バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

初めての有料シャトルバス

2009年09月18日 19時20分41秒 | バス運転士

昨日の午後は、某大手ショッピングセンター町外れ編だった。先月まではショッピングセンターの貸切バス(無料)だったけれど、今月から一般路線(200円)となっている。有料化されて半月が過ぎ、頻繁に来店している人たちには既に浸透しているようだが、たまにしか来店しない人たちにとっては「寝耳に水」という場合もある。私は車外案内音声のボリュームをいつもの倍くらいに上げ、発車前にも一般路線同様の案内をしてから「このシャトルバスは先月まで無料でしたが、今月から有料になっており運賃200円が必要です。宜しくお願い申し上げます」と車内案内をした。乗客は一回当たり5~10名ほどで、中には「無料って聞いてたんだけど…」と言う人や、「お金がいるんだって… 降りようか?」と相談する人たちがいたけれど、特にトラブルにはならなかった。

ある便で、某駅を発車する時の乗客は僅か3人だった。黒いジャージにサンダル履きの若者と、漫画本を手にした金髪ポッチャリの若者と、ごく普通のおばさんである。私が車内案内をしても、3人に動きはなかったので「大丈夫だろう」と思っていたのだが… ショッピングセンターに到着すると、おばさんが「200円いるんだねぇ…」と話し掛けてきた。私が応対している間に、若者たちがバスカードと現金で降りていった。現金の金髪くんが何か言ったようだったが、すぐに行ってしまった… 結局、おばさんはバスカードを買うことになった。その後、忘れ物チェックをすると、金髪くんが座っていた席に漫画本があった。私が「インフォメーションカウンターへ持って行かなきゃいけないなぁ~」と思いながら、バスを降車場から乗車場へ移動させたところ、ちょうどそこへ彼が歩いてきた。私は漫画本を手に、すぐに彼のところへ… すると彼は「バス、間違えちゃって…」と言った。某駅の同じ乗り場から出ている○○行きのバスと間違えたと言うのである。その時の彼の口調や表情を見ていて、つい私は「じゃあ、200円返してあげるよ」と言ってしまった(松井個人の発言に付き、ポケットマネーを…)。そして彼は「あ、いいんですか。ありがとうございます」と言ってからバスに乗り込んだ。その後、某駅へ到着すると、ちょうど○○行きの発車時刻の3分前だった。私が彼に「もうすぐ出るから…」と言ったところ、彼がまた運賃箱に200円を入れようとしたので、私は左手でそれを遮った。彼はお辞儀をして降りていった… あ、帰りの200円も私が払わなきゃいけないということか!? 忘れてた… ま、いっか! やっぱり駄目? じゃあ今度200円を入れておきますよ。どうせ私は“独身貴族”ですから…(泣)