Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング543. 小説:小樽の翆471. 暗く寒い小樽の1日

2021年11月22日 | Sensual novel

 

 アチキも仕事を終えるとデッサンの勉強に励んでいる。そういえば聞こえがよいのだが。

人間の背中は、肩甲骨が左右にあって、中央を首から僧帽筋、そして下部に広背筋が逆V字型に走り大臀筋へ続いているはずだが、実際はもっと多くの筋肉が見えている。肩甲骨には棘上筋(きょくじょうきん)や小円筋、棘下筋があり、体を鍛えるとそれらの複雑な筋肉が起立してくる。

棘上筋は肩甲骨から上腕筋へつながり、手が関節から離れないように努めていると芸用解剖学の本に書かれている。はて鍛えるとやはりここの筋肉も発達してくるだろう。スポーツジムへゆくと、背中の様々な筋肉で立ち上がってくるようなすごく締まった叔母半もいて、観察しているが、じろじろとみるわけにもゆかないしな。

それに翠なら腕を動かしながら観察できるが、あいつは筋肉質ではないしさ。といってアチキは向学心がないので、そこそこの理解に留める程度だが・・・。

人間の背中の筋肉も腕や肩甲骨のまわりは複雑系だ。その複雑系が腕を動かしているのはわかるけど・・・。

筋肉を理解したってデッサンには、ならないのよねぇー。そこが解剖学の専門家達とはスタンスが違うのだけど・・・。やはり造形としてどう見えてくるかだよねぇー。

冬間近の寒い日は、家に籠もって筋肉のデッサンなどをしているのに調度よいが、一人黙々と人体の筋肉を描いているなんて猟奇的世界だ。

外は雪が降りそうな暗く寒い小樽の一日だ。

コメント
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