大相撲九州場所が面白い。豪栄道の横綱、高安の大関なるか、白鵬の復活、若い新鋭力士の台頭で、充実した場所になっている。また、十両にも、宇良や大銀杏が結えない力士が連日、好取組で盛り上げている。相撲は、身長・体重が大きいよりも、足腰の強さ、重心の低さ、体の柔軟さで決まると思っている。押されてもバランスを崩さずに、足の裏が土俵に吸い付くような磁力の持ち主が強くなる。土俵の鬼と呼ばれた初代の若乃花を思い出す。小兵の宇良の取り口を見ているとその骨頂である体全体を低い体勢にし、足を前後で踏ん張る勝利の方程式である。大きなお相撲さんは、この体制が取れずに、力任せに相撲をとることが大半である。時代とともに、相撲の取り口や技、精神統一や気合の入れ方、などにも変化しているのがよくわかる。ただ気になることは、結びの一番前に登場する三役格の音痴な呼び出しである。何回聴いても、今までにない、館内に声が通らず、音の高低が滑らかでない、凹凸差のある音痴呼び出しである。これが評価されているのだろうか?これなら、序の口の若い呼び出しさんの方がうまいと思ってしまう。年功序列社会がここにも残っている・・・。
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