Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング545. 小説:小樽の翆473. イソップの寓話

2021年11月24日 | Sensual novel

 

 リュウ君の話の続き・・・

「Vigiとの中は、それですんなり決まっちゃったんだ」

リュウ「ぞれが、すんなりでもなかったんですよ」

「ホウ!」

リュウ「Vigiには、お誕生日のプレゼントあげたりしてラブラブだったんですよ。日本にゆこうよ!、そう言ったんです。そしたら突然『私悪い女です。10年前に別れた旦那がいるの。フィリピンはカソリックの国だから離婚できない。Goodby、もうチャットしないで!』っていうんですよ。それで私はしょうがないなあ、まあエッチができただけでもいいかなぁーと思っていたら、1時間後にまた別のフィリピンの若い男の子からチャットがきて『僕のいとこのKikiとつきあってください、若いし処女だよ』と紹介してくるわけ」

「一つ破局すると、すぐ次が現れるなんて羨ましいよね。でっ、今度はその処女とエッチ!?」

リュウ「メッセンジャーで画像がきたから、みたら可愛いんですよ。いいなあ、こんな綺麗で若い女子を嫁にできるなんてって。だってまだ24歳ですよ。彼女も乗り気だったし、最初は僕も、そう思いましたよ。でも僕は、Vigi を愛しているからダメだよって。僕はVigiにふられたのに、こんなこというなんておかしいでしょ!」

「ちょっともったいない話だよね」

リュウ「僕は考えたんですよ。これってイソップの寓話じゃないかって。あの三本の矢の話ですよ。池に斧をおとした。そしたら池から神様が『これでしょ』といって金の斧をもって現れた。だから木こりは、素晴らしい斧ですけど私のじゃありませんといった・・・、それで最後に神様が木の斧をもってきて、木こりは『それです!』っていったというお話」

「フィリピーナは、リュウ君を試したんだ。日本人はふったから、お前次にゆけってんでKikiが現れた」

リュウ「それです。Kikiの処女は素晴らしいけど僕はVigiを愛しているから、もしも僕がVigi にフラれたらつきあってね、といって断ったんです。それからVigiにメールしたら僕たちの仲が復活したんです。それでもうバッチリ、ラブラブのカップルになっちゃったわけです」

「つまり彼女たちのコミュニティが密なんだ。だから情報がすぐ横に飛ぶ。それで即!、次お前ゆけってんでKikiが現れた。Vigiは、リュウ君の愛があるかどうかを試したんだなあー。巧みだねぇー」

リュウ「そうなんですよ。私がKikiとつきあいだしたら、スケベな日本人!といって村の笑いものになっていたでしょうね」

「それで別れた旦那は?」

リュウ「Vigiが日本に来て、日本の国籍を取得するときに離婚しちゃったからもう関係ないです」

「裁判所とかの手続きがいるんだ。離婚するために・・・」

リュウ「そうですよ。Kikiなら何の問題もなく日本につれてこれますが、やはり人間として良心の問題ですよね。Vigiはそのことをよく理解していました。だからVigiは、今でも毎日とても私によくしてくれますよ。愛があればインボなんか関係ないって・・・」

「いまVigiは、子供の教育か・・・」

リュウ「それもしているけど、英語ができるからファーストフードでバイトをしているんですよ。その稼ぎをフィリピンに送るために。大家族が彼女の財産なんですよ・・・」

リュウ君の話は、続く。

コメント
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