Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング541. 小説:小樽の翆469. フレッシュエア

2021年11月20日 | Sensual novel

 

 11月の小樽の気候は、最高気温が10°以下、晴れたり曇ったり、雨も降り、雪が降りだした。

街を歩く人々は、もう冬の格好だ。

これから長い冬に入る前の少し中途半端な天気が続く。

夕べは翠と激しく燃えたので体がドンと重たいのだが、どうして女はこんな時に早起できるんだろう。

翠「出勤まで時間がだっぷりあるし、アチキー朝の散歩して、お外でご飯食べようよう!」

重たいからだを立て直し、眠いまま顔を洗い頭を起動して・・・、全く雪国の女はなんで朝に強いんだ。

それで一寸港の先の小さな海岸へ散歩に出かける。

空は真っ暗だし、空気がピンと冷たい、白い息・・・。

寒いから船を風よけにして暗い海を眺めている。

少し山の端が白んでいる。

翠「アチキー、起つかなぁー」

そういってアチキの股間に手を伸ばしてくる。

翠「おっかわゆく萎んでいるじゃん、起てちゃおう!」

翠の細い指でしごかれていると、少し堅くなってくる。

翠「フフッ!、起き出した。青姦しちゃおうか・・

それを聞いて、すーーつと萎んじゃった。

翠「悲しい!」

「そりゃまだ息子は寝ていたいんだよぉー!!」

そんなことをしていると雲がピンク色に変わり、あかるくなってきた。

翠「さて!ご飯を食べにゆこうよ、市場の食堂が開く頃だろう」

怠い腰を上げて、暖まろうという欲求だけが行動の気力だ。

翠「ウウッ、冷えてる、冬だぁー」

「まだ雪ないっすよーー」

翠「熱いカジカ汁だね」

そういって市場の食堂に向かった。

冬の始まりの前に朝の空気を吸う。

閉じこもりがちな冬の室内だから、肺の中の空気がフレッシュエアで入れ替わり、次第に体にゆきわたって元気になってゆく。

それで翠は朝のフレッシュエアが好きだったのだ。

カジカ汁で体が体が温まる頃、翠は一駅先の病院へ出勤していった。

コメント
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