Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング550. 小説:小樽の翆478. Kikiの口説き文句

2021年11月29日 | Sensual novel

 

リュウ君の話の続き・・・

「それでベーヤンに熱を上げていたKikiはどうしているんだろ」

リュウ「僕のまわりはもてない男が余っているし、Vigiの田舎は若い女の子が余っているから、僕の嫁が、Kikiをもてない君に紹介したんだよ」

「ほう、こんなパンデミックの時にどうやってコミュニケーションしたんだろう」

リュウ「フィリピンの田舎は、FaceBookが盛んなんだよ。それでメッセンジャーをつかってチャットだよ」

「メッセンジャーだけで恋ができるのかなぁ?」

リュウ「それ簡単。もてない君が僕の所へ一々報告してくるんだよ。それで最初は、Kikiが、『明日からの米がない』というので、もてない君が送金したんだよ。それも日本円で1,500円だよ。手数料の金額が、その半分ぐらいかかるわけさ」

「1500円で引っかかるなら魚のえさ代じゃないかぁー」

リュウ「次は、持てない君がチャットをしていたら、Kikiのスマホのガラスが割れていたんだ。それでKikiがもてない君におねだりした」

「それまた!、次第に欲望が膨らんでゆくんだ」

リュウ「実は、そうなんだ。その次は自転車がもう動かないので、バイクを買いたいというんだ」

「フィリピンだったら、どれぐらいするのかなぁー」

リュウ「うん、HONDAの型落ちしたバイクが10万位なんだ。デザインみたら今時そんな古い形のバイクは、日本にないズラ。でっ、持てない君が僕の所に相談に来た。『これって、欲望の三角形じゃないっすか、最初は米で1,500円、次がスマホで15,000円、その次がバイクで150,000円、そうなると次は家買おうというので1,500,000円!・・・』彼はそういうんだ。

そしたらkikiが送ってきたチャットがこれだよ『愛してます。できる限りお世話いたします。何が起こっても決してあなたと離れないことを約束します。私はいつも、あなたのためにここにいることを常に忘れないでください ❣️』、突然文章があらたまって、これズラ」

それでVigyと相談したら『ダメ!、それじゃ人間が甘えて堕落する』それで、もてない君は、Kikiにバイク代を送金して終わりにしたんだ」

「もちろん日本人から見れば簡単なことだけど、Vigyは賢明だったね。日本の親だったら息子にバイクを買ってあげるから、バイクを使ってお金を稼ぐ方法をを勉強しなさい、ぐらいのことは言うだろうな」

リュウ「日本の女の子から総スカンくってた持てない君だもん」

「あやうく言われるままに、何でも与える日本人のオッサンになるところだったわけだ」

リュウ「それで、持てない君は、Kikiに甘えれば何でも買ってくれるオッサンを愛しているんですか?、それとももてない君が貧乏になっても愛してくれるんですか?、そういってkikiの様子をみることにしたんだ。そしたら今度は、働いている工場がパンデミックで閉鎖されるらしい、というので生活費が欲しいといってきた」

「なんだぁー、懲りない女だなぁー、でっ、送ったの!?」

リュウ「金は送らないが、アイデアはだしたやったんだって。なんでもマーケットと街を結ぶ買物代行サービスだよ。それでポスターをつくってあげたんだって。それがこのイラストズラ」

「恋はひとを盲目にさせる。だから神はKikiを試しているといわけだ」

リュウ「でも、そのバイクがとんでもない事を引き起こすんだ・・・」

・・・

リュウ君の話は、もう少し続く・・・。

コメント (1)
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