Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

フィールドワーク607. 明治の臭い小樽市

2022年04月28日 | field work

 

 明治の先駆け都市として開発されてきた小樽だから、建築文化財も多い。国指定重要文化財の手宮機関庫を筆頭に、以後明治大正昭和と歴史的建造物があり、現在85棟が市の歴史的建造物として登録されている。

 ブログトップ画像は、辰野金吾晩年の作品である旧日本銀行小樽支店(M45年)、2番目は堺町の旧久保商店(M40年)、3番目左側は旧第百十三国立銀行小樽支店(M28年)、右側の卯建壁がついた建築は旧北海道雑穀(M42年)だ。特に3番目の画像は、明治の臭いを色濃く感じさせてくれる。小樽は街ができあがると、M36年以降からしばしば大火に見舞われているから、M28年などという年号をみると感動してしまう。

 そんな建築群を夕方からニコンを担いで撮り歩くというのは、お古同士で調度よいのだが、なんとピントは合わずブレているではないか。ツァイス・プラナーをつけてみたが暗すぎる事と降り続く雪のため、ファィンダーのピントが全然合わせられない。翌日から超広角ディスタゴンに持ち替えたぐらいだ。マニュアル機材は暗いところでは普段から使い慣れておく必要がありそうだ。といって今度小樽へゆくのが来年の雪が降った頃だから、まあ慣れた操作感覚などは忘れているが。

 明治、明治と頭で半数しながら、雪が降り続く堺町筋を通り過ぎていった。

(記3月9日)

 

 

追記

 研究資料は全てデジタル化されているかと問えば、すべてデジタル化されていないことが多い。特に歴史系に踏み込むと、デジタルとは無縁の世界。

 今回小さなマクロレンズを映像機材の片隅に忍ばせておいた。実際に使う場面に遭遇し、これが予想外に便利だった。まず静謐が求められる環境でシャッター音がしない事。片手で操作できる事。というのも複写台など用意されてるいる環境は皆無であり、文献を片手で押さえながら、片手でシャッターをおす。いつもそんな設備不足の場所で複写させられる場合が研究者の常。だからバリアングルモニターは必須。そして小さく軽く、中古だから値段も軽い。

 

小樽市堺町

NikonF3+MD4,Carlzeiss:Planar50mm/F1.4,Distagon25mm/F2.8、iPhon13pro

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