美国訪問3日目にして霧で閉ざされていた宝島が美国小泊から撮影できた。余程の景観なのかと思われる書き方だが、実際は第一級の、あるいは変わったランドスケーブというわけではない。それでも国定公園の一角にある。
仕事の合間に出かけられる距離にある自然だという事が、頻繁に訪れる理由だ。それに路線バスは、悪天候で欠航する飛行機に比べれば、ほぼ確実に毎日動いている。
前にこのブログでも書いたが、実は美国小泊より手前の厚苫のバス停で降りたところが撮影ポイントである。ここには小ぎれいな民宿もあるから訪れるビジターもいるのだろう。だが冬は海岸沿いの歩道に排雪が人間の背丈ぐらい堆積しており撮影どころではないし、そもそも海をみることもできない。見ようと思えば排雪を登るほかないが、それは危険が大きい。
そこで小泊は、少しだけ車道を余市方向へ戻ると海に突き出た護岸がある。ここからならば海が撮れる。しかしそれでも厚く堆積した雪で三脚を突き刺しても地面に届かない。やむなく雪の中に固定したが、強い風で機材は揺さぶられ、次第に三脚はズボズボと沈むが・・・。
前回訪れたときと異なり、海は波がなく静かだ。光が春のように明るい。もう冬が終わる。来週からは気温も上がる。
といって北海道は酷寒の時が面白い。ただし先週は路線バスを除く北海道の交通網が3日間停まっていた。ホテルに長逗留するのが正解だ。
そうした長逗留もオーセントホテルなら大浴場がある。私は、吹雪の外から帰ってきたとは、そのまま大浴場へ直行する。大浴場の受付でタオルとロッカーの鍵を貸してくれる。そして1日に何回も入ることができる。それは冬のホテル暮らしを充実の時間に変えてくれる。すくなくとも交通網が麻痺し帰れなくなり新千歳空空港の床に寝泊まりするより、はるかに素晴らしい時間をオーセントホテルは提供してくれる。
冬の北海道は、天気予報を見ながら、雪が小やみになる隙間をぬって往来する事がポイントだ。そして閉じ込められても時間を持て余すことなく、仕事などがあると、それは素晴らしい冬の時間に変えてくれる。店じまいが早いとはいえ小樽市内の居酒屋は開いているところもある。
ホテルの室内でクリエイションしつつ、夕方大浴場のサウナで汗を流し、そして近所の居酒屋へでかけるなど、まさに冬の北海道のライフスタイルだ。そう思うと北海道のホテルに大浴場は必需だ。オーセントホテルは長逗留滞在プランがあるから、ビジネスホテル並みの料金で泊まれる時がある。
調べたらオーセントホテルは、新日本海フェリーの関連会社だ。フェリーは京都府舞鶴から小樽を結んでいる北前航路を行き来する。現代の北前船だ。
604 美国小泊
撮影機材:α6600,FE18-135mm/F3.5-5.6、iPhon13pro.