芋煮会も、ひとしきり食べて休息にもあきると、マサヒロ君が小枝でつくった木刀風をもって「西南戦争をしよう」といってきた。それで子供達はわっと灌木がしげる原っぱへ繰り出していった。
マサヒロ「お前達がせごどん、こっちが明治政府側・・・」
そういって灌木の中で決闘が始まる。いつものように歓声が上がる。
「私女だよ!」
「じゃあ、徳川の大奥が戦にユク!」
「この時代は、明治だぜ!!」
なにそれ?。
・・・
そんな歓声を回りで聞きながら、翼君がすりよってきた。アチキが海上保安官の大学があるという入れ知恵したから、彼からは信頼されている。
「彼女、俊敏だね!」
翼「だってスイマーだもん」
「いつつくったの?、赤ちゃん、ジャなくて、馴れそめは?」
翼「ハッハッは、悪い冗談、しりたいボクの初体験。実は夏の学校のプールなんだ」
「プール!」
翼「夜さあ、警備員が寝込んじゃう時間ってあるでしょう。その頃、暑いからプールへゆこうといって、深夜の学校に忍び込んだの。それでプールで泳いだら、とても気持ちいいのさ。夜のプールがこんなに気持ちいいなんて誰もしらないなあ、と思っていたの」
「夜のプールですかぁー」
翼「光凛がさぁ、ビキニでくるんだわ。記録会じゃないからさぁ、というので。それで光凛のボディ見てたら、ムラムラっと・・・」
「普通はそうなるわね」
翼「でね、水の中でエッチしない、といったの。光凛もえっ、こんなところでどうやって?」
「ほう、それは意外な場所で・・・」
翼「光凛のボトムを外して、こうお互いに前向きに抱き合いながら沈んでユクわけ。ソロソロと光凛のところにあててみたの。面白いから腰に力をいれたら、そのままスルッと奥まではいっちゃったの。それで抱き合ったまま底へ沈んでいったときは、ものすごく快感だったよ。それで光凛に聞いたら、『あたしって小さいときからスポーツしていたから、処女膜なんかいつのまにかなくなっちゃってた』。それで抱き合って沈んだまま光凛の中に射精して、終わり」
「それで、そのプールは、翌日も授業で使うんだろうねぇー」
翼「ハッハッハ、だからかき回しちゃった。もうわかんないさ」
「そんな奇抜な初体験があったんだ」
翼「二人で夜の静かなプールサイドに寝転がっていたら、木の葉っぱの裏から月がでてきたもん、最高の時間だったな」
「うん、それは最高だと思う。・・・、好い体験じゃん」
翼「でしょう(笑)。今度さあ、ボクが管理をまかされている海沿いのロフトに来ませんか?。珈琲を用意しておく・・」
「気立てのいい奴だなぁー・・・」
・・・
遠くで歓声があがる。
「せごどん、明治政府軍を撃退、勝利!、これで日本の歴史が変わるぅー」
「徳川の奥方を切る馬鹿があるかよぅー、もう痛いんだからさぁー」
また史実と逆じゃん、でも歴史が変わったかもしれない。