さて、仕事の方は順調に… と思ったが、そうは問屋が卸さなかった。観覧車のある某サービスエリアで、若い夫婦と子供(推定2歳)の3人が待っていた(最初は母親と子供二人かと思った!)。それに降車ランプが点灯していたので、私はバスを止めると前扉(乗車口)と中扉(降車口)を同時に開けた。すると、一人の女性が降りた後、親子3人が“中扉”から乗ってしまった。しかし、このバスは無料なので、私は「まぁ、いいか… 特に問題ない」と思って、そのまま発車時刻まで3分ほど待ってから出発した。それから約10分後、バスは交通量の多い県道から交通量の少ない県道へ右折して、そこから1kmほど行ったバス停(終点の一つ手前)で乗客が降りると、残ったのは先程の親子3人だけ… その時、母親が私のところへやってきて「○○駅か、△△駅か… どっちでもいいから行きたいんですけど… このバスは行きませんか?」と言った。一瞬、私は言葉を失ってしまった。「このバスは○○駅にも△△駅にも行かないし… なぜ、乗る時に聞いてくれなかったのか… せめて交通量の多い県道を走っている時に聞いてくれれば、○○駅へ行くバスが走っていたのに…」と、多くの疑問が頭の中を駆け巡った。その後、私は地図と時刻表を見ながら、あれこれ提案をしたけれど… 結局、雨が降り出したこともあって、親子3人は次の発車までの40分間、バスの中で待つことになってしまった。
一般路線でも、似たようなパターンを見かけることがある。始発地点で発車時刻を待っている間はジッと座っていたのに、私がバスのエンジンをかけて案内をして“もうすぐ発車!”という時になって、「あのぉ… ××へ行きたいんですけど、どうやって行けばいいですか?」と聞いてくるのである。もっと早く聞いてくれれば、地図を広げて探したり考えたり出来たのに… そんな時になって聞かれても… 私が知っている所ならばともかく、知らない所だった場合は「××ですか!? 申し訳ありませんが、私には分からないんですよぉ…」と答えるしかないのである。
そういう私も“追い込まれなければ何もやらない子供”だった。夏休みの宿題(特に自由課題!)なんて… 始業式の日に「持ってくるのを忘れました」と言っておいて、帰ってから夜遅くまで必死こいてやったもんです。ハハハ…