翆「アチキー、久しぶりの休みだからどこかへ連れてってよーーー」
「じゃあ、車を借りて草原へゆこう」
そんなわけで北海道の草原にやってきた。
草原一面に色とりどりの花々が爛爛と咲き乱れている。
風景をみた時の色だけが記憶に残り、ディテールは覚えられない。
絵で描くとすれば、あとは創作だなぁー。
そんなことをツラツラと考えながら花畑でゴロッとしていると・・・、小さな子供の声が聞こえる。
「あっ!、死んでる!!」
「死んでるんじゃないの!、寝ているだけでしょう!!」
「昼間なのに寝ているの??、なんでぇー?
まあ、子供っていうのは、そんな詮索が好きだ。
そんなこと聞かれた親も迷惑だろう。
ここは観光客もくるから、うるさい世界だった。
子供が怪訝な顔をして通り過ぎる。
『あっ、いきてるんだぁー、なんでお外で寝ているんだろう!?』そう顔に書いてあるよ。
君もこうやって、パパとママがラブラブの時に精子と卵子が受精してできたんだよと、眼で教えてやった。
通り過ぎて、まだこちらが気になる子供に、あかんべー、をした。
そしたら、子供も同じ事をして返してきた。
「平和なんだよ、この世界は・・・」
翆「花の香りが気持ちいいよねぇー」
「そうだ、山あいに野天湯がある、温泉だよ!」
翆「そんなとこあったっけ」
「じゃあ、野天湯へゴーだ!」