建して今に至っている。だから町屋ではないけど、町屋の空気を十分残している。そこに京都人の見識があったわけである。

 さてそのイノダ珈琲はビジターが多いので、私は東洞院通の上島珈琲へ通う。ここは別に町屋建築ではなくビルの一角だが、パソコンを持ち込んで仕事をしている人もいて長居できそうな空気が落ち着いた空間となり、2階窓際のお一人様用席が開いていれば座り込んでスマホのプログを眺めている。

 さて先週末から大寒波が日本に押し寄せていたから、まだ京都も寒い。あと1週間は寒波の影響が続くだろう。じっと我慢の日々だ。今朝は、そんな町屋のパン屋で調達したバゲットをかじりながらブログを書いている。

 

図5. 上島珈琲 東洞院通

 

京都市下京区、中京区

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO2500,焦点距離28mm,露出補正-0.7,f/4,1/60 

ISO6400,焦点距離16mm,露出補正-0.7,f/5.6,1/60 

ISO3200,焦点距離35mm,露出補正-0.7,f/4,1/60 

ISO6400,焦点距離29mm,露出補正-0.7,f/4,1/50 

iPhone7

ISO50,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/15  

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