Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Nikon Freak557. 小樽の旅40.補遺 博物館へゆこう

2021年06月15日 | field work

図1.1983年(明治26年)小樽港実地明細図、白鳥敬作発行(小樽市総合博物館展示史料)

 

図2.明治期小樽港明細案内図(小樽市総合博物館展示史料)

 

図3. 明治期小樽市街地写真(小樽市総合博物館・運河館展示史料)

 

 北海道で最初にできた街が、江戸時代から藩が置かれていた松前。

その頃小樽は、今の南小樽の勝納川沿いに集落があり北前船の港であった。

図1は、明治24年の小樽の市街地地図である。勝納川から街が開け、現在の中心街に向かって街が拡大している事がわかる。鉄道は手宮線が港の桟橋まで通っており、石炭の船積みをしていた。この施設も大がかりな建築だったと記憶している。さらに当時の商家の姿がアイソメで描かれており、こうした絵図から相当数の規模の商家の集積が見られる。

図2は、明治期の地図である。この頃まだ運河は設けられていなかったが、既に最初の鉄道である手宮-札幌間の鉄道が敷かれ、街が鰊と石炭で、これから発展してゆこうとする様相を示したものだろう。

図3は、その頃の小樽の街の写真である。確かな写真技術で記録されている。立派な蔵屋敷や倉庫群が建ち並び、立派な都市の姿である。既に明治期のはじめには街が概成していたとみられる。

ちなみにNHKの朝ドラ「マッサン」の余市蒸留所ができたのが昭和9年であるから、この頃の小樽は石炭の積み出し港として、また大陸へ渡る人達で大いに賑わっていた。そんなわけで本来なら小樽に蒸留所を建てたほうが積み出すのに便利であったはずだが、山が迫る市内に蒸留所を建てる敷地の余地がなく、やむなく余市へ今の蒸留所を建設したということが地図からわかる。

Wikによると今の函館本線の歴史は、手宮-幌内が1885年(明治15年)と早く、1900年(明治33年)に当時の住吉駅が小樽駅と改称されとあり、1903年(明治35年)に、「1902年(明治35年):北海道鉄道の函館駅- 本郷駅間および然別駅 - 蘭島駅間が開業。同区間に函館(初代)・桔梗・七飯・本郷・然別・仁木・余市・蘭島の各駅を新設」とあるので、マッサンの時代には、既に鉄道が敷設されていた。

私、マッサンみていないから、そんな話がドラマに登場したかどうかはわかりませんが、多分汽車で初めての土地である余市に乗りつけたはずです(笑)。そして余市から鉄道でウィスキーを積み出すことができた。つまりそんなに僻地ではなかったといえます。

そうなると明治期以後につくられてきた小樽運河は、民家が海岸線まで立地していて陸地に積み出しスペースが確保できないので、あえて沖合に設けたということが理解できます。そんな風に、明治期の地図や写真を見ながら、スマホで周辺の歴史を探っていると、立体的に歴史が見えてきて面白い。

未知の街を訪ねたら、博物館へゆこう!、ですね

図4.現在の小樽市街地

 

追記

 昨日はワクチン接種したから、今日は静かに家で過ごそう!、なんてことを私がするはずがない。だからエアロビクスとウェイトトレーニングに精を出していた。つまりここまでダイエットしたから、あと少しで標準体重になるので、ここで休むわけにはゆかない。幸い病院の血液検査の結果も体脂肪率以外はすべて標準値なので、課題は、その体脂肪率だ。あと数パーセント落とせば標準値になる。その数パーセントが減らないのだ。

 あとはサプリメントと鯖料理だな。それにキムチも加えようか・・・。

 ダイエットしたら沖縄へダイビングにでかけよう。その頃には沖縄の感染も静かになるだろう。あとは一気に押し寄せる観光客をどうやってかわすかだな。

 

小樽市

NikonDf,Carl Zeiss Macro Planar100mm/F2.0T*ZF

図4:ISO200,露出補正0,f/8,1/320

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Nikon Freak556. 小樽の旅39.補遺 美国メモ

2021年06月14日 | field work

 

 ダイビングはするから寒波が来たといって喜び勇んで出かけはする。

だが山男の如く雪山を徘徊する意志は皆無。

歩ける範囲の集落にとどめている。

歩ける範囲の集落があって幸いだった。

撮影ポイント探しで気力消耗し、被写体が現れたら写しとけばいいさの意欲喪失。

建築学的興味のためには、街が明治の頃から繁栄してきたとする来歴が必要だ。

それがないと北海道は、新建材の家が碁盤の目に並ぶ住宅街ばかりになってしまう。

美国はかってニシン漁で栄えた来歴がある。

 

風向きで吹き込むところには、玄関の軒先近くまで積雪がある。

「叔父さん、こんなのよりニシンの伝習館のほうがいいよ」と地元の叔母半は教えてくれるが、ちゃんと撮っておきましたぁー。

ホカロンをダウンコートの下に入れたが、2時間もいれば観光センターのストーブにかじりつく。

 

定食屋の開店が待ち遠しい。

もちろん味噌ラーメンで暖まり、帰りのバスで熟睡して、元気を取り戻して、午後からの仕事に取りかかれる。

定食屋の前でコートや機材の雪を払いのけるが凍り付いて払えない。

だから店の室温で溶かす。

それでも動作する。

山で撮影すれば、そんなことは当たり前にある。

だから冬の環境では、この組み合わせしか持ち出せないか。

 

そんな機材をiPhonで撮影した。

室内の自然光だが、彩度の高いシャープな画像だ。

これまでのカメラの発想からは一線を画している。

プログラムの力といってよい。

ただし、零下の環境では、バッテリー消耗は早そうだ。

 

鰊漁の屏風絵(図版依拠:小樽市総合博物館・運河館展示史料)

 

定食屋やまとみにて

 

追記

 昨日は、ファイザー・ワクチン1回目の接種日だった。

 京都市第一回集団接種申込でMacからアクセスし10分後に接続できた。こりゃコンサートチケットの予約争奪戦だ。初期パスワードのまま走れるだろう、走れた、最後の画面に来て初期パスワードではアカンかった。ならば戻ってやり直しをしていたら、5月の予約枠はすでに埋まり6月に予約できた。それで予約表を出力して一件落着。7,000件の申込が25分で終了したと報道されていたから、やはりWEB経由の方が処理能力は格段に高いから、接続のタイミングで入れるチャンスはあるかもしれないと判断したのは正解だった。

 そしたら接種2日前に接種日時等のお知らせが郵便で届いた。「時間どおりにお越しください」と書いてある。またまた不安を起こす文面だ。余計な詮索を働かさざるを得ない。いつも疑念が膨らむ行政の文面だ。

 私のブログのフォロワーで、やはり京都市で集団接種を受けたshigeji8888さんのブログが参考になった。なんだ異常に待たされることはないのだ。ならば買い物ついでに頃合いの良いところでゆくか・・・。

 保健所の入り口で体格のいいオレンジ色の作業服を着たダンプカーの運転手みたいなガードマンの姉ちゃんに案内された。まあ建設現場風もおもろい趣向でしょう。そう思いつつ接種会場に上がったら総勢30人程のスタップがいる。この大仰さはなんだろうか。意外にもすいており、時間は大分早かったがそのまま受付されて、あとはベルトコンベヤーに乗せられたように接種を完了し、最後にきっちり3週間後の同じ日時の二回目の予約表をもらった。意外にも簡単な結末だった。

 接種から帰宅し、1台のMacシステム入替え準備を始めた。だから今週は片肺飛行だ。ついでに8TBのSynologyを増設して撮影画像のストックに備える。調度よい機会だから部屋も大掃除だ。6月は衣替え、模様替えの季節なのだろう。蒸し暑い夏が近づいてくる前にかたづけようというわけだ。その頃には、コロナ禍ともおさらばだ。

 

2021年3月1-2日、積丹町美国

NikonF3HP+MD4,Carl Zeiss PlanarT*50mm/F1.4ZF2、Carl Zeiss DistadonT*ZF25mm/F2.8、Tri-X

フィルム現像:写真弘社

iPhon7

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Nikon Freak555. 小樽の旅38.補遺 点光源

2021年06月13日 | field work

 

 静まりかえった小樽の街の夜のテーマはなんだろうと考えていた。

コロナ過で店は閉じていて灯りが消えていても街灯がついている。

それは、つまり点光源だ。

商店の光が連続してつながれば見慣れた街の風景だが、それが点在している。

これが今の小樽の夜の風景か。

点光源が独立して存在していたり、点在が連続して奥行きをみせたり、芝居のスポットライトのようでもあり街の風景として面白い。

早々と店を閉じたなかにも、ここは人間の住処だといわんばかりの点光源もあるし、窓から漏れる生活の灯りも点光源的である。

点光源に露出を合わせると、というかカメラのレンズを向けるだけだが、それだけで周囲の風景を漆黒の闇の中に隠してくれる。ニコンF3の露出計は、スポット測光のようでもある。

次々と現れる点光源に誘われて、寒波が吹雪く街を足早に通り過ぎた。

 

2021年2月28日-3月2日、小樽市

NikonF3HP+MD4,Carl Zeiss PlanarT*50mm/F1.4ZF2、Tri-X

フィルム現像:写真弘社

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Nikon Freak554. 小樽の旅37.補遺 冬の空気

2021年06月12日 | field work

 

 コロナ禍の自粛制限制限解除を狙って出かけた小樽のフィールドワークが目下最後の旅になった。ワクチン接種までは旅もままならない。

ならば冬の小樽の旅の画像でも少し続けよう。

トライ-Xフィルムのパキンと締まった画像を探してみた。

これがこのフィルムの優れたところだ。

建築・都市デザインの専門家としてデザイナー目線で街のナイトスケープを撮影している。

 

さてナイトスケープとしてみると、やはり雪が積もったことによる夜の街は、やはり普段とは趣が異なる。

毎日同じ街の風景を変えてくれるところに雪の面白さがある。

最近では、除雪技術が発達しているので道路面の雪を全て取り除いてくれるから、つまらない冬の景観ばかりになってしまった。

だが除雪を上回る雪が積もれば美景観になるのが皮肉だ。

もちろん毎朝雪かきをしなきゃという雪国の人達にとっては難儀だが。

だが停滞で悩む地域振興策として、雪は観光資源だ。

そうなると親雪という考え方がある。

雪だからこそ、家に閉じこもって燗酒を飲みながら、雪国の女と抱き合って寒さをしのぐなんてのもおつだと思われるし、雪だからこそ外で遊べというので子供達ははしゃいでいる。

それらは冬の空気というべきか。

 

だが今の住処には十分性能が良いエアコンがある。

冬の空気が家の中にいるとわからないこともある。

それが家の快適さだけど・・・。

そんな生活は全国どこも一緒。

ただ窓の外に雪が見えるか見えないかの違い程度の地域差になってきた。

 

2021年3月2日 小樽市

NikonF3HD+MD4,Carl Zeiss PlanerT*50mm/F1.4ZF2、Tri-X

現像:写真弘社

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番外編460. 新型コロナウィルス16. 予防接種か治療薬か!

2021年06月11日 | analysis

 

 東京オリンピック開催まで時間が迫ってきた。だが国内の感染は納まっていない。オリンピックを開催するために社会的免疫が60%(実際は70%程度)は欲しいと想定すれば、その時期がいつかが問われる。少し5月のデータを見ながら考察してみよう。

 

1.米国の感染者数累計値とワクチン接種率

 米国の1日の感染者数と総人口に占めるワクチン摂取者数の構成比を図1で示した。

 期間はワクチン接種を開始した2020年12月から2021年5月末、ワクチン接種とは1回でも接種を受けた人数を1日毎の推移でみた。最大値が12月の30万人/日、現在は25,000人/日と低減している。これと反比例するように5月末のワクチン接種率が50%である。これらの推移は同然逆相関の関係にある。

 図2は、感染者数とワクチン接種者数の相関推移をみたものである。6月は3日分のデータしかないので考察から除外している。月ごとの経過は3月に正の相関が見られたが、他は負の相関で高い値が続いている。ワクチン接種回数が感染者数を低減させている関係性の高さを示している。

 

図1.日単位の感染者数と1日毎のワクチン1回接種者数構成比の推移

出典:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について、20201月〜6月4日、https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00254.html

Oxford Univ.Our World in Data、https://ourworldindata.org/covid-vaccinations

 

図2.月単位の感染者数とワクチン接種者数の相関係数

 

2.米国における社会的免疫獲得の時期はいつか?

 先ずこれまでに投与されたCOVID-19ワクチンの投与量をみてみよう。これは投与されたワクチン接種の合計回数である。合わせて日本のワクチン投与量も併記している。米国はほぼ線形に増加傾向であり、日本はまだ傾向が見られないので解析から除外した。

 米国の投与量は6月5日時点で、3億27万回である。米国の総人口は2021/04/27時点で3億3144万人、2回の接種で全国民の60%の接種が終わる時期を回帰分析(線形増加の場合)でみてみよう。

図3.ワクチンの投与量

出典:https://mofqcj3jhvv2qkqr3vgjqncyk4-adv7ofecxzh2qqi-ourworldindata-org.translate.goog/grapher/cumulative-covid-vaccinations?tab=chart&stackMode=absolute&time=earliest..latest&region=World&country=~USA

 

 図3.のデータを用いて、回帰分析で予測したのが図4である。米国人口の社会的免疫60%に到達できるのが、2回のワクチン接種数に換算すると8月20日という結果になった。全国民数では12月に接種が完了する見込みである事もわかった。もちろんワクチン接種を拒否する国民もいるから、100%接種というわけにはゆかない。直線右端に回帰式を示した。

 

図4.予測結果

 現時点では、日本が予測できるデータ傾向には至らないので接種度60%の到達時期はわからない。来月になれば算出できるかもしれない。少なくとも米国の8月20日よりは、遅いだろうということは、この図から推測できる。

 

3.予防と治療という二つの方法

 ここまでは、ワクチン接種による社会的免疫についてみてきた。それは感染の予防という立場である。もう一つの立場がある。それが感染の治療である。

 トランプ前大統領が感染したとき用いられた抗体治療薬がアメリカで承認されている。またインドで用いられて効果が大きかったと報道されているイベルメクチンは、大村智・北里大特別栄誉教授が発見、開発し、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した抗寄生虫薬である。

 それほどの効果があれば、感染して自宅待機している患者に投与してゆけば、回復者も増え、医療崩壊も防げることになる。この件については、私ももう少し勉強してみようと思う。つまり効果的な治療薬が市中に出回れば、感染も収束に向かう。

 つまり感染を予防するのか、治療でゆくのかとする二つの方法がある。どちらを選ぶかは国民次第ということになる。ワクチン接種は、アメリカでも日本でも強制ではない。日本では2年間の治験をパスして特例承認されたワクチンだから、何年か後のリスクはあるかもしれないから自己責任だよ!、という前提でワクチン接種が進められている。

 

4.まとめ

 データをもとに考察を進めてきた。本日時点でのデータで一つ言えることは東京オリンピックまでに日本が社会的免疫に到達できない事。そんななかでオリンピックを開催するとすれば、PCR検査は70%程度の判定率だから、すりぬけることもあり、こんな検査で感染抑止効果は期待できない。

 やはり全関係者にワクチン接種。それができなきゃ徹底隔離。例えば選手、大会関係者、報道陣、ボランティア、移動の車両、選手寄宿舎からの外出禁止(おそらく寄宿舎の周囲にバリケードを築いて警察が監視する)だろうか。そこまでして隔離できるなら開催できるだろう。

 それができなければ1年間の再延期でしょう。再延期して盛大にやればよいと私は考えているけど。何故再延期が議論の俎上に上がらないのだろうか?。このままだとインド株の変異ウィルス感染拡大とオリンピックとがバッティングする可能性もあるのではないですか。

 さて今日の考察は、専門家がおこなえばもう少し緻密なデータで適切な結論が導き出せるだろう。ここでは、一般市民ができる範囲で考察してみた。といって専門家のそれと大きく方向が違うわけではない。そして回帰分析程度なら、高校生の数学で十分。感染症に関するデータ構造は単純なので、この程度の考察でも、この先どうなるかの見通しは、つけられるわけだ。

 

追記 

 この感染がどこから発生したかが不明だ。当初はコウモリ説があった。そうであれば、その宿主を探せば抗体がみつかるはずだ。だが、そんな展開はない。

YouTubeに興味深い記事がある。

https://www.youtube.com/channel/UC2ZOs7TIgeV6WNg_2wLZPFg/videos

及川幸久:THE WISDOM CHANNEL、「武漢漏洩説 巨大利権構造の全貌が・・・」

2021.6.6【米国】〈CDCvs国務省〉機能獲得実験の巨大利権構造の存在!その全貌が明かされる!?科学ではなく金に従っていた米科学会!

 つまり米国科学者であるDr.ファウチが国内でパンデミックを人工的につくる機能獲得実験をしようとしていた。だが米国政府から危険が大きいので禁止された。そこでDr.ファウチは、中国武漢研究所に機能獲得実験を外注した。そこでウィルスを海鮮市場でばらまくなどの武漢漏洩説である。そうなるとパンデミックを始動させた最初の原因は、中国政府広報官が発言した「原因はアメリカ発!」、は正しい事になる。時折メディアに撮される武漢研究所は、中国では珍しく新築で設備が整っていることがうかがわれ、多額の研究資金が投じられた事がわかる。

 そうした外注の多額の研究資金には、米国の税金は使えないから民間からの基金になる。かねてから感染症研究に関心をもっている投資家といえば、Windowsソフトで巨大な利益を築いたビル・ゲイツ氏・・・。

  感染の発生源をさぐれば、科学ではなく利権の構造がある、とするYoyTubeの記事がリアリティを持ってくる。COVID-19は、自然現象ではなく人間が意図的に引き起こしたとする説に対し、いまのところ反証材料はみられない。もう少し注視してゆこう。

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ドローイング451. 小説:小樽の翆380. 幕間21. ドローイングとダイエット

2021年06月10日 | field work

 

 COVID-19で外出自粛が1年以上断続的に続いている。コロナ禍の時間を利用してやりがいのある事をしたい。そこで二つの事をしていた。

 一つは小説と、このイラスト描きである。

「小説:小樽の翆」を書き始めたのが、昨年1月。その頃FBで中国の新型肺炎が話題にあがってきた頃だった。1月末には横浜港へ感染者を乗せたクルーズ船がやってきた。そのあとの日本の状況は、ご存じの通りの事態である。そんな外出自粛の最中に官能小説を描き続けていたのは、正解だった。せめて小説のなかでは自由に遊びたい。

そして書かないでいると小説の登場人物達が、画面の奥から私に向かって「どうしたんだいーー!」と呼びかけてくるという感覚になる。それは小説の登場人物達に癒やされているようだ。フゥーーん、小説を書くってそんな面白い体験があるんだ。それは、書いてみないとわからなかった世界である。

それにイラストでは絵具のカラーチャートがつくってあった。多分色を重ねる練習として描いたラフが下の画像だった。透明水彩絵具には色を混ぜるという手法と重ね合わせるという手法がある。

図1.カラーチャートによる配色練習

そうだ!、こんな色をつくっていたんだ、もっとカラーチャートを使わなきゃと気がつく。そこがドローイングの面白さだ。外出自粛のとき、家でクリエイションしていたのは正解。ハイハイ!、家から出ませんよ!、飲食店にもゆきませんよ!!。

・・・

 もう一つはダイエット。

昨年夏からエアロビクスにウェイトトレーニングを加えて京都アクアリーナで汗を流していた。時折緊急事態宣言で閉館している時期もあったが、まさにそんな隙間をぬって通っていた。そうしたらトレーニング開始前に66.5kgあった体重が、現在57〜8kgと8〜9kgの減量になった。

外では黙食に禁酒、というわけだから自宅で飲酒飲食だ。最初は、夕飯を腹持ちの良い中華風野菜スープにしたのをかわきりに肉や揚げ物から、野菜と魚のメニューに変えてみた。それから体重が減りだした。

そうすると出ていたお腹も引っ込み、高血圧の薬も不用となり、標準値のコンディションに何十年ぶりかで近づいた。気がつくと外食は、揚げ物ばかりで野菜が少なすぎる上に、ものすごい高カロリー食だということがわかった。これでは食べ続けていたら確実に肥える。だから自炊を続けた。

体脂肪を減らせば体重は落ちる。この体脂肪が容易に減らない。というのも卵や肉はタンパク質が補充されちゃうから減量しない。元からある体内の体脂肪をタンパク質に変える事で筋肉をつけながら体重を減少させてきた。

その結果、体が軽くなり膝関節への負荷もなく、つまり体調が基本的によくなり、先日病院の血液検査結果の値は、あらゆる病気の可能性が見られず、すべてが改善してしている。つまり健康!。

肥えれば高血圧。高血圧の薬を飲めば老後に認知症。こんな悪循環を断ち切らなければ。

どうせコロナ禍でお店はやってないのだし外食はやめとこ、この考え方は調度よかった。というのも外食は、凄く高カロリー食ばかりだということに気がついた。しかも野菜が大変少ない。これを食べていたら確実に太るし不健康になってゆく構造だ。だから外食への見方が変わった。

女性の場合はもともと体脂肪が男性よりワンランク高いから、痩せるというよりは筋肉が締まるという事だが・・・。

そんなわけでコロナ禍では、クリエイションとダイエットに専念していた。

 

加筆

 エアロビクスとウェィトトレーニングをしている京都アクアリーナも4月20日から休館だったが、奇跡的に6月2日から開館になった。6月中に市がおこなっているワクチン集団接種の予約ができたので8月にはフィールドへ出られるだろう。

このブログも毎月11日頃から別テーマで10日程続けて、再び小説に戻るというスケジュールが常態化してきた。明日からは10日程、別テーマが続きます。

小説を書き始めてから。毎日なにがしかのクリエイションをするという週間が身についてしまった。そうしないと頭が許してくれないところがある。だからブログの筆は進む。それに描きためておかないとイラストは、すぐにはできないからね。時折書き上げたブログを加筆し、時間のズレがないようにしているが、小説は夏の章も終わりに近づいてきた

それにしてもたまに食べる日清のチキン焼きそばの旨い事。時折ジャンクフードが食べたくなる。どうせ少し太っているはずだから、明日からまたエアロビクスに励もうっと・・・。

(5月31日記)

図2.京都アクアリーナのスタジオ

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ドローイング450. 小説:小樽の翆379. 危ないことを考えている

2021年06月09日 | Sensual novel

 

 さてお家ワークも夕方が近くなると、もう限界。

ならチクコウのマックへゆくか。

もちろん美希姉ちゃん達がたむろしている頃だ。

申し合わせたようにお茶に、でかける。

美希「はーーい、おじさん、申し合わせたようにくるねぇー」

「お互い様ですぅーー」

もちろん彼氏の直人君と一緒に。それに写真学校のパンフレットが置いてあった。

「ああ、本気でカメラマンですか」

美希「もちろん、本気!」

「ヨーロッパの街の風景でも撮るのかなぁー?」

直人「それ、いいじゃん」

美希「そうねえー・・・・、その国の田舎に行って自然と人間と街をとるのかぁー」

直人「それで個展が開けるじゃん」

美希「何処ゆくのよぉー?」

直人「アフリカとかカザフスタンとか・・・・」

「世界の田舎の風土かぁー・・イメージが浮かびそうだなぁー」

美希「おじさん、眼がヨーロッパの方を向いている!」

直人「いいじゃん、それ綺麗そうでぇーー」

美希「アカン!、それじゃ食べられないですぅー!!」

直人「はぁーーっ」

美希「観光写真じゃ、今時生活できませーーん」

「へぇーっ、じゃ何がいいの?

美希「やはり戦場カメラマン!!、戦争ってなくなることがないじゃん

「確かにぃー・・・」

直人「そんな危険思想に同調しないでくださいよぉー」

美希「やっぱビデオだな、映像コースだね」

「それじゃ、ニュース報道のカメラマンだな。戦争だけじゃなく政治・社会・・etc、もちろん戦場もあるしさ・・・

直人「うーーん、平和な政治ぐらいで・・・・」

美希「政治・・そうだスキャンダルもあるよなぁー。それいいなぁー」

直人「なんか嫌みな趣味だなぁー」

美希「嫌みじゃなくて、シ・ゴ・ト!。よし。パパラッチと戦場カメラマンで稼ごう!」

直人「世の中の嫌われ者になりますよーーーー」

美希「あたし達が、稼げればいいじゃん。YOU TUBEがあるじゃん」

「ユーチューバーですか・・・」

美希「写真学校に行ってる間に、これで小銭稼ぎをしよう。先ずはマタニティフォトだな。載せていい?、て了解もらわなきゃ」

「美希姉ちゃんなら綺麗に加工して載せてくれそうだから楽しみー・・・」

美希「でしょう・・・」

直人「アチャー、危ない人達ばかり・・・・」

・・・

さていつものように3人でナンタルの坂道をのぼって家路についた。

「あっ、そうそう、この辺、明治の頃は繁華街だったんだって。遊郭なんかもあったんじゃない・・・・」

美希「遊郭ねぇー」

直人「また、危ない事を考えている・・・・」

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ドローイング449. 小説:小樽の翆378. 野天湯

2021年06月08日 | Sensual novel

 

 さて林道を抜けて山懐に野天湯がある。

もちろんこんな所へ来るのは野天湯マニアぐらいだ。

そこで木の枝にウェアを引っかけて、野天湯へ。

少しぬるめだが、まあ熱いよりはよかろう。

仰向けになって空を仰いでいると翆が入ってきて・・・。

翆「起つかなぁーー」

そういってアチキのイチブツをしごいている。

だが野天湯の場で色事などを連想する気分でもない。

色気というよりは、交尾と言う言葉が当てはまる。

猿の交尾だ。

谷崎潤一郎の「夫は蛍光灯の光の下で、私の体のデデイルを仔細に点撿する」と小説にあったが、そんな気分はみじんもない。なんだろうね谷崎的欲望の世界は・・・。

「ウウッ!、たてるのぉー・・・」

でも、即物的に刺激されて、なんか別の感覚が働いて・・・。

翆「あっ、たった!!」

どこか生物的な感覚だ。そういって翆が膣に入れ込んで上に乗ってくる。

翆「うん、これでいいねぇー」

「なんか簡単な青姦だよなぁー」

翆が腰を腰を動かしてユク。

手で翆のオサネに回すが、温泉で膣液が流されてゆく感じ。

ヌルヌルというよりは、皮膚を撫でている感覚に近い。

でも膣内は少しウルウルとしてきた。

翆「ウウッ、ウゥッ!・・・、うんいいねぇー」

温かい湯が、いつまでもはいっていたい気分だ。

そうしているとチャージしてゆく・・・。

翆の腰が上下に動いてユク。

膣壁にこすられて次第に気持ちよくなるというよりは、射精信号が点滅している生物的な感覚だ。

翆のオサネを撫でるともなく撫でている。

翆「ハァーーっ、あああーーーーーー」

翆の嗚咽が山の間にこだましてゆく。

女は、こんな場所でも悶えるのだろうか。

それは野生の叫びといってもよいか。

翆「アチキー、出して好いよぉーー」

萌える感じでもないが、何故かチャージしている。

どこか自然界の生物だ。

次第にチャージが満たされてくると翆の腰が激しく動いて射精しちまった。

「ウグッ・・・・・」

お互いにくたっとなった身体に温泉の温度が心地よい。

いつまでもこうしていたい幸せ感を感じながら・・・、残渣が流れてユク。ここは源泉掛け流しだからね。

昔は、みんなこんな感じでフランクなセックスをしていたんだろう。

野生のDNAを呼び覚ましたみたいだ。

そうかぁー、このあいだ見た夢は、ここだったか・・・。

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ドローイング448. 小説:小樽の翆377. 草原の花畑

2021年06月07日 | Sensual novel

 

 翆「アチキー、久しぶりの休みだからどこかへ連れてってよーーー」

「じゃあ、車を借りて草原へゆこう」

そんなわけで北海道の草原にやってきた。

草原一面に色とりどりの花々が爛爛と咲き乱れている。

風景をみた時の色だけが記憶に残り、ディテールは覚えられない。

絵で描くとすれば、あとは創作だなぁー。

そんなことをツラツラと考えながら花畑でゴロッとしていると・・・、小さな子供の声が聞こえる。

「あっ!、死んでる!!」

「死んでるんじゃないの!、寝ているだけでしょう!!」

「昼間なのに寝ているの??、なんでぇー?

まあ、子供っていうのは、そんな詮索が好きだ。

そんなこと聞かれた親も迷惑だろう。

ここは観光客もくるから、うるさい世界だった。

子供が怪訝な顔をして通り過ぎる。

『あっ、いきてるんだぁー、なんでお外で寝ているんだろう!?』そう顔に書いてあるよ。

君もこうやって、パパとママがラブラブの時に精子と卵子が受精してできたんだよと、眼で教えてやった。

通り過ぎて、まだこちらが気になる子供に、あかんべー、をした。

そしたら、子供も同じ事をして返してきた。

「平和なんだよ、この世界は・・・」

翆「花の香りが気持ちいいよねぇー」

「そうだ、山あいに野天湯がある、温泉だよ!」

翆「そんなとこあったっけ」

「じゃあ、野天湯へゴーだ!」

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ドローイング447. 小説:小樽の翆376. 夏の目覚め

2021年06月06日 | Sensual novel

 

 北海道の森の中へゆくと、とても川とはいえないが小さな小川がグランドレベルを割り込むように流れている。

それで小川で翆を抱きかかえて青姦をしている。

ここなぁー、この場所は水が冷たくてキュンとしまるようだ・・・。

何々!、いくときにグッとしまって痙攣する名器だから手放せないかって・・・、

それ違うな!。

だって、翆と最初にセックスしたとき、経産婦だからユルユルだったんだよね。それでも、翆のウルウルとぬれた膣と、いくときに柔らかく痙攣する膣がたまらなく恋しいと思う。別に世に言う名器じゃないけどなぁー。

それでも、翆とのセックスは長く続いている。続けているうちに、次第にこの女って可愛いなって思うようになった。

それにセックスを拒むことが一度もない。今日は疲れているからダメということが先ずない。したくなったら拒まずに、一緒に燃えてくる。だってぇー翆が風邪引いたときでも、身体が怠いけどやるかぁーといって、そうすると燃えて、燃え尽きる、翌朝起きると薬も効いたのが大量の汗をかいて風邪が治ったなんてこともあった。つまり乗りがいいんだよな。

そこだなぁー、男と女が長くつきあえるのは。まあこちらも元気に毎日起つというのが健康の証拠なんだろう。

寝起きの眠い頭で、そんなことに思いをはせていた。

・・・

翆「アチキー・・・、夢見てんのかなぁー・・・・」

そういって翆が股間に手をそわせてくる。

翆「アチキ、元気だ!、起ってるよぉー。よし!、しごいちゃおう

「ウウッ、疲れそう・・・・」

翆「いいじゃん、全部出して熟睡すれば・・・・」

そういってイチブツをさすり、口で咥え、快感を高めてくれる。

翆「まだ、でないかなぁー・・・・・」

翆の指の細さを感じさせる握り方といったらよいか・・・・。下手な女は手を筒状にするだけだが、翆は細い指の感触を感じさせてくれて心地よいのだ。

翆の身体の温かい体温を感じている。

翆の手の中にクグッと射精してしまった。

翆「あっ、いったあ、すごいーーー」

「なんだいっちまったか・・・、今晩まで持たなかったなぁー」

翆「ゆっくり寝てな、そのうち回復するから、また今晩もしようね」

それは、女に精力を吸い取られてゆくようにも感じるが、それが夏の訪れというべきか。

遠くで翆の「いってきまぁーす」という声が聞こえる頃、また眠りについてしまった。

夏の気配を感じつつの二度寝は心地よい。

多分雪の期間が長いかったから余計にそう思うのだろう。

・・・・

小樽は、もうじき夏の気配かな。

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ドローイング446. 小説:小樽の翆375. レズの妊婦達

2021年06月05日 | Sensual novel

 類と優子さんの話を、ご無沙汰していた。

少しゆきさつを紹介すると、類と優子さんは高校生の頃からレズだったんだ。

社会に出てからバイセクシュアルにはなったけど、二人の仲は今も続いている。

類はベーヤンの子供を身ごもって8ヶ月、未嫡子で出産することにしたし、優子さんは一太郎君の奥さんになって妊娠5ヶ月なんだ。

 

類「あと二ヶ月でジュニアの顔が見られるよ、男の子だって」

優子「うちも男の子よ!」

類「大きくなったらお友達じゃん。一緒に遊ばせようね。これで一人暮らしの寂しさから抜け出せるよ!」

優子「そうだよね、たっぷり世話を焼かせてくれるからね」

類「小学生ぐらいの年齢になったら寄宿舎に預けたいな!」

優子「寄宿舎に預けてどうするの?」

類「可愛いのは小さいときだけだから、そのあとは寄宿舎に教育をまかせて仕事をするの。そして優子とラブラブよ」

優子「いいね!」

類「私、男って興味がわかないの。だけど子供は別、メチャ可愛いもん。だけど種がないとできないじゃない」

優子「類は、うまく種を仕込んだよねぇー」

類「種だけくれれば、男はサヨナラね!(笑)」

優子「だって男ってカマキリだもん。種くれたらどこかにいってだよ。一発やったら、お掃除でもお買い物でもする元気がわくんだけどなぁー、というから、それじゃというので一発やったら体力使い果たして、お掃除どころじゃなくて、一日寝ているもんね。嘘つきーーだよ」

類「だよね!。優子の唇って柔らかくて気持ちいい・・・」

そういって横になりながら、シックスティナインで二人の愛撫が始まった。

優子「女同士って、すごく気持ちいい」

類「うん・・・」

陽が暮れるまで二人の妊婦が、燃え尽きては再燃し、それを繰り返しながら陽が暮れていった。

 

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ドローイング445. 小説:小樽の翆374. 陰相!?

2021年06月04日 | Sensual novel

 

 小樽にオフィス街というのは存在しないが駅前の海岸通りの近くに定食屋ができた。

小樽は、食材が豊富だからありえるか。

「かもめ食堂かぁー・・・」

そういったら翆が・・・

翆「同僚のシホさんの旦那のお店なの。旦那が料理人なので、シホさんはビッグな休暇をとって臨時の定食屋のおかみさんだってさ」

「シホさんというと、あのサドマゾ写真集に載っていたシホさんだよね」

翆「そうよ、感染症の騒ぎで休みなしで働いていたでしょう。とれなかった休日をまとめて取ったら、一ヶ月のビッグな休暇になっちゃったのよ

「縛られるモデルさんは?」

翆「それは、続けているよ」

「定食屋のお上さんが、サドマゾのモデルさんかぁーー」

そんなわけで翆とシホさんの旦那の定食屋へ出かけた。

・・・

シホ「だってねぇー産婦人科の狸爺は、陰相というのがあって、顔と同じようにアソコの形が微妙に違うんだって。最近狸爺は陰相にこってたんだよ。それで妊娠したら私のところにきなさいよ、だって。いったらモロバレるじゃん。定食屋のお上さんで少し静かにしていてさ、ほとぼりが冷めたらでていこうと・・・・(笑)」

翆「きわどかったねぇー」(笑)

シホ「あのねぇー魚をさばくのとサドマゾと似てないかなぁー。私なんか妊娠したら自分で帝王切開したい気分!」

「オヨヨ、それは痛いぜよ」(笑)

シホ「痛いのが好きなんだろうね、痛いって感じが続いて失神したりしてさ。だから魚をさばくのが好きなんだよ!」(笑)

翆「じゃ、定食屋のお上は天職じゃん!!」

シホ「そうねえ、楽しいよぉーー」

・・・

今日最後のお客になって、夜も更けてきた。

春というより初夏の陽気だ。

少し靄がかかってきた小樽の港だ。

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ドローイング444. 小説:小樽の翆373. コード・ブルー

2021年06月03日 | Sensual novel

 

 さてあと30分もすれば、仕事は終わりだな。そういって翆は引き継ぎ事項の書類を書いていた。

突然ナースステーションのホットラインが鳴り、「コード・ブルー、患者は循環器系、10分以内に到着!」

するとナースステーションが慌ただしくなり、循環器系の先生が駆けつけ「翆さーーん、てつだってぇー」。

それでホルター心電計とAEDを持ってストレッチャーを引き最上階へあがる。

そこににはストレッチャー毎運べる昇降機で屋上のヘリポートへ。

救急外来の医者や看護師が建ち並んでいる。

・・・

夕凪というべきか、昼の風がおさまり冷たい空気が身体をさす。

翆「ここは、回りに柵がないから、このまま吹きどばされそうで怖いよなぁー」

やがて南の方角から爆音が聞こえてくる。

ドクターヘリだ!!!。

やがてローターの旋風を巻き起こしながら、意外に大きい機体がヘリポートに着陸する。

まもなく患者を乗せた担架が運ばれてくる。

フライトドクターがうちの先生に容態を書いた診断書を渡して説明している。

その間に翆が患者の身体に機器のコードをつけてゆく。

翆「ああっ、2時間以内の救命救急か・・」

患者をストレッチャーに乗せてICUだな。

フライトドクターがもどりしなに、翆のネームプレートに眼をやった。

フライトドクター「君、晃子さんの友達だったかな?、であれば感染病棟の彼女によろしく!!!」

そういってヘリに戻り、飛び立っていった。

かっこよすぎて呆然!。

・・・

患者をICUに送り込んで引き継ぎを終え、晃子さんがいる感染病棟のナースに立ち寄ったら・・・

晃子「さっきの爆音がそうだったのかぁー」

翆「かっこよかったよーーー」

晃子「だって彼、それが生きがいだもん。なんかさあ三ヶ月前からドクター・ヘリ勤務になったんだって。今週は勤務当番だから、くるよねぇー。多分札幌市内の気象状況が悪かったとか、時間節約かなぁー」

翆「うん、2時間以内の搬送だって」

晃子「運ぶだけだよ、直すのは病院だからねぇー。彼は、緊急事態になると燃えるんだっていってた。それで奥さんに愛想をつかされて離婚されたぐらいだから。そうした変わり者でなきゃ救命救急なんかやらいなよねぇー。そうだ翆!、フライトナースというのもあるよーーーー」。

翆「やだぁーーん、聞くからに大変そうじゃん」(笑)。

翆が家に帰る頃には、長い筈の陽も落ちて、すっかり暗くなってしまった

・・・

透き通った空に星が見える小樽である。

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ドローイング443. 小説:小樽の翆372. お食事感覚

2021年06月02日 | Sensual novel

 

 雪もすっかり融けて小樽は、春というよりはいきなり初夏といってもよいだろうか。

朝まどろむ時間が恋しいというのが、その証だ。

どうして毎日、翆とセックスできるんだろうと考えていた。

というのも世の中には、体調がとか、する気分でないとか、そういって背中を向き合わせて寝てしまう可哀想なカップルだって多いのに。それどころかセックスレスというカップルもいる。そんなの既にカップルではなく惰性で暮らしているだけだろう。お互いに別れるのが面倒で・・・といった具合にだ。

多分、翆はエアロビクスをしているし、看護師だから体調管理ができている。

そうなると、食事とするのと同じ感覚でセックスできるのだろう。

お食事感覚か・・・。

何か特別の行為をするという意識がなく、食事をするのと一緒の感覚だ。

夕べも翆が、起つかなぁーといいながら、握るのではなく、細い指の感触がわかるように指先で巧みにしごかれて、立ち上がってくる。そのあとはいつものように翆の身体を撫でながら燃え上がり挿入しちゃう。

経産婦の膣は少し緩いが、それでもタップリ濡れた膣液の感触と、巧みな腰使いで一緒に頂点に達してお互いにいってしまった。

そして脱力して熟睡してしまう。

あまり細かいことをくよくよしてもしょうがない。

そのあたりの気分はフィリピーナと一緒かもしれない。

翌日には、またチャージしてくるわけだ。

そうした相性がお互いに同じだったというのが、毎日続く利用かもしれない。

男と女の相性ってセックスの相性だ。

それはつまり体のリズムが、いい状態で、いつも維持されていることなのだろう。

さて、起きようとしたら翆の布団は身体の跡を刻印して出勤していった。

珈琲をのみながら、翆が作っておいてくれた野菜がタップリはいったチキンサンドをかじりながら、窓に眼をやると木々の緑が眩しい。

限りなく初夏に近い風景が広がっている。

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ドローイング442. 小説:小樽の翆371. 塩素環アミン・・・

2021年06月01日 | Sensual novel

 

 小樽も春から一気に初夏へむかってゆくのか。

翆は日勤だから、既に出勤していった。

静かな空気、うららかな午前中の時間・・、そう思っていたら翆の息子のマサヒロ君がチキンを携えてやってきた。

マサヒロ「お爺ちゃん達、暇だからまたチキンを作っちゃったのよ。なんでこんな時期に・・だよ。今回は、焼きではなく蒸したんだって。焼くと複素環アミンが生成されて人間の遺伝子を傷つけ胃がんや大腸癌のリスクを増大させるから、蒸した方がよいんだってさ。だから蒸し鶏のレモンあえです。ダイエットしているなら、これだっていってた」

「お気遣いありがとうデスです。塩素環アミンか・・・、初めて聞いた言葉だな。じゃあ焼き鶏じゃだめなんだぁー、ところで第二子は元気かい?」

マサヒロ「離乳食の頃ね。お婆ちゃんが手慣れていて、あやしているよ。僕これから仕事ね・・・」

そういって蒸し鶏を残して去っていった。

さて、描きためたスケッチの着彩でもして・・・

木々や花々が一斉に芽吹く。そうありたいという思いが筆を滑らせる。

冬の反動か・・・。

夕方チクコウのカフェにゆく。

相変わらず美希姉ちゃん達が、たむろしている。

「ああっ、高校3年生になったのね」

美希「そうよ、高校を卒業したら札幌の写真学校へゆくの、それで戦場カメラマンかなぁー」

直人「おおよ!、もっと平和な道にいってよぉーー」

「直人君は大学受験かい?」

直人「札幌市の芸大ですね・・・」

美希「それで受験準備でデッサンなんかやってるの」

「まあそうなるよねぇー。ところで美希姉ちゃんはデッサンをやったっけ?」

美希「うん、だってうちのパパが美術の先生だもん。いつの間にか覚えちゃったからねぇー、今はデッサンも卒業だよん〜〜」

直人「男も卒業?」

美希「アホ!(笑)、オジサン一緒に帰ろうよ」

そういって広い道をわたり、量販店を横目に見ながら、3人でナンタルの坂道をあがっていった。

コロナの冬を抜けて、いつもの時間が戻ってくるようだ。

外出自粛といっても、今年は雪が多かったから外出する気分ではなかった。

さて、帰る頃には・・・・、アッ今日はエアロビの日だった。スポーツ教室で翆と待ち合わせて、エアロビクスで汗をかいた後、文さんの店へゆく予定だった。ひさしぶりに、いつもの小樽時間が戻ってきた。

・・・

小樽も陽が長くなってきた。

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