前週の交通機関が3日ストップするほどの豪雪だったけど、今週は雪が汚い。排雪されて道路脇に積もれたままだからゴミの山といってよい。それが深夜に雪が降ると表層だけは白く覆われてくれる。
道路は除雪車が入るが歩道は無理だ。だから沿道の店主の努力になるが、それが店ではなくビルのテナント事業者になると排雪されないままのところが多い。それは面白い現象だ。それで歩道のグランドレベルが1m位かさ上げされて積もったままであり、階段までつけられている。といっても階段は歩行者の足跡が次第に階段になっていったというべきか。だから自然階段!とても呼んでおこう。
夜の撮影後のフィルムを見渡したが私のテンションが低い。多分雪が多かったので同じ所を徘徊していたからだろう。だから違うところ、例えば南小樽界隈の明治初期の中心地を訪れれば、どこかにその頃の片鱗ぐらいはあったかもしれない。新しいシティスケープに遭遇しないと、ことらのテンションはあがらないわけだ。まだ歩いていないところを歩くというのは、いるんな意味で刺激的だ。事前にある程度のロケハンは必要だったな。
ネガフィルムをみるとピントが合っていなかったり、手ぶれがあったりと悲しい。露出補正も+1〜2位は必要だったかもしれない。もう少し違う時間帯に、違う場所を歩けばよかったと反省する。といってそんな反省をしたところで、次回は来年の冬だ。このブログを書いている3月12日は、4月下旬の陽気であり小樽の冬も終わりだ。1年後には、すべて忘れて小樽の街を歩いている。
そんな反省をしたって、じゃあ来週また現場に行こうと思ったら雪はなくなっているだろう。そこが私の悲しさであり、地元の人間にとってようやく春が来たと安堵する時期だ。雪のない京都の人間と、豪雪の中で暮らしてきた人間とでは意識が逆向きなのだろう。
(記3月10日)
小樽市
撮影機材 NikonF3+MD4,Carlzeiss:Planar50mm/F1.4,Distagon25mm/F2.8、Tri-X400,+2増感現像