Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング458. 小説:小樽の翆387. 高校生の胃袋

2021年06月27日 | Sensual novel

 

 北海道らしい風景が描きたいな。

そう思って郊外へ車を走らせると、あった、あった、ラベンダーの色が。

たまには、通俗的なモチーフでも・・・。

夕方小樽に戻っても、まだ明るい。

ならば、絵具を調達して隣の珈琲屋だね。

画材屋にゆくと、案の定、明菜姉ちゃんが画材屋の親父と話し込んでいる。

明菜姉ちゃんは、美人だから画材屋の親父の楽しみを遮るのも野暮だ。

なら隣のコロンビアへゆこうとしたら、条件反射のようにアチキーの声だ。

めざとい奴だ。

明菜「お腹すいたよー、パフェ、パフェ、おごってぇー」

「あいよ、いつものやつねぇー」

多分アチキをみるとパフェに見えるらしい。

「高校生の胃袋はいつも空っぽなのかよーー」

明菜「だってお昼食べたのが、随分昔だもん」

「それで帰ってから、また夕飯食べるんだろ?」

明菜「もち!」

「ふとらへんのかよーー」

明菜「全然、変わりなし」

「アチキなんかスポーツ教室に通ってダイエットに努めているのにーー」

明菜「あっ、そんなことしてんの?」

「そうしないと太る一方なのよ」

明菜「あら、可哀想じゃん」

「夕飯は、小春がつくるのかな?」

明菜「小春は彼氏の夕飯をつくっているから、私!」

「ゲッ、自分で好きなものつくってんだろ」

明菜「今日は、焼き肉ね!。さてパフェで料理する元気が出てきたぞぉー」

高校で授業があって、放課後は美術室で部活だから、けっこうバードワークなんだろ。

食べても、食べても、すぐに消化してしまう、高校生の胃袋だ。

まあ健康なんだな。

・・・・

コロンビア珈琲をでるとようやく夕方の風景になってきた。

小樽も夏が近い

コメント
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