オーセントホテルの最上階のラウンジで飲んでいたら、ほどなくダンディな榊原さんと奥さんのジーナがやってきた。
榊原さんが73歳で奥さんが25歳だ。すごい年齢差のカップルなんだけど、奥さんは念願の雪が見られて満足らしい。
榊原「いつも上さんがついてくるんですよ。家においておくと『寂しい、早く帰れ!!』とスマホに電話が来るんですよ」
ペーヤン「俺たちは、女は処女に限るって話で盛り上がっていた」
榊原「そんなのフィリピンでは当たり前。でも日本は全然違うけどね」
ジーナ「Ano!、ショジョ!?、オオッ!!、ゴガン!!!」
ベーヤン「ゴガン!?、護岸工事がどうしたんだい?」
榊原「😆😆😆」
「ゴガンって画家のゴーギャンの事じゃないの?」
榊原「当たり!?、上さんはゴーギャンの『純血の喪失』の絵が頭にあるんですよ。処女で嫁に来たというのが彼女の自慢なんですよ」
ベーヤン「ゴーギャンもタヒチで絵を描いて出世したからね。二十歳のフエの寝姿の裸婦に狐がまとわりつき、手には、赤い筋の入ったシクラメンを握っている絵だ」
榊原「上さんは、その絵が好きで、自分になぞらえているみたいなんです。でもゴーギャンはパリやタヒチなどで4人の女の人と結婚しているんですよ。そして離婚しなかった。それで4人の子供をもうけた。そして梅毒だった」
ジーナ「Syphilis!, Ay hindi!」
ベーヤン「梅毒でありながら処女食いですかぁー。スケール違うなぁー」
「まあ人生は、そんなにうまく行かなかったけどねぇー」
ベーヤン「いまじゃゴーキーヤンの『いつ結婚するの』という絵画が47億円で取引されたとWEBで書かれてあった」
「きっと処女の娘達から、いつもそう言われていたのだろう。処女の娘達は結婚、日本の娘達はセックスで男の十人切りか!」
ベーヤン「今の日本の女達の実態だね」😆😆😆・・・
男同士だから、途方もないところへ話は転げ落ちてゆく。
・・・・
雪の天狗岳の後ろに夕焼けが広がっている。