沖縄では冬がないが、タップリと冬のある小樽では梅雨がない。
6月の小樽の気候は、20°-12°、降雨日数7日というぐらいだから初夏の気候であり、梅雨がないから毎日さわやかな日が続く。
あの冬をやり過ごしたんだもん、こんなさわやかな日があってもよいさ。
翠は、朝から出勤していったし、アチキは描きためたクロッキー帳の整理をしている。
裸婦を描いていて、この女と一発やりたいと思うほどにオキトトキシンが分泌されながら描ければ天才画家だが、並の人間は骨格だ、筋肉だと、余計な知識に振り回されて1ポーズ終わる。
だって目の前のモデルさんは、夕べは彼氏と千々に乱れていたかもしれない。
そんな幸せ印が残っていないかと探るが、さすがに発見できない。
「不謹慎な!、モデルさんは、純粋に芸術のために裸婦をしてるいのですよ」という天の声なんか聞こえない。
それよりか、生物として見た方が面白い。
もうモデルさんの数だけで100人は描いただろうか。
それだけ描けば、日本人成人女性の大方の体型を描いた事になる。
そうなると、裸婦の体型の特徴って筋肉の狭間に見える骨格だ気がつく。
筋肉と骨格のバランスが美しいボディは、とてもアジア的というべきか・・・。
あの瞬間に鎖骨などが際立って垣間見えるほど息を弾ませている、という光景は面白い。
さて、午後も遅くになったら、カフェタイム。
チクコウのカフェか、花銀のコロンビアか・・・。
ゆっくりと時間が流れる小樽の初夏の空気を吸いながら・・・。