終日、ホームワークだった。あら!珈琲が切れている。ならば近所のコンビニへ!
なんか珈琲を手にした太い塊がこっちをみている。アッ、ヤバっ!、反射的に眼を背けた。そんな気分になることってあるとおもう。
「そんなに眼を背けなくても好いじゃん。アタシよ、玲香!!」
「なんだあ、ツカモッチャン先生の所の玲香姉ちゃんかぁー。わかんなかったよ、ゴメン、ゴメン」
玲香「まあ、この格好じゃ誰だかわかんないよね。アタシ、子供産んでから15kg太ったのよぉー」
「えっ、エッ、15kg増、そんなのある!!」
玲香「体中がお乳のタンクだよ。この子がグビグビと飲むんだよぉー」
「ええーっと、生まれて半年ぐらいだろう。離乳の時期なんでは?」
玲香「離乳食もあげはじめた。お乳も飲む、アタシは太ったきり、なんだよ、この怪物は!」
「お乳を飲まなくなれば、痩せるだろう?」
玲香「あまい!、まず離乳食にして、それから体中のお乳を絞り出さなきゃ。そうするとまあ、毎日1リットルぐらいでるかなぁー。アチキ飲むぅー。お乳出たら翆さん家に届けてあげようか」
「ハアッ、毎日、母乳ですぅーーっ、てやっくるわけ・・・」
玲香「新鮮、栄養価高いと思うよ。アチキだって昔飲んだでしょう!、懐かしの味!。だってぇー、オトコの人って女の人のおっぱいが好きじゃん。あの時って、いつもチュパチュパしたがるじゃん。だから期待に応えて(笑)」
・・・
「病院の帰りかい?」
玲香「そうなの、今は日勤にしてもらっているから。病院は託児室があるから、休みの時以外は子供連れて実家から通ってるの。だって歩いて15分じゃん。旦那は一人寂しく、お家でご飯、食べててねだよ!」
「そのパンクな格好は、なんだよーー」
玲香「病院と実家の間だけが、唯一お洒落タイムね。だから仕事終わったらバッチリメイクするの。今日はアチキに見てもらえたから幸せかな。誰かに見てもらいたい欲望ってあるじゃん」
「15分のためのメイク!、ですか・・・」
玲香「メイクすると、仕事終わったぁーって気分になるしさ・・・」
そういって玲香姉ちゃんは、実家に帰っていった。あるいて15分もかからないんだけど・・・。