11月の小樽の気候は、最高気温が10°以下、晴れたり曇ったり、雨も降り、雪が降りだした。
街を歩く人々は、もう冬の格好だ。
これから長い冬に入る前の少し中途半端な天気が続く。
夕べは翠と激しく燃えたので体がドンと重たいのだが、どうして女はこんな時に早起できるんだろう。
翠「出勤まで時間がだっぷりあるし、アチキー朝の散歩して、お外でご飯食べようよう!」
重たいからだを立て直し、眠いまま顔を洗い頭を起動して・・・、全く雪国の女はなんで朝に強いんだ。
それで一寸港の先の小さな海岸へ散歩に出かける。
空は真っ暗だし、空気がピンと冷たい、白い息・・・。
寒いから船を風よけにして暗い海を眺めている。
少し山の端が白んでいる。
翠「アチキー、起つかなぁー」
そういってアチキの股間に手を伸ばしてくる。
翠「おっかわゆく萎んでいるじゃん、起てちゃおう!」
翠の細い指でしごかれていると、少し堅くなってくる。
翠「フフッ!、起き出した。青姦しちゃおうか・・」
それを聞いて、すーーつと萎んじゃった。
翠「悲しい!」
「そりゃまだ息子は寝ていたいんだよぉー!!」
そんなことをしていると雲がピンク色に変わり、あかるくなってきた。
翠「さて!ご飯を食べにゆこうよ、市場の食堂が開く頃だろう」
怠い腰を上げて、暖まろうという欲求だけが行動の気力だ。
翠「ウウッ、冷えてる、冬だぁー」
「まだ雪ないっすよーー」
翠「熱いカジカ汁だね」
そういって市場の食堂に向かった。
冬の始まりの前に朝の空気を吸う。
閉じこもりがちな冬の室内だから、肺の中の空気がフレッシュエアで入れ替わり、次第に体にゆきわたって元気になってゆく。
それで翠は朝のフレッシュエアが好きだったのだ。
カジカ汁で体が体が温まる頃、翠は一駅先の病院へ出勤していった。